これだけは注意！「買ってはいけない」中古住宅の4つの罠と特徴

中古住宅を買う際の注意点はいろいろとありますが、一番重視したいのは、ズバリ「立地」です。建物に不具合があればリノベーションで改修できるけれど、立地はどうにもならないからです。そこで今回は「どのような立地を選ぶべきか」を中心にご紹介します。

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インターネットなどで不動産広告を見ていると、かなり安価な中古物件をみつかけることがあります。しかし周辺相場よりも明らかに安い場合は注意しましょう。掲載写真や間取り図からはわからなくても、以下のような問題を抱えているケースがあります。

・再建築不可物件
・二項道路（建て替え時にセットバックが必要）
・建ぺい率、容積率オーバー（違法建築）
・旗竿地
・2m以上の擁壁や崖がある土地

販売広告に「これは違法建築です」なんてことは書かれていません。「増築未登記部分あり」のようなあいまいな表記がある古い物件は怪しいので注意しましょう。

再建築不可物件とは、建築基準法に違反しているため「家の建て替えができない物件」のこと。たとえ地震や火事で家が壊れてしまっても、新築はできません。もちろんリフォームで内装や外観を一新することはできますが、それがご自宅で仕方なく..ならともかく、わざわざ再建築不可物件を買うことはおすすめしません。家を売却する際に、なかなか買い手が見つからないリスクがあります。

建築基準法では｢幅員4ｍ以上の道路に2ｍ以上敷地が接する｣という接道義務があります。古くからあるエリアにはこの義務を満たしていない戸建てが多く、「再建築不可」として建て替えができないことになっています。しかし一部は特例として、1950年に施行された建築基準法以前から使用されている指定道路が「建築基準法上の道路」と見なされている物件も。これが「二項道路」です。「再建築不可」と違い建て替えはできるものの、建て替え時にセットバックが義務付けられています。つまり建物が狭くなってしまうのです。

金融機関は「建ぺい率、容積率オーバー」の物件の価値を算出できません。そのため住宅ローンの借り入れは不可。基本的にこうしたリスクの高い物件は、専門業者が買い取って賃貸収入を得ます。一般の方が買うにはリスクが高すぎるのです。つまり安い中古戸建てを賃貸経営目的に買うならいいけれど、長く住み続けたい方には不向きです。

先述しましたが、｢幅員4ｍ以上の道路に2ｍ以上敷地が接する｣という接道義務があります。旗竿地にある古い中古住宅の中には、この接道義務を満たしていないケースも。その場合も「再建築不可」として建て替えができません。建て替えできる・できないについては自治体ごとに竿部分の幅・長さの規定があるため、確認してみましょう。

ただし、上記のような問題がなければ旗竿地は「プライバシーを守りやすい環境」としてメリットがあります。あえて旗竿地を探す方もいるくらいです。

まず擁壁のある家を買う場合は、亀裂や変形がないかをチェックしましょう。ただし擁壁や崖による段差が2m以上あると、法尻（斜面の下側の角）ラインから高低差✖️2の距離を離れる必要があります。自分の土地なのに、家を建てられる場所が規制されてしまうのです。これは「工作物申請」の許可をとっているかどうかによるため、気になる場合は不動産会社に確認しましょう。

上記がメリットになるかデメリットになるかは、買い手の状況によります。メリットだと感じるケースもあるため、一概には言えないのがむずかしいところです。不動産のプロにきちんと相談しながら判断することが大切です。

中古住宅の購入でもうひとつ注意したいのが「災害リスク」。販売図面上では理想的な中古住宅でも、海抜が低く浸水しやすいエリアだったりすることがあります。地盤のしっかりした高台が安心だとされていますが、駅近物件や利便性を考えるとどうしても平地になってしまうことも。そんなときはハザードマップを活用して、災害リスクを確認しましょう。

ハザードマップとは、その地域にどのような災害の危険があるのかを地図に示したもの。地震・洪水・津波・高潮・土砂災害などがわかります。市区町村のハザードマップを見れば「どの川がどういう状況で氾濫するのか」「どのような被害が想定できるか」がわかるのです。

不動産会社は物件購入時の重要事項説明で、購入者にはザードマップを見せて水害リスクを説明する義務があります。しかし、これは売買契約の直前の話です。普通の不動産会社は、購入するかどうか迷ってる段階でそこまで詳しく教えてはくれません。

ほとんどの自治体がハザードマップを作成しています。web上で『〇〇都〇〇区ハザードマップ』で検索すると、ご自身でも災害リスクを確認することができるでしょう。見方がわからなかったり、ご不安がある場合はCRAFTの不動産担当がわかりやすくお伝えします。少しでもご心配事があれば、お気軽におたずねください。

・内水氾濫
・土砂崩れ
・津波、高潮
・地震

たくさんのエリアに関係する災害が、川に氾濫による洪水です。リバービューの戸建ては素敵ですが、大きな川に近いほど水害リスクが高い傾向。ハザードマップ上では「最大雨量でどの地域がどれくらい浸水するか」といった浸水深（浸水時の地面から水面の高さ）が一目瞭然です。購入したい戸建ての川からの距離、浸水深をチェックしておきましょう。

洪水と同じくらい被害が大きいのが内水氾濫です。内水氾濫は、排水用の用水路や下水溝が機能しなくなることから起こります。多量の雨で排水が追いつかなかったり、河川の水位が高くなり排水できず、街が浸水してしまうのです。もし床上浸水してしまうと、戸建てはそのまま暮らせないほど大きな被害を受けます。「川から離れているから安心」というわけではありません。内水氾濫のリスクもしっかりと確認しておきましょう。

