物件データ
仕事が忙しいKさんは、物件探しからサポートするクラフトの「ワンストップリフォーム」を活用。希望の立地や環境、予算を伝え、理想通りにリフォームできる物件を紹介してもらうことにしました。購入を決めたマンションは、もともとファミリー向けの細かく仕切られた間取り。壁式構造で撤去できない壁があったものの、空間をバランスよく配置することで、「広めのLDKと寝室のみ」という贅沢でゆとりのある1LDKを実現しています。天井や壁は、既存の仕上げを剥がしてコンクリート躯体表しに。一方、新設した壁は、白や深みのあるブルーで塗装してキレイに仕上げました。コンクリートの冷たく無機質な質感と、塗装のすっきりとした清潔感をバランスよく調和させることによって、どのようなテイストの家具もマッチするようになりました。
「気に入ったデザインのマンションが見つからない」
自分好みにリフォームしたい
ひとり暮らしのKさん。テイストにこだわらず家具や雑貨が大好き。「モダンな家具もヴィンテージの家具も、どちらも置きたかったので、なかなか気に入ったデザインのマンションが見つからなかった」と話します。そこで、中古マンションを買って、自分好みにリノベーションすることにしました。
LDK
細かく分かれた間取りでしたが、壁を抜いて広いLDK +寝室に。コンクリートの壁を残しつつ、一部の壁を白やブルーで塗装。バランスのよい清潔感が、LDKの心地よさをつくっています。天井の仕上げを剥がすことで表にしたダクトは、玄関からの見た印象を考えて経路を変えて、整然とした印象を作り出しています。
ダイニング
キッチンサイドにダイニングスペースを。鉄素地と足場でつくられたダイニングテーブルは、デザイナーがセレクトしました。テーブルの上には木の実のオイル漬けの瓶やグリーン、花、キャンドルなど、お気に入りのアイテムをディスプレイ。無機質になりがちなコンクリート空間に、ほっとくつろげるようなあたたかみを添えています。
キッチン
キッチンは、古材を張ってヴィンテージの味わいを演出しています。大きな面に木を使うため、野暮ったくならないよう、カウンターの縦横の比率にこだわりました。横のラインを長くとり、視覚的にスリムに見せることで、シャープなイメージを引き出しています。
洗面室
一人暮らしということもあり、湿気の溜まりやすい洗面室は、あえて扉をなくしています。経年を感じさせるコンリートの梁の下には、それと対比するようなスタイリッシュなステンレスの洗面台を設置。正面の壁はチャコールグレーで塗り、シンプルなミラーを。男性の一人暮らしにふさわしい、クールな洗面室です。廊下を通るたびに視界に入ることを考慮してデザインしました。
玄関
LDKと廊下のドアをあえて撤去。玄関からの開放感を演出するとともに、リビングの窓からこぼれる光が玄関まで届くようになりました。玄関に立ったとき、窓やコンクリートの天井、ダクトなどが視線を捉えます。「この先に何があるんだろう」とゲストの期待をそそるようなファーストアプローチです。
本棚
廊下と寝室の間には、ディスプレイできる本棚をオリジナルで造作しました。棚〜トイレ〜リビング一部の壁は「ジェントルマンズグレー」という闇夜のように深いブルーで塗装。廊下から見たときのアイポイントとしています。棚の陰影とボリュ―ムにこだわることで、空間に奥行きを感じさせる効果も。