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一戸建ての断熱リフォームの方法には、どんな種類がある?

断熱性能が上がれば冷暖房の効率が良くなり、光熱費の節約に

暑すぎる・冬寒すぎる一戸建てを過ごしやすく改善する方法が、断熱リフォームです。

断熱性能が上がれば冷暖房の効率が良くなり、光熱費も節約できます。

一戸建の断熱リフォームにはどのような種類があるのか知っておきましょう。

壁の断熱リフォームの方法:内断熱と外断熱

壁の断熱方法には様々な種類があるが、大まかには「内断熱」と「外断熱」に分けられます。

●内断熱

内断熱とは、文字通り壁の内側から断熱すること。木造の一戸建てで最も一般的に行われているのが、柱の間に断熱材を設置する方法です。

断熱材の種類には、グラスウールなどの繊維系や、ポリエチレンフォームなどの発泡プラスチック系があります。

内断熱リフォームは、家の外側に足場を組む必要がないので施工が容易で工事費用も比較的安いと言えます。

●外断熱

外断熱とは、建物全体を包むように、外壁材のすぐ下に断熱材を設置する方法。

柱や梁から熱が移動することを「ヒートブリッジ(熱橋)現象」という。特にコンクリートは熱を伝えやすいため、内断熱工法では断熱材が途切れる部分からヒートブリッジ現象が起きやすくなります。そのため、コンクリート造の建物では、躯体全体を外気温から遮断する外断熱工法が適しています。

外断熱リフォームは壁の厚みが増えて建物全体が大きくなるので、敷地にゆとりのない狭小地では施工が難しいこともあります。

窓の断熱リフォームの方法:ペアガラスやLow-eガラス

断熱リフォームの際、忘れてはいけない場所が窓やドアなどの開口部だ。

一戸建て全体を出入りする熱を100%とすると、冬は58%の熱が開口部から流出し、夏の冷房時(昼)は73%の熱が入ってくるという。

窓の断熱リフォームは、2枚のガラスを重ねたペアガラス(複層ガラス)への交換が有効です。さらに、ペアガラスの間に充填されている気体によって断熱効率が変わります。最も断熱性能が高いのが「真空」、次に「特殊ガス(アルゴンガスなど)」、続いて「空気」の順です。

また、特殊金属膜でコーティングした「Low-eガラス」には、赤外線による熱を防ぐ効果があります。

(数値の出典):一般社団法人 日本建材産業協会

床の断熱リフォーム:断熱材の追加

足元の底冷えに悩まされているなら、床の断熱をチェックしましょう。

一戸建てでは、床の下に断熱材を配置した「床断熱」が一般的ですが、古い家では全く断熱材が入っていなかったという事例もあります。

床の断熱リフォームは、床材を支える「根太(ねだ)」の間に、パネル状断熱材を挟み込むように追加していく。床下に潜り込んで断熱材を追加することもできますが、床材のリフォームと同時に行うと効率がアップします。

□屋根の断熱リフォーム:天井断熱と屋根断熱

2階建ての1階部分と2階部分の気温差が大きい場合には、天井あるいは屋根の断熱もチェックしましょう。特に夏場の屋根裏は気温50℃以上にも達するため、2階の冷房の効率に大きな影響を与えます。

一戸建てでは、天井裏の床(天井材の上)に断熱材を配置する「天井断熱」が一般的だが、古い家では断熱材が全く入っていないことも。天井の断熱リフォームは、比較的工事費用も安く効果が実感しやすいのでおすすめです。

また、陸屋根(フラットな屋根)の家や天井裏のない構造の家では、天井ではなく屋根側に断熱材を配置する「屋根断熱」を行います。

手軽にできるのは、窓の断熱リフォーム

冷暖房を使用してもなかなか快適な気温にならない場合は、断熱リフォームを考えましょう。窓の断熱リフォームは、比較的手軽に行うことが可能でありながら効果が高いため、おすすめです。

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