物件データ
新築マンションをデザインリフォームしたHさん。アートや花を飾るのがお好きな奥さまのため、彩りの映える空間を意識してデザインしました。玄関ホールは、上質な既存のデザインを活かしながらプランニング。ダイニングとの間の壁は突板のフレームとファブリックガラスにより障子窓を想わせるデザインとし、光や気配がゆるやかに伝わるように。隣はホワイトからグレーのグラデーションにグリーンや赤のカラーをアクセントとした版築壁で、絵画が引き立つ和モダンのギャラリースペースとしました。また、リビングの壁面収納からダイニングの壁にかけてと、柱の奥に設けたヒュッゲコーナーの壁は、特殊塗装仕上げに。モルタルのような質感と流れ模様を楽しめます。選び抜かれたアートやデザイナーズ家具、照明が調和する上質な空間です。
使う場所ごとに収納を計画
200㎡を超える新築マンションのため、設備は新しく広さも十分でしたが、収納スペースが不足していました。SICはスペースを広げて収納量を確保。複数ある水回りのうち1ヶ所を、納戸とWICがひと続きの収納スペースに変更しています。キッチンにはカップボードやウォーターサーバーを隠しながら設置できるカウンター収納を、リビングにはTVボードとともにガラスの飾り棚を設けるなど、必要な場所ごとに収納を充実させています。
LDKをひと続きに
独立していたキッチンをオープンとし、キッチンサイドにはカップボードを、手前にはカウンター収納を設置。収納力を高めつつ、キッチンとダイニングに一体感をもたらし、LDKが一体の伸びやかな空間に仕上げました。扉はオークの突板で仕上げ、既存の床フローリングと色を揃えています。
デザイナーズ照明のある暮らし
リビングのメイン照明は、リボンプリーツが特徴的なBOVERのシーリングライト「Siam」を採用。柱の奥に設けたヒュッゲコーナーには、FLOSの乳白色のガラスを使ったペンダントライト「IC Lights」を設置しました。どちらもやわらかな光で、リビングに落ち着きとくつろぎをもたらします。
TVボードとヒュッゲコーナー
リビング壁面に設けたTVボードは、浮いているようなデザインに。壁の色と合わせてシンプルに仕上げました。その周囲を取り囲むように壁面収納を製作し、両サイドのガラス棚に照明を入れて、ディスプレイした食器や美術品を鑑賞できるように。TVボードの奥にはワインセラーがありますが、リビングから見えないように設置。あえて奥まった空間とすることで、落ち着いてワインを楽しめるヒュッゲコーナーとしています。
インテリアに溶け込むテレビ
リビングからダイニングにかけての壁には愛用のコンソールを置き、アイストップとしました。壁は特殊塗装とし、シックな色に抑えつつ、モルタルのような質感と流れ模様が目を引く仕上がりに。また、ダイニングでもテレビを鑑賞できるよう、キッチン手前のカウンター収納内に壁かけスペースを設けました。バルコニーの眺望を妨げず、インテリアに溶け込ませています。
アートのようなヘッドボード
3部屋あった寝室は、ゆったりとした2つの寝室に。奥さまの寝室にはメイクカウンターを設け、かたわらの壁にはアクセサリー収納を埋め込みました。ヘッドボードは、絵画やアートがお好きな奥さまがセレクトしたファブリックでデザイン。カウンターや収納はヘッドボードのベースカラーと色を合わせています。
光沢が美しい漆のカウンター
玄関サイドのトイレは玄関ホールと同様、和テイストで統一。朱呂色の漆カウンターを設置し、ミラー下の壁面には経年変化を楽しめる漆和紙を貼りました。手洗い器は信楽焼で、焼き物ならではのぬくもりを感じられるように。漆和紙は防水性が高く、調湿作用も期待できます。また、自動水栓を採用するなど、美しいだけでなく機能性にも配慮しました。
廊下が和モダンのギャラリーに
贅沢な広さの廊下をギャラリースペースに。壁は版築仕上げとし、ホワイトからグレーのグラデーションにグリーンや赤のカラーをアクセントとしました。ピクチャーレールを設置し、お持ちの絵画が映える空間としています。隣のガラス壁の下部には石のカウンターを設け、花や装飾品をディスプレイできるようデザイン。格子状の背もたれが美しいウィローチェアを引き立てています。
ガラス越しに感じる光や気配
玄関ホールとダイニングの間の壁は、突板のフレームとガラスに布地をはさみ込んだファブリックガラスで仕上げ、障子窓を連想させるデザインに。ガラス越しにダイニングからもたらされるやわらかな光や気配が、空間のつながりを感じさせています。