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東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ
東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

熟成ワインさながら、芳醇な魅力を放つヴィンテージマンション。欧米の古い建物のように、積み重なった歴史がそのまま建物にあらわれています。

「ただ古いからヴィンテージマンション」というわけではありせん。古いだけのマンションなら、都内にいくらでもありますね。立地・高級感・敷地面積・知名度…。いくつもの条件をクリアしたものだけが、「ヴィテージマンション」になり得るのです。今回はマニアも唸る、伝説のヴィンテージマンションをご紹介します。

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条件にいくつ当てはまる? ヴィンテージマンション診断

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

写真は〈ザ・ハウス南麻布〉

はっきりとしたルールはないものの、伝説化するヴィンテージマンションには条件があります。お目当のマンションがあれば、いくつあてはまるかチェックしてみてください。


□シックなデザイン(華美ではない)
□外観やエントランスに高級感がある
□マンション名を言えば、ほとんどの人がわかる

□都心の閑静な住宅地にある

□敷地面積にゆとりがある

□敷地内や周辺に緑が多い

□低層で、戸数が少ない(例外もあり

□築10年以上

□坪単価300万円以上

□100平米以上

〈結果〉
3つ以上クリア…ヴィンテージではないけれど、暮らしやすい素敵なマンションです
4~6つクリア…ヴィンテージではないけれど、立派な高級マンションです。
7つ以上クリア…誰がみても文句なしのヴィンテージマンションです。
10つクリア…東京を代表する最高峰のヴィンテージマンションです。

今回は、10つの条件をパーフェクトにクリアした名作ヴィンテージマンションをご紹介します。

東京名作ヴィンテージマンション1  港区〈ドムス南麻布〉

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茶のタイルが特徴的な〈ドムスシリーズ〉は、ヴィンテージマンションの代表格。なかでもこちらの〈ドムス南麻布〉は別格です。

「南麻布3丁目の高台」という一等地。1993年に建てられ、バブルの終わりを名残惜しむような超最高級仕様に圧倒されます(外観は意外と控えめ)。たとえば、共有部分の壁には大理石。ふと見上げると、ゴージャスにきらめくバカラのシャンデリア。玄関のドアは、一枚板を掘り込んだクラシカルな框組。そこには、ヴェルサイユ宮殿にも採用されているフォンテーヌ社のハンドルが取り付けられています。

ヨーロッパ貴族のような暮らしぶりを想像させる、非現実的なヴィンテージマンションです。

〈data〉
ドムス南麻布
東京都港区南麻布3丁目
麻布十番駅 徒歩9分
地上5階 地下1階
15戸
1993年竣工

東京名作ヴィンテージマンション2 港区〈ホーマットアンバサダー〉

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

麻布や広尾、赤坂、六本木といった大使館エリアに多く点在する〈ホーマットシリーズ〉。こちらの〈ホーマットアンバサダー〉の周辺にも、フランス大使館やフィンランド大使館、ドイツ大使館があります。

そもそもホーマットの始まりは、1965年の〈ホーマット インペリアル〉。東京に海外の公官関係者が集まり、その外国人向け住宅としてつくられたのがホーマットシリーズでした。そのため、ホームパーティができるほど広いLDKや広い寝室など、欧米の方のライフスタイルに合うように設計されています。

ホーマットシリーズの中でも名高い〈ホーマット アンバサダー〉は、アプローチの壁に積み上げられた鉄平石が印象的。どことなく和の趣を感じさせるファサードは、約50年経った今、さらに魅力を増しています。

〈data〉
ホーマット アンバサダー
東京都港区南麻布4丁目
広尾駅 徒歩9分
地下1階 地上5階
29戸
1971年竣工

東京代表ヴィンテージマンション3 港区〈麻布霞町パークマンション〉

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

港区のヴィンテージマンションと言えばこちら。〈ドムス〉〈ホーマット〉のような「芳醇なヴィンテージ感」はなく、洗練された雰囲気がただよっています。

住宅街のひっそりとしたエリアに位置しながらも、存在感は群を抜いています。御影石がふんだんに使われたファザード、ゆったりとしたアプローチ。まるで美術館のようなたたずまいです。見るからに贅を尽くして建設されたことがわかります。

〈麻布霞町パークマンション〉は三井不動産レジデンシャルが、同シリーズの最高傑作として建てたマンションです。三井の渾身のマンションは、名作として30年後、40年後も語り継がれるのではないでしょうか。

