物件データ
10年以上お住まいのマンション。リビング・ダイニングと独立型キッチンの閉塞感、居室間の段差が気になっていました。そこで、ご夫婦が寝室として使っていた和室の壁を撤去し、リビングに取り込んで大きなLDKを新設。さらに独立していたキッチンをリビング側に移設し、対面式に変えて、キッチンに居ながら家族と会話ができるようにしました。居室間の段差を解消し、いくつかの間仕切りをなくしたことから居室同士のつながりが生まれ、大きなワンルームのような空間に。ご希望だったバリのリゾートホテルのような空間で、心地よい陽だまりに包まれゆったりと過ごせるようになりました。
モノや間仕切りを減らすプラン
光と風が通る住まいに
63㎡の限られた空間に開放感をもたらすために、できるだけモノや間仕切りを減らしました。たとえば、リビング・ダイニングにはダイニングテーブルを置かないプランを提案。Aさんはコーヒーテーブルで食事を摂ることが多かったため、対面式のキッチンカウンターで手軽に食事ができるようにしています。また、居室間の段差をなくして各部屋のつながりを高め、住まい全体に一体感を与えました。奥行きが長く入り口付近しか利用できていなかったWICは、両サイドの居室から出入りできるようにし、使い勝手と動線をアップしました。キッチンの収納や、シューズクロゼットも充実させました。さらに、結露対策として2重サッシにして壁に断熱材を補充。光と風が通り抜ける、心地よい住まいに。
キッチン
ステンレスの対面式キッチン。側面の壁に貼ったゴールドのガラスモザイクが、スタイリッシュな空間に華やかさを添えています。廊下とリビングの間はガラスを縁取った框扉を採用し、空間を圧迫することなくモダンに双方のつながりを高めました。冷暖房効率のためにドアを閉めていても、リビングの自然光を玄関ホールへ届けてくれます。
リビング・ダイニング
キッチンは既存の位置から大幅に移動したため、レンジフードの配管も延長する必要がありました。配管を延ばすことで威力が弱まらないよう、途中にダクトファンを設置しています。奥さまの念願だったという対面式のキッチンは、簡単な食事もできるように幅広のカウンターを採用。ステンレス製の軽やかなデザインは、LDKのインテリアのようにすっきりと溶け込んでいます。
リビング・ダイニング
和室を取り込み20畳のLDKに。天井には梁がいくつも交差していたことから、できるだけ梁の高さを揃えて開放感をキープ。リビングの一角に就寝スペースを設け、来客時にはカーテンで目隠しできるよう天井にカーテンレールを設置。段差を解消するために上げた床には、床暖房を入れています。床には細かな直線の木目が涼しげなバンブーのフローリングを張り、バリのリゾートホテルのように。
寝室
お子さまの寝室には、シューズクロゼットの裏面に生じたスペースを活かしてお絵描きコーナーを設けました。大きな壁一面の黒板は、お絵描き帳のように使ったり、イラストを描いてインテリアにしたりと自由な発想で使うことができます。また、床にはピーカン材のフローリング、グレーがかった紫の畳を敷き、扉のドアノブはガラス玉入りの輸入品を採用するなどして、お子さまにうれしい空間に仕上げました。
玄関
自然光が届かず暗く狭かった玄関は、廊下の幅を拡大し、下部に間接照明を設けて伸びやかさを強調しました。さらに、リビングからの自然光がガラス入りの框扉を通じて届けられ、明るさをもたらしています。床にはベージュのタイル、壁と天井は白でまとめて上品な印象に。壁にはピクチャーレールを埋め込んで、Aさんがバリで購入した絵を飾ることができるようにしました。
洗面室
洗面台とトイレの間は仕切らずに、リゾートホテルのような開放感を感じられるようにしました。壁には1つひとつがクローバーの形をしたモザイクタイルを貼り、ご夫婦が旅行先のトルコで購入したタイルをアクセントにしました。エレガントなアンティークの鏡を取り付けて、上質な異国情緒をたのしませてくれる空間に生まれ変わっています。
和室を取り込みリビングを拡大
真南に位置する日当りのよい和室をリビングに取り込んで、明るく開放感あふれるLDKを設けました。独立していたキッチンはリビングを向いた対面式にし、カウンターをダイニングテーブルのように使えるようにしました。南側2面の窓からは自然光が注ぎ、LDKの隅々まで行き届くように。明るく開放的に生まれ変わったLDKには、自然と家族が集まるようになりました。