物件データ
デザインリフォームを前提に、中古マンションを購入したUさん。内装や間取りを一新し、うつくしく機能的な住まいにしたいと考えていました。独立型のキッチンの壁を撤去したことで、リビング・ダイニングと一体の開放的な空間が誕生。壁に沿って造作したL字型カウンターには、たくさんお持ちの食器をすっきりと収納できるだけでなく、ワインセラーも配置。さらに、アイランドの作業台を配置して作業効率を高め、パントリーを設けて収納量を高めています。お持ちの家具と色調や素材感を揃えたキッチンカウンターは、どっしりとした重厚感を放ち、上質な家具のようです。壁には横長のタイルを貼り、水平ラインで横の広がりを強調。随所に散りばめた木からぬくもりを感じる、あたたかな住まいです。
こだわりの輸入クロスで
空間を華やかに演出
もともと外国人の住まいとして建てられており、廊下やLDKには十分な広さがあったため、既存の間取りを活かしながらプランニングすることにしました。水廻りは必要最低限にし、居室や収納を広げて暮らし心地を高めました。さらに独立型のキッチンはオープンにしてスペースを拡大し、設備を充実させ、家族みんなでキッチンに立てるように一新しています。リビングにはイギリスから直輸入したクロスを貼って、個性的な空間に。手書きで描かれた大きな柳の木は控えめながらも存在感があり、空間に趣を与えています。寝室や書斎にも輸入クロスを貼り、一つひとつの空間から異なる印象を受けるようにしました。
リビング・ダイニング
ダイニングとキッチンの床には大判タイルを敷き、ゆったりとした雰囲気に仕上げました。さらに、壁には横長のタイルを貼って、横方向へも視覚的な広がりを感じられるように工夫しています。キッチンカウンターや収納は、お気に入りのダイニングテーブルや椅子の木目や色調、素材感に合わせて造作。家具のように重厚な佇まいで、空間に溶け込んでいます。
キッチン
料理好きのご夫婦のために、キッチンまわりの設備を充実させています。L字型カウンターにはたくさんお持ちの食器も余裕で収めることができ、シンクを2つ備えて洗い物がリビング側から見えないように配慮しました。中央にはアイランドの作業台を配置して、家族みんなで料理をたのしめるスペースとなっています。
リビング・ダイニング
リビングの壁には、Uさんご自身が選んだイギリス製のクロスを貼りました。日本で取り扱う代理店がなかったため、メーカーから直輸入。大きな柳の木が繊細なタッチで描かれており、約28畳のゆったりとした空間を優雅に彩っています。リビングに集まる家族の心をやさしく癒してくれる、シンボリックな壁紙となっています。
書斎
寝室と書斎の間の間仕切り壁には、リビングとは趣が異なるやや個性的な輸入クロスを採用。日本にはないような大胆なデザインながら、落ち着いた色合いで集中力を高めてくれます。間仕切り壁は上部に空間を設け、夫婦が別々に過ごしていてもお互いの気配を感じられるようにしました。
リビング・ダイニング
Uさんが集めてきたアンティークの家具の重厚感と、手書きで描かれた柳の木の趣がモダンな調和を見せています。抑えた色使いながらも印象に残るような独特の華やかさ。繊細なうつくしさに目を奪われつつ、次第にゆっくりと心癒されていきます。アーティスティックなクロスがインテリアの主役となった、オリジナリティあふれる空間です。
玄関
玄関には、Uさんの靴のサイズに合わせた靴入れを造作。上部はご自身の陶芸作品を飾るためのスペースに。壁には輸入クロスを貼って、スポットライトで浮き上がるようにし、飾った品々のうつくしさが際立たせています。天井を最大限に上げて大きくて使えなかったイタリア製のシャンデリアを設置し、ラグジュアリーな印象の玄関に生まれ変わりました。
収納計画はしっかり
独立型のキッチンの壁をなくしてリビング・ダイニングと一体にしました。ゆったりとした空間に生まれ変わったキッチンには、L字型カウンター収納、アイランド作業台、さらにはパントリーを設けて使い勝手を改善。また玄関ホールは、廊下にせり出していた収納をなくし、見通しをよくしました。凹んだ部分は、絵画を飾るスペースとして活用しました。
素材や色使いにこだわり
上質な家具やセンスのよい工芸品をお持ちだったため、それらを飾るスペースを各所に設けました。小物類をすっきりと並べられるように、玄関やリビングなどに飾り棚を造作。また、オーダーキッチンでお持ちのテーブルや椅子と色調や素材を揃え、空間に統一性を持たせています。お気に入りの品々がぴたりと収まる、シンプルなデザインでまとめました。
バリアフリーにも配慮
老朽化が気になっていた設備を見直し、必要な機器を一新しました。なかでも大きなスペースを閉めていた全館空調システムは、部屋ごとに管理できるマルチエアコンに変更し、スペースの無駄をなくしました。また、玄関ホールとLDKの間の段差をフラットに仕上げて空間に連続性を持たせながら、バリアフリーにも配慮しています。