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ここ数年で人気が高まってきている中古住宅。中古物件には「自分好みにリフォームできる」「コストを抑えやすい」新築にはない魅力的なメリットがありますが、デメリットも。今回は、実際に中古住宅を購入してリフォームした方の事例を交えながら、メリット・デメリットや、後悔しない物件の選び方などについて解説していきます。
中古住宅を購入してリフォームするメリット
新築ではなく中古住宅を購入してリフォームするメリットは、
・住宅購入にコストを抑えられる
・物件やエリアの選択肢が広がる
・理想の住宅を実現できる
などがあげられます。
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
1.住宅の購入にかかるコストを抑えられる
住宅購入費用を大幅に抑えられる点は、新築にはない中古住宅ならではの嬉しいメリットです。
国土交通省の調査によると、新築の戸建ての平均購入金額が4,250万円であるのに対し、中古住宅の平均購入金額は2,959万円となっており、1,000万円以上の差があることがわかります。
参考:国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」
ある程度築年数が経過している住宅を選べば、その差はさらに大きくなります。
2.物件やエリアの選択肢が広がる
物件やエリアの選択肢が増える点も、中古住宅を購入してリフォームする方法ならではの魅力的なメリットの一つです。
新築の物件は数が少なく、人気のエリアや駅近など利便性の高い場所で希望の条件に合う物件を探すのはそう簡単ではありません。実際、「新築の物件を探しているけど全然見つからない…」と頭を抱えている方も少なくないのではないでしょうか?
その点、中古住宅であれば、今現在売りに出されている物件すべてが購入の対象になるので、選択肢が一気に広がりますし、人気のエリアや駅近など利便性の高い場所でも物件が見つかりやすくなります。
3.理想の住宅を実現できる
新築でデザインや間取り、導入する設備にこだわるのであれば注文住宅を選ぶしかありませんが、注文住宅は細部にまでこだわれる分、費用も高くなります。
一方、中古住宅を購入してリフォームする方法の場合、住宅の購入費を抑えられるので、費用を抑えつつリフォームで理想の住まいを実現することが可能です。特定の箇所だけをリフォームすることもできますし、フルリフォームで空間を大きく創り変えることもできます。
中古住宅を購入してリフォームするデメリット
中古住宅を購入してリフォームする上で注意しなくてはならないデメリットとしては、以下の4点があげられます。
・リフォーム費用がかかる
・住めるようになるまでに時間がかかる
・住宅ローンの審査が厳しくなる
・固定資産税の支払いが発生する
後悔するのを避けるためにも、これらのデメリットについては正しく理解しておくべきです。
それぞれ詳しく解説していきます。
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1.リフォーム費用がかかる
中古住宅は、物件の購入費用を抑えられる反面、リフォームにまとまった費用がかかるというデメリットがあります。
中古住宅のリフォームにかかる費用は、購入する住宅の状態やリフォームの内容などによって異なりますが、100㎡の戸建てをフルリフォームする際の相場は「2,500~3,000万円」ほどです。
既存を上手く活かして費用を抑えられるケースもあれば、構造の補強などで費用がかさむケースもあるので、リフォーム会社に相談していくらかかるか確認しながら進めることが重要になります。
2.住めるようになるまでに時間がかかる
住宅のリフォームには時間がかかります。
どれくらいかかるかはリフォームの内容によって異なりますが、間取りの変更やフルリフォームなどの大掛かりなリフォームになると、住めるようになるまでに数ヶ月かかることも珍しくありません。
新築の住宅は購入の手続きが完了したタイミングですぐに住み始めることができますが、中古住宅を購入してリフォームするケースでは住み始められるようになるまでにある程度時間がかかるので、その点も考慮しながら引っ越しの準備を進める必要があります。
3.住宅ローンの審査が厳しくなる
中古住宅の購入には、住宅ローンの審査が厳しくなるというデメリットもあります。
これは、建物の価値が築年数をもとに算出されるためです。中古住宅は築年数がある程度経過してしまっているため、新築に比べて担保としての価値が低いと判断され、審査が通らなかったり、希望の金額を借りられなかったりすることがあります。
中古住宅の購入では、そういったケースに備えて自己資金の比率を増やすなどの対策をしておくことが重要になります。
4.固定資産税の支払いが発生する
これまで賃貸物件に住んでいた人が中古住宅を購入し、リフォームして住み始める場合、固定資産税の支払い義務が生じることになります。
固定資産税は固定資産の評価額によって異なるため金額を断定することはできませんが、戸建てで10〜15万円、マンションで8〜12万円ほどが目安になります。
今注目の中古住宅リフォームスタイルは?
