物件データ
ご実家の賃貸併用住宅に住み替えることになったSさん。オーナー住居のうち、1階と3階をご夫婦の住居、2階を社会人のお子さまの住居としてデザインリフォームしました。メインの居住スペースとなる3階は、2LDKを1LDKに間取り変更してゆったりと過ごせるように。鉄筋コンクリート(RC)造のため太い梁が露出していましたが、下がり天井としてオークの突板を張り、間接照明を入れて伸びやかさを演出しています。同時に、リビングとダイニングの間をゆるやかにエリア分けする役割も。床にはオークの挽板フローリングを張り、モルタルのマントルピースを計画。壁はタイルや珪藻土で仕上げました。さまざまな質感の素材が調和する、落ち着いた空間に仕上げています。
BEFORE写真
収納と回遊動線で暮らしをスムーズに
収納スペースを充実させるため、1階と2階にSICや納戸を設けました。メインの居住スペースとなる3階には、寝室と続くWICをレイアウト。キッチンの奥には冷蔵庫置き場を兼ねたパントリーと家事室を設け、十分な収納量を確保しています。また、家事室の隣に設けた洗面室は、エレベーターホールからも出入りができるように。エレベーターホール~リビング・ダイニング~キッチン~パントリー~家事室~洗面室と回遊できる間取りで、日々の家事をスムーズにしています。
大空間のLDK
リビングとダイニングキッチン、洋室がそれぞれ独立していた空間は壁をなくし、30畳近い大空間のLDKを実現しました。床にはオークの挽板フローリングを長手方向に、下がり天井にはオークの突板を張って間接照明を入れることで、伸びやかな印象を与えつつ、リビングとダイニングをゆるやかにエリア分けしています。
グレイッシュなキッチン
キッチンは向きを変え、壁側にコンロカウンター、ダイニング側にシンクカウンターを配置するⅡ型タイプに変更。収納も作業スペースも十分に確保しつつ、最短の動線で家事ができるレイアウトにしました。床や壁にはライトグレーのタイルを貼り、キッチンやダイニングに設置した3連のペンダントライトもグレーで統一。シックな印象に仕上げています。
暖炉を囲むリビング
3階リビングのバイオエタノール暖炉は、モルタルで仕上げたマントルピースを連続させてTVボードとしても使用できるようにデザインしました。暖炉の背面にはダークグレーのタイルを貼り、TVボードの背面は珪藻土で仕上げて間接照明を設置。モダンなオブジェのような趣に仕上げています。
階段ホールの開放感
LDKから階段ホールに続く間仕切りは、FIXガラスとテンパーガラスのドアを採用。明るさや開放感を高めるとともに、オークの突板を張った下がり天井を連続させることで奥行きを演出しました。廊下の壁はライトグレーのタイルをダイニングから連続させ、伸びやかに。ピクチャーレールを設置し、ギャラリーのような空間に仕上げました。
ワンルームのような間取り
お子さまが過ごす2階は、リビングと寝室をTVボードでゆるやかにゾーニング。扉で仕切らず、ワンルームのような空間を設計しました。寝室の天井はオークの突板張りとし、あえて天井を低くすることでこもり感のある落ち着いた空間に。デスクやカウンター収納も製作し、コンパクトな動線で快適に過ごせるようにしています。
和モダンのリビング
2階リビングの窓は日当たりがきつく、周囲の音や視線も気になるため、インナーサッシを設置。遮音や遮熱、プライバシーにも配慮しつつ、障子を入れて和の趣を感じさせる空間に。Herman Miller社のペンダントライトやBUBBLE LAMPが和紙のようなやわらかな光を拡散し、心地よさを高めています。
くつろぎの和室
倉庫として使われていた1階のスペースは、ゲストルームに。床には3階のリビング・ダイニングと同じ挽板フローリングと縁なし畳を敷き、床の間を設けました。床柱は、3階の和室で使用されていたものを移設して活用。框はホワイトオークで製作しています。収納の下部には間接照明を入れ、くつろぎの空間を演出しました。
木のぬくもりがあるトイレ
3階のトイレは3面の壁をオークの突板張りとすることで、木のぬくもりを感じる空間に。床はグレーの大判タイルを貼り、手洗いカウンターやトイレットペーパーホルダーはブラックとモノトーン色を加えてアクセントにしています。
コンパクトで機能的な動線
2階はキッチンと洗面室、WICを一箇所にまとめました。忙しい朝も、身支度を最短の動線でできるようになっています。洗面台は片側に寄せて作業スペースを確保し、タオルやメイク用品、ドライヤーなどを置きやすいようにしました。
表情ゆたかなエントランス
玄関からエレベーターホールのカウンター収納は、下部に間接照明を入れることで広がりを感じられるように。玄関横には大きなSICを設けました。靴だけでなく、ガーデニング用のはしごなど園芸用品をすっきりと収納できるスペースとしています。奥のゲストルームは障子の引き違い扉で間仕切り、和の趣を感じさせています。