〈data〉
麻布霞町パークマンション
東京都港区西麻布4丁目
広尾駅 徒歩8分
地上8階 地下1階
92戸
2000年竣工

東京名作ヴィンテージマンション4 渋谷区〈広尾ガーデンヒルズ〉

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

ヴィンテージマンションの代名詞といえば、〈広尾ガーデンヒルズ〉。

広尾駅から徒歩5分にある、豊かな森。東京ドームの1.2倍ほどの広大な敷地に、たった15棟だけ、ゆったりとした間隔で並んでいます。5つの「ヒル」で区分けされ、建物の間隔は十分すぎるほど。たくさんの緑を眺めながら散歩するだけで、よい気分になります。1130世帯が暮らしているとは思えないほど静かなことにも驚かされます。発売当初の抽選倍率は、平均で40.8倍。最高倍率は209倍。「こんなに素晴らしい物件は二度と出てこない」と言われています。

平均専有面積100㎡。間口が広く、緑が多く、管理体制も抜群によい広尾ガーデンヒルズ。36年経った今でも入居希望者は絶えません。「一度住んだら離れられない」という声も納得の住環境です。

〈data〉
広尾ガーデンヒルズ
東京都渋谷区広尾4丁目
広尾駅 徒歩5分
地上9階
1130戸
1983年竣工

東京名作ヴィンテージマンション5 渋谷区〈フォレストテラス松濤〉

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

東京屈指の高級住宅街、松濤。その松濤において、存在感が際立っているのが〈フォレストテラス松濤〉です。

旧鍋島邸跡の約900坪もの敷地というスケール感に対し、分譲されているのはたった26戸だけ。150m²~200m²近くの部屋が中心です。26戸に対してエレベーターは4機。プライバシー性の高さは、要塞のような住宅が多い松濤らしい配慮です。

グリーンの外観は、モダンなホテルのような印象。〈ザ・コンランショップ〉で有名な、コンラン&パートナーズがデザイン監修しています。松濤らしい凛とした佇まい、現代の暮らしにフィットするモダンさが魅力です。

〈data〉
フォレストテラス松濤
東京都渋谷区神山町19
代々木公園駅 徒歩9分
地上4階 地下1階
26戸
1999年竣工

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ヴィンテージマンション購入時の注意点

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

ヴィンテージマンションは古くてもしっかりとメンテナンスされているケースがほとんどですが、一部にはそうじゃない物件もあります。購入時は以下のことに注意しましょう。

修繕履歴と長期修繕計画

ヴィンテージマンションの購入前に確認したいのが「過去の修繕履歴」と「長期修繕計画」です。エレベーターの交換や給水タンク交換、屋上の防水工事といった共用部をいつごろ修繕したかを管理組合に確認しましょう。それとあわせて「修繕積立金残高」を確認すれば、今後の修繕費用が足りるかどうかを把握できます。

また「長期修繕計画」がしっかりと計画されているかどうかで、管理組合の質がわかります。これらは不動産会社を通じて確認できます。

耐震性

ヴィンテージマンションの中には1981年以前の旧耐震基準で建設された物件もあるはずです。ただし、1981年以前竣工のマンションのすべてが耐震性が低いわけではなく、むしろコストをかけて耐震性に配慮されているケースもあるため一概には言えません。マンションの強度を調べることは極めてむずかしいのですが、「耐震診断」「耐震補強工事」の履歴を調べるのも一つの方法です。

ヴィンテージマンションには耐震診断を行なっているケースがあり、その結果がよければ安心ですね。結果が悪くても、その後に耐震補強工事が行われていれば問題はありません。

建て替えの有無

ヴィンテージマンションの経年がいくら魅力的でも、建物としての強度が下がれば「建て替え」の話が出てきます。建て替え後は、建築基準法の変化で各世帯が狭くなったり、広い中庭がなくなってしまうことも。ヴィンテージマンションに建て替え予定はあるかどうか、事前に確認しておきましょう。

〈まとめ〉ヴィンテージマンションのリノベーションは実績の豊富な会社に依頼しよう

東京名作ヴィンテージマンションBEST5。購入の注意とおすすめリノベ

ヴィンテージマンションに住む方は、リノベーションを行うケースがほとんどです。築年数が古いぶん、間取りやデザイン、設備が現代のライフスタイルにフィットしないことが多いからです。既存を活かせるかどうかや、間取り変更の希望などによってリノベーションの範囲は異なります。いずれにしてもリノベーションで、大切なことはひとつ。

ヴィンテージマンションの品位や歴史を感じさせる内装にすること。

ホテルライクやモダンなどお好みのデザインにしつつ、外観やエントランスの空気を感じられるように。昔ながらの生活動線を改善しつつも、ヴィンテージマンションそのものの趣を損なわないように計画する必要があります。またヴィンテージマンションは管理組合が厳しいため、CRAFTのようにヴィンテージマンションリノベーションの実績豊富な会社に依頼することも大切です。

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<著者>中野 瀬里乃

大学卒業後、出版社・フリーライターを経て、2013年リノベーション会社CRAFTへ入社。自社HPやオウンドメディアにてリノベーション・不動産・建築・インテリア関連の事例紹介やコラムを多数執筆。

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