中古住宅を購入してリフォームする際に参考にしたいのが、実際に中古住宅を購入してリフォームした方の事例です。事例をチェックすることで、注目の中古住宅のリフォームスタイルやリフォームのポイントなど、参考になる部分がいろいろと見えてきます。
ここでは、戸建てのリフォーム事例とマンションのリフォーム事例をそれぞれ1つずつ紹介していきます。
都心の自宅から離れた遊び心あふれるホテルのような別荘
逗子・披露山にある築30年の戸建てを購入してリフォームした事例です。
築30年とは思えないほど綺麗な状態でしたが、「都心の自宅とは違ったデザインにしたい」というオーナーさまのご希望を元にプランニングしました。
リビング、ダイニング、キッチンをつなぐ壁の一面に大谷石を貼り、ダイナミックな素材感を演出。キッチンは、アラベスク柄格子の引き戸を採用しつつシックな印象に仕上げました。窓の外に見える景色を活かしたインテリアとなっています。
木の質感が感じられるナチュラルモダンな都会のマンション
東京の渋谷にある築22年の中古マンションをリフォームした事例です。
独立キッチンによってリビング・ダイニングが窮屈な空間になっていたため、キッチンをオープンにして開放感のある空間にしました。また、リビングサイドには小上がりが設けられていましたが、不要だったことからリビングに取り込みLDKを拡大。
ナラのリブパネルを中心に、さまざまな木を散りばめて洗練された空間に仕上げています。都心にいながらも別荘のような落ち着きを感じさせてくれます。
後悔しない中古住宅の選び方
中古住宅選びで後悔しないために押さえておきたいポイントとしては、
・木造は2000年以降、RC造・鉄骨造は1981年以降の物件を選ぶ
・大手ハウスメーカーの戸建ては安心度が高い
・「木造軸組工法」や「RCラーメン構造」は間取りを変えやすい
・建て替えられない、減築する必要がある、住宅ローンを組めない物件に注意
の、4点があげられます。
2000年以降に建てられた木造住宅や1981年以降に建てられた新耐震基準のRC造、鉄骨造の住宅は、より耐久性の高い住宅になっているので、これらを基準にして物件を選ぶべきです。
また、
・積水ハウス
・三井ホーム
・住友不動産
など、大手ハウスメーカーの住宅も耐震性が高く、品質も安定しているのでおすすめだと言えます。
間取りの変更を伴うリフォームを検討しているのであれば、「木造軸組工法」や「RCラーメン構造」など、間取りの変更を行いやすい構造の住宅を選ぶようにしましょう。
さらに、現在売りに出されている中古住宅の中には、
・建て替えできない「再建築不可物件」
・建物の建築範囲が制限される「要セットバック物件」
など、購入をおすすめできないタイプの物件もあるので、そういった物件を避けることも大切です。
リノベーション向きの中古戸建ての選び方については以下の記事でより詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
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中古住宅の購入+リフォームにワンストップリノベーションの会社をおすすめする理由
先述したとおり、中古住宅のリフォームでは「物件選び」がとても重要です。
中古住宅を購入してリフォームするのであれば、購入からリフォームまでをトータルで任せられるワンストップリノベーション会社にサポートしてもらうのが一番です。ワンストップリノベーションの会社は、ご希望のリフォーム内容を加味した上で物件をリサーチするため、「住宅の構造的な問題によって希望するリフォームが行えない」といったトラブルの心配無用。
購入からリノベまでスムーズに進めたいのであればCRAFTのようなワンストップリノベーション会社に依頼しましょう。
〈まとめ〉中古住宅+リフォームでお得に理想の住まいを手に入れよう
中古物件購入+リフォームは、たくさんのメリットが多くあります。
中古住宅を購入してリフォームする場合、なるべく早いタイミングでリフォーム会社に相談することが重要です。ワンストップリノベーション会社のCRAFTは、資金計画を含め、住宅選びからリノベーションまでトータルでサポート。
紹介した事例のように理想の住まいづくりを全力でお手伝いさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。