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マンションのフルリフォームで迷ってしまうのが壁紙です。素材やカラーなど種類豊富なため、どこにどの壁紙を使うか迷ってしまいますね。今回はマンションの壁紙のリフォームのポイントをご紹介します。
マンションに使われる壁紙(クロス)の種類について
マンションに使われる壁紙の種類は、大きく分けて以下の2種類になります。
・量産品クロス
量産品、あるいは普及品クロスで、コストパフォーマンス重視の壁紙になります。
価格が非常に抑えられている反面、耐久性はやや劣ります。また色、柄が少ないというデメリットもあります。しかし防カビ効果があり、厚めの生地のため下地が目立ちにくい、施工難易度が低いというメリットがあります。
壁紙を一新したいけどコストは抑えたい、という方におすすめです。
・一般品クロス
1000番台クロス、中級品クロスとも呼ばれる、色や柄が豊富なクロスです。
生地が量産品クロスよりも薄いことから下地が目立ちやすく、そのため下地の入念な処理が必要になってきます。その反面、色や柄が豊富、汚れ防止、消臭、吸保湿効果など機能面で優れたクロスが多くあります。
少しコストをかけて、色や柄、機能面も優れたものにしたい方におすすめです。
マンションの壁紙の材質について
量産品、一般品という種類の中で、さらに壁紙の材質には4つほどあります。
・ビニールクロス
最もよく使われている材質です。プリントされているもの、さまざまな色合いのものがあります。最大の特徴は、掃除のしやすさです。濡れた布でさっと拭くことができるため手入れがしやすく、綺麗になります。
・紙クロス
紙でできた壁紙です。吸音性が高く、落ち着いた和室などに向いており、和紙などで作られた高級なものもあります。
・織物クロス
文字通り織物で作られているクロスです。高級感があるため、寝室などに使うと雰囲気が落ち着きます。しかし埃を吸着しやすいので、たまに壁面の掃除が必要になります。
・珪藻土壁紙
珪藻の殻の化石でできた堆積物で、海や湖沼に沈殿している材質です。独特の質感、風合いが人気ですが、埃や水分を吸着しやすいという特徴があるため、こまめな手入れが必要になります。
リフォーム会社に依頼する場合かかる費用は?
6畳分をリフォーム会社に依頼する場合の一般的な相場は、40,000円~100,000円くらいです。使用する壁紙によっても異なるので、一概に価格は決められませんが、平均的に40,000円~100,000円で交換ができます。
上記の価格には、古い壁紙の処分費、下地処理費、新しい壁紙の輸送費なども含まれます。
依頼を出すリフォーム会社や壁紙の素材によって、値段がかなり異なります。なるべく多くのリフォーム会社に見積もりを取り、比較するとコストを抑えることができます。少しでも見積もりの内容に疑問があった場合は、細かく確認しましょう。
マンションの壁紙リフォームの内訳
マンションの壁紙リフォームを、専門のリフォーム会社に依頼したときの基本的な内訳をご紹介いたします。リフォーム会社によって内訳は異なりますが、一般的には下記の通りとなります。
・新しい壁紙の費用
新しく貼る壁紙の費用です。メートル、平米(㎡)単価とありますので、注意して見てください。
・廃材処分費
元の壁紙を剥がし処分するための費用です。壁紙の材料費、工賃なども含まれます。
・下地処理費
元の壁紙を剥がした後、壁面を平らにする作業の費用です。これを行わないと、上から壁紙を貼った際に凹凸ができてしまい、見た目が悪くなります。
・荷物の移動費
リフォームを行うにあたり、室内にある家電、家具を一時的に運び出すための費用です。荷物の大きさや重さによって上下します。
・養生費
床や天井など、壁紙の貼り替えを行わない箇所を傷つけたり汚したりしないための養生を行う費用です。
マンションの壁紙のリフォームは上記5点になります。一般的な内訳のため、リフォーム会社によって料金が変わってきたり、内容が異なったりすることがあります。どの費用が何のための費用で、どれほどかかるのかをキチンと確認しましょう。
また、施工後直ぐに壁紙が剥がれた場合、あるいは貼り残しが発覚した場合の対処など、アフターフォローがどうなっているかを確認しておくことも大切です。
マンションの壁紙リフォームはDIYとリフォーム会社どちらがよいか
DIYには手作り感があるという良さが、あります。しかしもし品質が高く、長持ちをする壁紙を希望するならリフォーム会社に依頼するのがおすすめです。壁紙を貼るには、壁の大きさ、エアコンやコンセントの位置などを確認、その部分をカットし、気泡が入らないようにする必要があります。また下地処理が必要になることがあり、大変難しい作業となります。
壁紙を貼る際に失敗すると、直ぐに剥がれてしまったり、見栄えが悪くなったりする可能性があります。そのため、コストを抑えたいからという理由だけで、DIYに決定するというのは、あまり勧められません。
DIYの場合、費用は壁紙代のみと思いきや意外とほかにも接着剤やカッター、樹脂ローラーなど、購入しなければならないものがあります。
また壁紙は大きなロール状で販売されているので、必要な分だけ購入できない場合もあります。車がない場合、自宅への配送も頼まないといけなくなります。
このような点も考えた上でDIYかリフォーム会社に依頼をするのか考えましょう。
マンションの壁紙を貼り換える前に注意する2つのポイント
壁紙を貼り換える前に行っておいた方が良いことを2点、紹介いたします。
・精密機器を別の部屋に移す
リフォーム会社は養生を十分に行います。しかし、下地処理に使うパテなどの粒子が精密機器内部に入ってしまうことがあります。そういった場合の保証があればよいのですが、そもそも壁紙の貼り換えを行うにあたり邪魔になることがほとんどです。事前に別の部屋に移しておきましょう。
・ペットや水槽類も移動する
理由は先ほどの精密機器と同様で、下地材の吸引事故、施工の邪魔になってしまうためです。もちろん依頼を出すご自身も同様ですので、施工中は外に出る、あるいは別の部屋で待機しましょう。
〈まとめ〉マンションの壁紙をリフォームして雰囲気を一新しましょう
間取り変更をせずに壁紙を貼り換えるだけでも、空間イメージはがらりと変わります。壁紙には色や柄、材質など種類が豊富です。リフォーム会社にサンプルを見せてもらい、実際に壁に合わせてみると、よりイメージしやすいでしょう。
長年の汚れや、ところどころ傷がついた壁紙が気になってきたら、リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
※CRAFTはフルリフォーム専門会社のため、壁紙リフォームのみには対応していません。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。