土砂崩れの危険性が高い場合は、ハザードマップ上で「土砂災害特別警戒区域」「警戒区域」と表示されています。とくに注意したいのは、急傾斜の崖近くにある物件。土砂崩れの危険性があります。リスクを減らすなら、崖から離れた地域がおすすめです。

海近くのエリアは人気ですが、津波や高潮のリスクを伴います。とくに小さなお子さまや高齢者がいるご家庭は、避難時に時間がかかってしまいます。海岸近くの戸建てを購入する場合は、ハザードマップで津波や高潮の危険度をチェックしておきましょう。避難場所や避難経路も記載されています。

地震についてのハザードマップは数種類あります。地震による液状化マップ、揺れやすさマップ、地震の際の火災延焼の危険度マップなど。これだけ地震による被害は広いということがわかります。地震に大きな影響を与えるのは、やはり地盤です。ハザードマップで地盤が強固なエリアを選ぶとよいでしょう。もし地盤が弱い土地の家を買う場合は、地盤改良や杭打ち、免震工法などが採用されているかチェックしましょう。きちんと対策されいてば、それほど心配する必要はありません。

また地震の災害リスクを避けるなら、RC（鉄筋コンクリート造）の戸建てを買うのもひとつの方法です。耐震性が高く、耐用年数が高いため安心して長く暮らせます。

ハザートマップでリスクが高いからといって、住んでいけないわけではありません。しっかりと対策がされている建物なら問題ないケースもあるので、あくまで参考程度に見ておきましょう。

戸建てに限りませんが、やっぱり周辺環境が充実している方が暮らしやすいのは事実です。さらにそうしたエリアなら人気が落ちないので、将来の売却も有利。チェックポイントとしては以下になります。

基本的には「駅徒歩10分以内」の利便性が高い物件が人気でしたが、テレワークが充実した今、あまり当てはまらなくなりました。駅からちょっと離れていても、魅力があれば駅からの距離に関係なく売れています。「静かで暮らしやすい」とか「交通量が少なくて子育てしやすそう」など、それぞれの価値観を重視しして物件を選びましょう。

ネットスーパーを利用していても、スーパーは必要ですね。大小関わらず、使い勝手の良さそうなスーパーが近所にあればとても便利です。またお子さまがいるご家庭なら小児科、ご高齢の方がいるご家庭なら総合病院が近くにあると助かります。

都内では保育園の待機児童問題も徐々に解消されつつあり、千代田区、新宿区、港区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区などは待機児童「0」を維持しています(※)。しかし「通わせたい保育園」に入れるとは限りせん。候補になり得る保育園がいくつあるか、通いやすい場所にあるかなどを調べておきましょう。また小学校低学年のお子さまがいるなら、学校が近いと安心ですね。

(※)「都内の保育サービスの状況について（表4 区市町村別の状況）」

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駅から物件までの道のりに街灯がしっかりあり、夜も明るく安全に帰宅できることは大切です。とまた近所に大きな繁華街があったり、トラブルが多いような街は避けましょう。近所に溜まり場になりそうなコンビニや公園などがないか、夜に街を歩いてみるとよいでしょう。

新駅や再開発の計画が出て入れば、将来有望。これからそのエリアの価値はもっと上がる可能性があるでしょう。再開発の計画は、自治体のHPに掲載されています。逆に人口が減り続け、将来過疎化しそうな場所は避けましょう。地価も下がっていくリスクがあります。

土地をしっかり見極めることができたら、つぎにチェックしたいのが「建物」のこと。以下の2つを重点的に確認しましょう。

前の住民によって「しっかりメンテナンスされているか」を知ることが大切。古いのに外壁や屋根、防水のやりかえなどがされていなければ、工事が必要に。その分、リノベーション費用が高くなってしまいます。CRAFTの物件仲介は、こうしたメンテナンス履歴もお調べします。

外から見てわかりにくいのが、シロアリと雨漏りです。一見状態が悪くなくても、内側はシロアリ被害でボロボロ…ということも。CRAFTでは床下や屋根裏を目視で確認し、正確な状態をお伝えします。

傾いた家で暮らしていると、さまざまな体調不良が起こります。2°～3°傾くと、めまいや頭痛といった辛い症状がでてきます。 4°～6°の傾きだと疲労感、睡眠障害に悩まされます。内見時に「歩いていると違和感がある」「窓の開閉がしずらい」といったことがあれば、基礎や地盤が傾いているのかもしれません。ほかにも水平器を使ったり、壁面に亀裂がないかどうかを確認するなどしてゆがみをチェックしておきましょう。

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中古戸建ての購入は注意？！不動産のプロに聞くチェックポイント

中古住宅のさまざまなリスクをご紹介しましたが、しっかりとプロが見極めれば安心して購入できます。

こちらはCRAFTで仲介した戸建てです。子育て環境のよい静かな住宅街。ただし間取りとデザインが好みではなかったため、リノベーションしました。物件の状態が極めてよいことから、部分的に既存を残して1階のみリノベーション。ご希望のダウンフロアやオープンキッチン、LDKにつながるテラスなど、理想を叶えています。

中古住宅はお得に買えるものの、「法的制限」「災害リスク」などさまざまなリスクをはらんでいます。購入前には建築基準法やハザードマップを事前にチェックしておくことが大切です。あまり慎重になりすぎると良い物件を買い逃してしまいますが、「安さ」でうかつに飛びつくにはリスクが大きすぎるのが中古戸建ての注意点です。

ただし専門家以外の方が「これは違法建築だ」「災害リスクが高い」などを判断するのはむずかしいですね。そんなときこそ、不動産のプロに頼みましょう。CRAFTの不動産コンサルタントはリスクの低い、安心してお住まいいただける戸建てをご紹介します。これから中古住宅の購入をお考えの方は、CRAFTにぜひご相談ください。

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