物件データ
Uさんとお母さま、お姉さまの3人で暮らす一戸建てを、二世帯住宅にリフォームしました。1階にはお母さまとお姉さま、2階にはUさんの居住スペースとした完全分離型をご希望。そこで、2階には既存のバルコニーを活用して外階段を、また既存のキッチンの窓の開口を利用して玄関を設けています。1階は玄関を中央に移動し、各部屋への動線をスムーズに。新たにキッチンと水まわりを設けているものの、玄関ホールや廊下をなくしたことにより、居住スペースにゆとりを持たせています。必要がなくなった内階段は納戸にし、キッチンの壁一面に収納を造作するなどして収納量をアップ。各世帯のプライバシーを確保しつつ、ゆったりと暮らせる二世帯住宅に生まれ変わっています。
廊下などの無駄なスペースをなくし、
ゆとりのある空間に
壁式構造で撤去できない壁がいくつかある中、Uさんのご希望を叶えられるように努めました。1階には新たな居室や水まわりが必要でしたが、「思い入れのある和室を残したい」というご希望に沿って和室を残したまま、廊下やホールをなくして居室スペースを確保。2階にはキッチンの窓の開口を活用して玄関を新設し、外階段を設けて動線としました。必要がなくなった内階段のスペースは納戸に変えて、収納量をアップ。無駄なスペースをつくらないことで、居室や水廻りにゆとりを持たせることができました。
リビング・ダイニング
友人を招待して食事を振る舞えるようにデザイン。キッチンから目の届く距離で、友人の食事の進み具合を確認しながら熱々の料理を提供することができます。天井には間接照明を設け、落ち着いた大人のムードでお酒をたのしめるように。将来必要があれば、リビングとダイニングの間に間仕切りを設けて書斎にすることも可能です。
キッチン
2階はワンルームのようにオープンな空間に仕上げました。ゲストの顔を見ながら家事ができる対面式キッチンは、カウンターで軽食をとることも可能。クールなステンレスの天板と、重厚感ある壁のアンティーク煉瓦の相反する素材が調和しスタイリッシュな印象に。背面には冷蔵庫などの大型家電も収納できる壁面収納を設け、生活感を排除しながら大容量の収納を確保しました。
リビング・ダイニング
リビング・ダイニングの床にはラフな木目のアカシアの無垢材を敷設。キッチンの横は趣深いアンティーク煉瓦を貼って、質感豊かな空間に仕上げました。一方で、キッチンと水廻りの床には光沢のある白いタイルを敷設しました。キッチンの窓にはガラスブロック、カウンターの天板にはステンレスを採用。異素材をバランスよくミックスし、印象深いLDKに仕上がっています。
浴室・バス
海外のホテルのように浴室と洗面室、トイレを一つにまとめました。それぞれがつながっている印象を持たせるため、壁には白いモザイクタイルを連続させて貼り、浴室と洗面室の間は一面ガラスの間仕切りを採用して見通しを高めました。伸びやかなスペースに生まれ変わったことにより、朝も夜もゆったりとした心地で身支度ができるようになっています。
玄関
壁に囲まれた玄関は、シューズクロゼットの扉を鏡張りにして空間の広がりを演出し、キッチンまで続けて同じタイルを貼って空間全体の一体感を強調しました。また、LDKとの間に窓を設け、リビングの光が玄関に届けられるように工夫。限られた空間でもデザインの工夫により、広がりや明るさを感じさせています。
外壁・屋根
もともとあったバルコニーを利用し、2階へ直接上がれる外階段と玄関を設けました。外階段の踏み板には、足音が響きにくい強化プラスチックを採用し、階下で暮らすお母さまたちに気兼ねせずUさんのペースで暮らせるようにしました。また、既存の門扉には木のルーバーを配してデザインを一新。外からの視線を遮りつつ、光と風を通しています。
既存のバルコニーや窓の開口を利用して外階段と玄関を新設
1階と2階を完全に独立させるため、2階は既存のバルコニーを活用して外階段を造作し、キッチンの窓の開口を活用して玄関を設けました。また、1階と2階はどちらも玄関をフロアの中央に配置したことで、それぞれの部屋への動線が短くなり、移動がスムーズに。必要がなくなった廊下スペースを居室に取り込み、ゆったりとした空間を設けることができました。
重厚感のある自然素材と、クールな人工素材がクロスするくつろぎの空間
リビング・ダイニングの床には、波打つような木目がうつくしいアカシアの無垢材を敷設しました。また、キッチンの横には経年の趣を感じさせるアンティーク煉瓦を貼りました。一方で、キッチンと水廻りの床は艶やかな白いタイルですっきりとした印象に。キッチンは天板にステンレス、窓にガラスブロックを採用。対照的な質感の素材を組み合わせ、スタイリッシュな雰囲気に仕上げました。