目次
マンションのフローリングリフォームの費用、相場について
マンションのフローリングリフォームの費用、相場についてご紹介いたします。
リフォームにかかる費用の内訳は、以下の通りになります。
・材料費…フローリングなど床材の費用
・施工費…床を張りかえる職人さんの日当
・諸経費…リフォームに必要な資材、機材を搬入するために必要な経費など
・処分費…廃材の廃棄費用など
それぞれについて、細かくご紹介いたします。
材料費について
どのフローリング材を使用するかで、費用は大きく違ってきます。主に使われるフローリング材は「無垢」「複合フローリング」になります。それぞれのフローリング材のメリット、デメリットや費用については、次項で紹介いたします。
施工費について
工事方法や工事内容によって異なります。表面の張り替えだけで済むのか、フローリングの下地の交換も必要であるか、などです。
諸経費について
マンションリフォームの場合、フローリング材や工事に必要な機材の搬入に、共用部分の利用が発生します。エレベーターや廊下などの養生が必要となり、工事中の室内の養生も加えると、一式で数万円~10万円程度の仮設費がかかります。そのため、戸建てよりも諸経費は高くなることがあります。
処分費について
特に注意をしたいのが、廃材などの処分費です。フローリングのリフォームでは、今まで張っていた古いフローリング材、あるいは下地が廃材として回収、処分となります。それらは法律に則り、適切に処分する必要があるため、処分費用が発生します。費用は数万円~10万円程度になります。マンションの床面積や、工事内容によっても異なります。
上記4点を見積もりの段階で確認しておくと、後のトラブルを避けられます。必ずリフォーム会社に確認を取りましょう。
マンションのフローリング材の種類について
マンションではそれぞれに適したフローリング材を選んでリフォームをすることができます。フローリング材は大きく分けると、「無垢」と「複合フローリング」の二種類になります。
それぞれのメリット、デメリットは次の通りです。
無垢とは
1本の木から切り出した、1枚板のフローリング材です。
〈メリット〉本物の木の暖かみ・滑らかな質感・重厚感や高級感・天然素材・経年劣化も味になる
〈デメリット〉傷になりやすい・木によって質感が違う・比較的高価・湿度変化に弱い
複合フローリングとは
無垢とは違い、複数の素材を重ねて作られたフローリング材です。
〈メリット〉デザインが豊富・機能が選びやすい・伸縮しない・比較的安価・傷が付きにくい・劣化しにくい
〈デメリット〉接着剤(化学製品)を使用している・木のぬくもりがない
それぞれのフローリング材にメリット・デメリットがあり、用途に応じて選ぶことができます。ただしマンションのリフォームの場合、いくつか規定があるため注意が必要です。
例えば、下層階への配慮という観点から、床の遮音性が一定基準を越えなければならないという規定があります。
使用するフローリング材の遮音性が、どの程度必要なのかを確認しておくと、その後の床材選びがスムーズに進みます。フローリング材の遮音性能を表すものとして、L値もしくはL等級というという基準があります。数値が小さいほど遮音性が高くなります。一般的にはLL-45を満たしていると、フローリングを通じて下層階に響く物音や生活音が聞こえにくくなり、マンションに使用できるといわれています。特に規定がない場合も、LL-45を基準として選ぶと確実です。
また床暖房が設置されている場合は、フローリングの上に敷物をしない方が良いとされています。快適に過ごせる質感のフローリング材を選ぶことが、推奨されています。
フローリング材を選ぶ際のポイントとして、コストパフォーマンスも見逃せません。なるべく耐久性の高いフローリング材を使用した方が、以降のメンテナンスが少なく済み経済的です。
フローリングは、コーティングをすることで以降のメンテナンスが楽になり、耐久性もアップします。ただし、木の持つ独特の質感は損なわれてしまうため、無垢の肌ざわりを大切にしたい方には不向きです。
フローリングのリフォームをする際には、事前に管理組合へ連絡しましょう。
マンションのフローリングリフォームの最適な工事を選択する
マンションのフローリングのリフォームといっても、実際には様々なリフォーム方法があります。それぞれの方法を簡単にご紹介します。
重ね張り
既存の床の上にフローリング材を重ねる方法です。施工期間も短く、費用も安く抑えられるのが特徴です。
既存の床を張り替える
既存の床のみを剥がし、下地はそのままでフローリング材を張る方法です。(直貼りの場合可能)床材を剥がす分だけ、重ね貼りよりも施工期間や費用が多くかかります。
床下地張り替え、新しいフローリング材の交換
床がへこんだりフワフワしていたりと、下地が傷んでいるケースに用いられるリフォーム方法です。また、バリアフリー化などで段差をなくしたい場合も、この方法で施工をします。上記で紹介したリフォーム方法よりも費用は高く、施工期間も長くなります。
マンションの床、特に下地の状態によって工事の方法は様々です。
フローリング材だけでなく、下地ごとリフォームする場合は工事費用が高価になりますが、床そのものの耐久性も高くなります。また無垢材を使用する場合は、複合フローリングと比べ遮音効果が望めないことから、下地工事で遮音性を高める必要があります。
フローリング材の寿命は10年~15年程度といわれています。次回のリフォームにかかる費用なども考慮し、施工方法を選択しましょう。
マンションのフローリングリフォームの効果は絶大
マンションのフローリングリフォームの費用内訳、相場、フローリング材の種類、リフォーム内容についてご紹介いたしました。
マンションのフローリングのリフォームは、お部屋の雰囲気をグッと変えてくれます。管理組合への確認に、フローリング材の種類、様々なことを考えなくてはなりません。難しいなと感じた際は、リフォーム会社に相談しましょう。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。