物件データ
中古マンションを購入し、デザインリフォームしたKさん。見どころは、生活スタイルに合わせた二重に回遊できる間取りです。帰宅時に手洗いや荷物運びがしやすいよう、玄関～サニタリー～キッチンがひと続きの配置に。キッチンには家事のための裏動線を設け、就寝時は寝室～サニタリー～WICとスムーズに移動が可能。家全体を回遊することもできます。また、玄関ホールやリビング、キッチンに飾り棚やガラス収納を設け、お気に入りの小物や器を眺めながら生活ができるように。床にはオークの挽板フローリングを張り、サンルームはアンティークを思わせるタイル貼りに。壁は漆喰や特殊塗装など手仕事の跡が残る仕上げとしました。さまざまな素材が調和する、美しい空間です。
BEFORE写真
細やかな工夫でストレスフリーに
周囲の音が気になったり、掃除がしづらかったり。毎日のちょっとしたストレスを軽減し、快適な生活を送れるように工夫を重ねています。例えば、静かに就寝できるよう寝室は窓際ではなく家の内側に配置。西日が厳しいサンルームは窓の内側に木製のガラス框戸を設置し、日射熱を和らげました。浴室は、シャワースペースを奥まった場所にレイアウトし、浴槽との間に間仕切りを設けることで、ガラスのドアに水滴が飛ぶことがなく、美しい状態を保てるように配慮しています。
暖炉のあるリビング
リビング・ダイニングには、白い箱をくり抜いたようにバイオエタノール暖炉を設置。周囲はイタリアン漆喰塗りでやや光沢のある仕上げとし、上部の壁はグレイッシュな特殊塗装で仕上げ、さまざまな質感が調和する心地よい空間をデザインしました。
サンルームを快適に
リビング・ダイニングの一角をサンルームスペースに。床にはアンティークを思わせるざらりとした質感のヘキサゴンタイルを貼り、サッシ下の立ち上がり部分も同じ柄のタイルで仕上げました。木製のガラス框戸を設置することで断熱性能を高め、強烈な西日を和らげて快適な空間としつつ、デザイン性も両立しています。
お気に入りに囲まれて
キッチンカウンターの正面は下部を収納、上部をガラスの飾り棚として、お気に入りの器や小物を飾れるように。キッチンはフルフラットとし、ダイニングで食事をしているときにキッチンカウンターの飾り棚も、壁面のディスプレイも視界に入るようデザインしています。
職人の手しごとを感じる壁
クラフトフェアで器や小物を買い集めるのが趣味だというKさん。キッチン背面のカウンター収納上部は木目の棚を設置し、それらを飾るスペースとしました。作家物の器をディスプレイしたときに引き立つよう、壁はシンプルな中にメタリックな輝きを放つ特殊塗装に。塗りムラが職人の手しごとを感じさせています。
手洗いも荷物置きもラクな動線
kitchenhouseでオーダーしたキッチンは3m近いサイズ。GAGGENAUのIHクッキングヒーターやMieleの食洗器を備え、背面にはカウンター収納を設置し、ゆったりと料理ができる環境を確保しました。また、玄関～サニタリー～キッチンのひと続きの動線とすることで、帰宅後の手洗いや買い物の荷物を運びやすいよう計画しています。
シックで洗練されたサニタリー
洗面カウンターはモールテックスによる左官仕上げでシンプルながら趣のある印象に。床はダークグレーの大判タイルでシックに、正面の壁には柄の入ったヘキサゴンタイルを貼り表情豊かな空間としました。東京バススタイルにオーダーした浴室は、KALDEWEIの浴槽やGROHEのレインシャワー、HANSGROHEのシャワー水栓などを備えた洗練された空間です。
リビングでも寝室でも暖炉を感じて
寝室はリビングと隣り合うレイアウトにすることで、暖炉を寝室からも楽しめる空間をデザイン。じんわりとあたたかく、ゆらぐ炎に心が癒されます。枕元には集成材のカウンターを設け、コンセントも設置。ちょっとした小物を飾ったり、携帯電話を充電したりできるようにしています。
キッチンの裏側
室内で洗濯物を干せるよう、キッチンの奥にパントリーを兼ねたユーティリティと家事コーナーを設けました。キッチンとの間は、身長をやや上回る高さの壁でゆるやかに間仕切り。扉の開け閉めをせずキッチンと気軽に行き来できる空間でありながら、リビング側に生活感が出ることはなく、すっきりとした空間を保てます。
玄関ホールをギャラリーに
玄関ホールからLDKに直進する従来の動線に加え、ぐるりと回りこんで入る動線を新たに設けました。迂回する動線は、片側の塗装壁にはニッチを、もう片側はイタリアン漆喰で塗装し、カウンター収納を設けました。床はダークグレーの大判タイルでシックな印象に。通るたびにディスプレイを楽しめる、ギャラリーのような空間です。
