デザインリフォーム・リノベーションのクラフト

リフォーム・リノベーションデザイン事例 #00261 東京都 町田市

物件データ

所在地:東京都 町田市 / 家族構成:夫婦+子ども2人+孫1人 / 築年数:25年 / リフォーム面積:211㎡ / 工期:4ヶ月 / 費用:-万円
思い出がよみがえる二世帯住宅

自宅に併設した診療所を閉院することになったため、二世帯住宅にリフォームして娘さん家族と同居することにしました。「長年営んできた診療所の思い出を大切にしたい」というご希望から、新たな住まいからも当時の面影を感じられるようにプランニング。慣れ親しんできた空間を活かしながら、子世帯だけでくつろぐリビングや、ちょっとした洗い物に便利なキッチン、深夜にさっと汗を流せるシャワールームを新設。リビングに設けたカーブを描いた壁は、空間にインパクトを与えるだけでなく、曲線がゆったりとした心を育み、実際以上の広がりを感じさせる効果も。調剤用の天秤や身長測定器など、長年愛用していた思い出の品々を活用しつつ、心地よく過ごせる二世帯住宅に仕上がりました。

診療所時代の面影を残しつつ
曲線が美しいモダンな住まいに

大幅な間取り変更が可能な構造だったものの、これまで親しんできた動線を残すほうがよいと考え、既存の間取りを活かしたプランを提案しました。一方で、デザインは大胆に一新。身長測定器や受付に使用していたガラスなど、思い出の品々を至る所に散りばめて、当時の面影がどことなく漂うようにしました。ちょっとした調理のときに便利なミニキッチンは、薬のカプセルをイメージしてデザイン。診療所時代の思い出がよみがえるような懐かしさと、やわらかな曲線のモダンさがクロスしています。

リビング・ダイニング

曲線の壁を設けて個性的に仕上げたLDK。白を基調とした空間のなかで、リブ材のリズムや木のぬくもりが際立っています。壁の内側にはシャワールームなどの水廻りをひとまとめに配置。ドアも曲面で造作し、壁と同化しているようにすっきりと仕上げました。また、オリジナルで造作したミニキッチンの側面にも壁と同じリブ材を貼って、統一感を持たせたこともポイントです。

リビング・ダイニング

南側には3つのスリット窓を連続させてモダンな印象に。自然光と庭の緑をたっぷりと取り込む窓は、家の前を歩く通行人の視線をゆるやかに遮る役割も担っています。また、玄関まで連続して貼ったリブ材が玄関に立つ人の視線をLDKへと導き、その先に続く伸びやかな空間を予感させてくれます。

リビング・ダイニング

LDKの中央にあった柱をなくして見通しを高めました。補強のために設けた梁は、下がり天井に間接照明を入れることで存在感を抑えています。また、曲線の壁の一部にはニッチを設け、薬の調剤に使用していた天秤をディスプレイ。かつてここに診療所があったことを思い出させて、いつも心をあたためてくれます。

子ども部屋

リビングの奥はお孫さんの寝室に。以前はレントゲン室だったことから、身長測定器の目盛りを壁に埋め込んでオブジェのように見せています。お気に入りのコレクションを飾るためのニッチやデスクカウンターも造作したことにより、家具を置かずにゆったりと過ごせるように。また、ベッドの正面にテレビを取り付け、横になってテレビを見られるようになっています。

その他

2階の納戸のドアは、診察所の受付で採光のために使われていたものを使ってオリジナルで造作しました。段々畑のような小さな水田の一枚いちまいに月が映る様子をイメージしたガラス模様は、今ではとても貴重なことから、建具として再利用することを提案。思い出が詰まったガラス戸は、懐かしくてあたたかい光を届けてくれます。

浴室・バス

曲線状の壁の内側にはトイレや洗面室、シャワールームをひとまとめに配置しています。白を貴重としたすがすがしい空間は、限られたスペースながらもすっきりとした印象に。また、デッドスペースが生じるのを防ぐため、シャワールームを斜めに設置して、奥の洗面室の広さを確保しています。

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