物件データ
3人目のお子さまが誕生し、メゾネットタイプの中古マンションを購入しました。「子どもたちに目が届く住まい」をご希望だったことから、いくつかの壁を撤去し、玄関ホールとキッチンの向きを変更。玄関から奥のリビングまでを気持ちよく見通せ、開放的な雰囲気が生まれました。階段は、壁をなくしてLDKと一体にしたことで、キッチン上部の吹き抜けの伸びやかさがアップ。キッチンは、リビングを向いたオープンな対面式に替え、キッチンからリビングや、2階の子ども部屋で遊ぶ子どもたちの姿を見守れるようにしました。リビングのTVボードや下がり天井は、樹種の異なる無垢材をいくつも組み合わせた個性的なデザインに。下がり天井のスリットからこぼれる光が印象的です。
さまざまな樹種の無垢材を使い
個性的で趣深いリビングに
既存の吹き抜けを活かしたプランニングにより、開放的で、家族5人がお互いの気配を感じながら過ごすことができるようになりました。特に、家族が集まりやすいぬくもりのあるリビングを設けたことがポイントです。下がり天井とTVボードには、さまざまな樹種や幅の無垢材をランダムに貼りました。こうすることで、濃淡や木目の異なる板の重なりが、深みのある趣を生み出しています。TVボードは収納も兼ねているため、収納扉の模様同士がつながるように貼り方を計算。個性的ながらも、目に触れるたびにほっとさせてくれるようなデザインが魅力です。
リビング・ダイニング
キッチンを中心とした間取りで、暮らし方が大きく変わりました。奥さまが家事をしながら、1階のリビング・ダイニングや、2階の子ども部屋で遊ぶ子どもの様子を見守ることができるようになりました。閉めた状態でも気配を感じられるよう、子ども部屋の扉の上部に小窓を設置。空間の広がりを演出しつつも、家族同士をつなげるような工夫を施しています。
リビング・ダイニング
下がり天井とTVボードには、さまざまな樹種の無垢材を張って印象を深めました。こちらは、クラフトの世田谷モデルルームを見学したとき、Iさんが気に入ったデザインを空間に合わせてアレンジしたもの。床材のウォールナットのすっきりとした木目のうつくしさ、深みのある色と調和しています。このほかに使用した、明るい色合いのメープルや、赤みがかった上品なカリンといった異なる樹種の交わりが、空間をあたたかく彩ります。
リビング・ダイニング
天井の広がり、高さを強調するため、下がり天井の上部には間接照明を入れました。また、無垢材を組み合わせて造作した下がり天井は、無垢材の一部を抜いて、隙間から照明の光がこぼれるようにしています。光の演出が、落ち着いた夜の表情をつくり出し、子どもが寝静まった後は、夫婦で大人の時間をたのしめるようになりました。
キッチン
飲食店のオーナーであるIさんは、自宅でもキッチンに立つことが多いのだとか。そこで、キッチンは十分なスペースを確保し、プライベートでも存分に料理をたのしめるようにしました。構造の問題で大幅な移動ができなかったため、シンクを対面式にして開放感を演出。パントリーには大量の食材のストックが可能です。青いガラスモザイクが目に鮮やかで、空間のアクセントにもなっています。
階段
階段の壁を撤去し、LDKと一体感を感じられるようにしました。吹き抜けの空間をクールに横切る、黒いスチールの手すり。キッチン横の三角形の食器棚に、手すりがつながる個性的なデザインでスタイリッシュな印象です。デザイン性と機能性を追求した結果、生活空間に溶け込むような階段に生まれ変わりました。
玄関
玄関ホールの向きを斜めにし、奥のリビングまで視線が抜けるようにしました。リビングの明るさや広がりが視界に入り、開放感が格段にアップしています。玄関とリビングの間にあるキッチンの内側が見えないよう、壁を設け、斜めに配置していることもポイントです。端から端まで視界が抜ける心地よい空間となっています。