物件データ
リフォームを前提に中古マンションを購入したMさん。RCの壁式構造で直天井という、間取り変更が難しい制約がありましたが、 梁や構造壁といった構造上のクセを活かしながら、機能的で開放感のある住まいに生まれ変わりました。例えば、壁側の太い梁の下部には、梁幅に合わせた収納を造作。すっきりとした印象と収納力アップも果たしました。構造壁には、連続する壁をつくり、窓を新設。壁の途中が大きく開いているように見せて開放感を高め、採光も確保しています。さらに、高さの異なる2つのサッシには、両方につながるカーテンボックスをつくって、1つの大きな窓があるような印象に。閉鎖的だったキッチンの開口を広げ、隣接した和室の一部をオープンな書斎に変えることで、広く開放的なLDKになりました。
構造の制約を乗り越え、
広がりや伸びやかさを感じる空間に
鉄筋コンクリート造の壁式で直天井。梁や配管スペースの凹凸が目立ち、大きく間取り変更できないという制約があったお住まい。考え得る限りの間取りやデザインのバリエーションをご提案し、Mさんご家族のご希望に最適なカタチを探っていきました。躯体上の凹凸を目立たせず、開放的な空間にするための工夫が様々なところに施されています。ご家族が集うLDKは、キッチンの壁をなくしてオープンにするだけでなく、デザイン上の工夫で天井まわりの凹凸をすっきりとした印象に。連続したカーテンボックスをつくることで、2つの窓を1つに感じさせるようにして、LDに空間の連続性や広がりを持たせました。
ダイニング
梁下には、梁の太さに合わせた収納を造作。面が天井までフラットになり、梁の存在が全く気にならなくなりました。収納スペースが設置された分、ダイニングの面積は少し縮小したが、すっきりとして視界的には広がりを感じるようにもなった。キッチンカウンターの下は、雑誌などをディスプレイしながら収納できるマガジンラックに。白い空間をポップに飾ってたのしめるようにしています。
ダイニング・キッチン
梁に加え、キッチンからの太い換気ダクトが通り凹凸が生じていた天井。凹凸による統一性のなさが気になっていました。そこで天井の一部をあえて下げたり、角を丸くすることで凹凸の印象を和らげています。床材やキッチンカウンターの天板などは、ご夫人のお好みに合わせてメイプルで統一し、明るさをプラス。フローリングは広幅のものを使うことで、ゆったりと落ち着いた雰囲気をつくっています。
リビング
掃き出し窓と腰窓の高さが違うことで、まとまりのなさが目立っていました。しかし構造上撤去できず、高さを揃えることができません。そこで、2つの窓をつなぐ長いカーテンボックスを造作。1つの大きな窓のように生まれ変わり、すっきりとした印象に。リビングとダイニングに一体感が生まれています。
スタディコーナー
リビングの一角には、スタディコーナーを新設。家族が自由に利用できるスペースが誕生しました。MさんのPCスペースとして、またお子さまの勉強スペースとしても使えるフレキシブルな空間です。PC関連機器は、壁を通じて奥のWICに置き、配線もそこにひとまとめ。デスクまわりをすっきりとさせました。
洗面室
「ホテルライクに」というご要望から、洗面所は白をベースに。清潔感のある空間に仕上げています。人工大理石を使ってオリジナルデザインの洗面台を造作し、その下には藤籠などを使ってナチュラルに仕上げた「見せる収納」も。壁一面の大きな鏡が広がりと明るさを演出する、心地よい空間になっています。
廊下
廊下とスタディ・コーナーの間の壁にFIXガラスを設け、家族とのコミュニケーションと採光を確保。開放感を感じられるプランにより、構造壁というデメリットを感じさせなようにしました。 また、あえて壁を玄関側まで伸ばし、帰宅した家族の意識がLDKに向くように工夫しました。
高さの異なる
雑然とした天井も、
設計の工夫ですっきりと
20年前に建てられた鉄筋コンクリートのマンション。梁や太い換気ダクト、高さの異なる窓など、天井側の凹凸が目立つ造りでした。そこで、梁の下部に収納を設けて梁の出っ張り感を払しょくしたり、2つの窓をつなぐカーテンボックスをつくって1つの大きな窓のように見せるなど、すっきりとした印象に仕上げています。
木肌が明るく美しい
メイプル材で、
ぬくもりのある空間に
リビングの家具や照明も、リフォームに合わせて一新。打ち合せの中でMさんのお好みを探り、内装のご提案もお任せいただきました。床材、キッチンカウンター、デスク、収納の天板は、白い木肌のきれいなメイプル材で統一。テレビ台や照明のデザインに合わせてコーディネートしています。
雑然としたものは
できるだけ排し、
すっきりとした空間に
不要だった和室を、スタディ・コーナーとWIC(ウォークインクロゼット)に変更しました。モデムやFAX、ハードディスクなどのPC関連機器はWICに置き、WIC側で配線がまとまるように。WICは、着物をたくさんお持ちの夫人に合わせ、和盆がぴったりと収まるように設計。デザインだでなく、快適さや収納力も計算しています。