物件データ
高級別荘地として知られる、逗子の披露山。高台にあるRC造の戸建てを購入し、別荘としてデザインリフォームしました。「都心の自宅とは違った空間にしたい」というご希望から、ゴージャスかつ遊び心のある空間に。素材を使い分けることで、エリアごとにイメージを変えました。たとえば1階のエントランスには上質なローズウッドを贅沢に使用。上質なホテルのような重厚感ある佇まいでゲストを迎えます。LDKには趣のある大谷石を。窓の外に広がる緑の景色を背景に、空間に溶け込み、訪れた人をリラックスさせてくれます。都心から車で約1時間ほどのエリアのため、毎週末ご夫婦で訪れているそうです。花火の時期にはたくさんの友人を招待することも。広々とした贅沢な別荘は、社交的なご夫婦のサロンとしても活躍しています。
BEFORE写真
既存を活かしつつ
リフォーム部分となじませる
重視したのは視覚的なインパクト。VRや3Dパースによって、リノベーション後のイメージを共有しながらプランニングを進めました。既存の建物は、こだわって設計されていることが伺えたため、活かせる部分はそのまま残しています。エリアごとにアイポイントを設けつつ、既存を塗装することでリフォーム部分と、既存部分が自然になじむように。沿岸エリアのため、外周りの鉄部には潮風によるサビが生じていました。こちらは補修と塗り直しを行っています。
大谷石があたたかい
ダイニングとのつながりを感じさせるため、リビング・ダイニング・キッチンにかけて壁に大谷石を貼りました。大判で厚みのあるものをセレクトし、重厚感や風合いがダイレクトに伝わるように。既存のフローリングとも調和しています。窓周りにも大谷石を貼り、石の厚みを見せることにより、より存在感を強調。窓の外の緑とリンクする大谷石によって、特別な心地よさが生まれています。
ちょうどいい距離感を
リビングの対角線上にダイニング・キッチンをレイアウト。それぞれがほどよい独立性をキープしています。ホームパーティーの際も、ダイニングで食事を楽しむ人、リビングの暖炉の前でワインを飲みながら会話を楽しむ人など、おもいおもいの場所でリラックスして過ごせるようになりました。
シックなキッチン
床の素材とキッチンは、落ち着いたトーンをセレクトしました。キッチンの背面にはアラベスク柄格子の4枚引き戸を。木のカーテンのような目隠しにより、シンプルな空間のアクセントに。食器棚や冷蔵庫など生活感のあるアイテムも見えないようにしています。ゲストが訪れた時は、愛犬の居場所になることも。実用性とデザイン性を兼ねたスペースです。撤去できなかったコンクリートの構造壁をあえて残し、ラフなアクセントとしたこともポイントです。
眺めのよいアイランド
「料理中も景色を眺めたい」というご希望により、既存のL字型キッチンをオープンのアイランドキッチンに変更。直床で排水菅を動かすことが難しかったものの、地下の天井裏に通すことで解決しました。ダイニングとキッチンは床材やカラーを変えて、視覚的にゾーニング。「料理する」「食べる」という行為を、別々の雰囲気でたのしめるように工夫しています。
ランタンタイルのトイレ
既存の便器を撤去し、シンプルなタンクレストイレに。広いスペースを活かすため、二面の壁にランタンタイルを貼りました。ブルーやグリーンをベースカラーに、にぎやかでどこかレトロ、かわいらしい雰囲気も。床には清掃性の高いメタル調フロアタイルを貼り、壁の一部にはブラックウォールナットのフローリングを貼りました。ゲストも使用するトイレは、心弾む空間となっています。
整然と美しい玄関
たくさんのゲストが訪れることに配慮し、エントランスはホテルライクなデザインを採用。上質感のあるローズウッドでディスプレイスペースやベンチを造作しました。扉や壁にも同じ色合いのシートを貼り、ドアガラスには格子を入れてデザイン性をアップ。全体を落ち着いたトーンでまとめています。上部の廊下は手すりを強化ガラスとし、エントランスに自然光が注ぐように。
屋外でも豊かな時間
テラスには、屋外でも気軽に使用できるバイオエタノール暖炉を設置。寒い冬でも屋外で食事をしたり、お酒を飲んだりと楽しめるようになりました。リビングからも炎のゆらぎを眺めることができ、ほっとさせてくれます。