物件データ
これまでの2LDKを窮屈に感じていたご夫婦。1LDK+WICに間取りを変え、ゆったりと過ごせるようにデザインリフォームしています。「白いナチュラルな空間」をご希望だったことから、木・石・タイルなど質感の異なる素材をミックスし、白さの中に表情を感じられるように。白い空間には、南側のバルコニーから注ぐ光がやわらかく拡散します。リビング入り口の引き戸を開放すると、玄関ホールも含めたワンルームのような開放感が生まれます。光に満ちたさわやかな空間で、タイムレスなひとときを過ごせるようになりました。限られたスペースで水回りを充実させるために、洗面・浴室・トイレを一箇所にまとめたこともポイントです。
行き止まりのない伸びやかさ
お悩みの結露も解消
70㎡と狭くはないものの、荷物が多いゆえに閉塞感を感じていたそうです。そこでキッチン~洗面室~バスルーム〜廊下~リビングを回遊できる動線を設け、行き止まりのない伸びやかな住まいに。全ての建具には引き戸を採用。戸を開放すれば、南北の心地よい風が通り抜けます。さらに吸気と換気を見直すことで、ずっとお悩みだった結露を解消することができました。
自然光が広がるLDK
廊下をとりこむことで拡大したLDK。ご希望の「ナチュラルな白い空間」を実現するため、大理石やタイルなど質感のある白い素材を選びました。とくにフローリングのホワイトオークは、一度白く塗装し、あえて拭き取ったもの。淡く浮き出た木目はやさしく、やわらかな空気をつくります。「白」の中にも確固とした「表情」を感じさせる空間に。南の窓から注ぐたっぷりの自然光が、白いLDKに広がりテクスチャーを際立たせます。
貴重なオーディオたちが映える
ソナス・ファベールのスピーカーをはじめ、貴重なオーディオセットを置く収納棚を造作。天板には大理石を使い、名機が美しく際立つようにデザインしました。ウーハーの振動を抑えるため、スピーカー周りの床下地を補強。しまいこんでいたオーディオがいつも目に触れ、気軽に音楽を楽しめるようになりました。壁に厚みを持たせ、ニッチに壁がけTVのAV機器をすっきりと納めたこともポイントです。
キッチンはダイニングを兼ねて
リビングを広くとるため、ダイニングテーブルを兼ねたキッチンに。食卓ともなるキッチンの天板は、白い空間に映える天然水晶の人造石に。床と右の壁には白いタイルを貼り、シンプルな空間にちょっとしたリズムを与えました。背面はビルトイン収納にして洗濯機を収め、オープンキッチンに出がちな生活感を排除。キッチン〜洗面室〜浴室をひとつながりにすることで家事効率もアップしています。同時に通気性を高めることができました。
木に包まれて眠りにつく
寝室の壁〜天井にかけて木のパネルをR(曲線)に張り、ドームのようなオリジナルのベッドヘッドを造作しました。二列ピッチでLEDを入れ、木の曲線を強調。あえて他の照明を設けず、木とRの美しさを際立せています。広く見せるのではなく、こもった雰囲気にすることでより安らげる空間に。ホワイトオークのパネルとフローリングは、朝の目覚めに最適なさわやかさ。ベッドに横たわると、木の温もりに包まれながら深い眠りに沈みます。寝室に続くWICの窓際にはデスクを造作しました。
モノトーンのバスルーム
レイアウトを変え、スペースを拡大した浴室。幅広のバスタブでゆったりと入浴できるようになりました。オーダーユニットバスにより、床や壁の仕上げ材、バスタブはお好みをセレクト。LDKの明るい雰囲気と趣を変え、ダークグレーのタイルでホテルライクな雰囲気に仕上げています。カウンターはベンチとしても使用可能。ドアと間仕切りの一部をガラスとし、洗面〜キッチンまで視線を通すことで、実際以上の広がりを感じられるようになりました。
白と黒の中間地点
空間を広く使うため、洗面・トイレの間は間仕切りなし。バスルームとの間はFIXガラスで仕切り、開放感を高めました。トイレは配管経路を工夫しながら柱の凹み部分に移動し、バスルーム〜キッチンの視線を遮らないように。さらにビルトインの収納とペーパーホルダーにより壁面をフラットにし、コンパクトな空間ながらもゆったりとした印象に仕上げています。キッチン側の「白」と、バスルーム側の「黒」の中間地点となることから、白と黒をバランスよく使いそれぞれを融和させています。
洗面室はキッチンの横に
キッチン横に洗面室〜トイレ〜バスルームをレイアウトし、家事効率をアップ。廊下側にも出入り口を設け、行き止まりのない伸びやかなスペースに。白をベースカラーとしたキッチンに対し、洗面やバスルームは黒で統一し、モノクロームのコントラストをたのしめるようにしました。洗面台は使いやすさとクールなデザインにこだわったオーダーメイド。洗面側の壁には黒いモザイクタイルを貼り、ラグジュアリーな空気を演出しています。
「魅せる」飾り棚
「洋書や写真集を飾りたい」というリクエストに応え、廊下の壁にニッチを設けました。お持ちの大型写真集のサイズに合わせて寸法を決め、どんな本でもディスプレイできるように。リビングにも、随所にカメラなどを飾るディスプレイスペースを造作しています。シンプルな空間をおふたりの趣味のアイテムで彩ることで、個性と愛着が生まれるように。
玄関ホールまでリビングが続く
リビングの引き込み戸は、ふだんは開放したままに。バルコニー~リビング~廊下まで視線が抜け、玄関ホールまでリビングが続いているような広がりを感じさせてくれます。暗くなりがちなマンションの廊下と玄関に、自然光をたっぷりと届ける役割も。リビング入り口のサイドには、白い空間にとけこむシンプルなデクスカウンターを造作。春のやさしい風、冬の朝のやわらかな光を感じながら、気持ちよく仕事ができるようになったそうです。