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家で過ごす時間が長くなったことで、ハンドメイドが人気を集めています。
ダイニングテーブルで始めた趣味も、続けていくうちに専用のアトリエが欲しくなるもの。
そこで今回は、ものづくりをより楽しみやすい部屋にするポイントや、アトリエスペースを設けたリノベーション事例をご紹介します。
ハンドメイドを楽しむ部屋作りのポイント
資材や道具に合わせた収納
アトリエといえば、資材や道具がずらりと並んだ様子をイメージする人も多いのではないでしょうか。資材は在庫がどれくらいあるのかをひと目で把握しやすく、道具は使用するときにすぐに取り出せるように、持ち物の形状や量に合わせた収納を設けましょう。
また、作業途中の作品をそのまま保存できる棚などがあると、自然乾燥させる工程や、作業を中断したいときに便利です。
十分な広さの作業台
作業スペースが狭いと、効率の良い作業ができません。趣味の内容に応じて、ものづくりに十分な広さのデスクや作業スペースを確保しましょう。
手元の明るさ
作業台の明るさは大切ですが、南向きの窓の場合そのままでは光が強すぎるため、カーテンやロールスクリーンで和らげましょう。手元を明るく照らすデスクライトを使用するために、設置場所も確保しておくとよいです。
必要に応じて換気計画も
定期的に空気を入れ替えられるよう、風通しの良い換気計画を立てましょう。特に油性塗料やレジン樹脂等を使う趣味の場合は、換気扇などで強制的に換気できる環境を整えておきたいです。
掃除のしやすさ
塗料や接着剤等をよく使用し、作業中に周囲が汚れやすいハンドメイドの場合、アトリエの床や壁には掃除のしやすさを重視した素材を選びましょう。
電源の確保
電動工具を使う趣味の場合、コンセントを手元の高さに追加で設置すると便利です。テーブルタップによるタコ足配線を防ぐことができ、床にケーブルを這わせずに済みます。
リノベーション事例1:飾りながら仕舞える絵画アトリエ
こちらは、絵を描くためのアトリエです。作品の飾り棚を兼ねる収納は、上部は画材や画集、下部は大きなキャンバスに合わせてサイズを決めています。もともとの床はカーペットでしたが、絵の具などを掃除しやすいフロアタイルを張りました。
リノベーション事例2:焼成までできる陶芸工房
玄関横のスペースに、ろくろ挽きから焼成までできる陶芸工房を設けました。ガラスの室内窓により、採光と風通しを確保しています。
土間からフラットに続く床は、躯体現しのコンクリートスラブ。作業台や乾燥棚、ステンレスシンクから電気窯まで、作陶に必要な設備と環境を揃えた空間で、作品作りに没頭することができます。
リノベーション事例3:すっきり隠せる手芸アトリエ
寝室の一角に、奥さまが手芸(ガラス細工)を楽しむためのアトリエスペースを設けました。窓辺のデスクは自然光が手元を照らし、細かい作業もしやすいです。
作業途中で中断するときも、手前のカーテンを引けばスペースをまるごと隠せるため、すっきりとした印象を保つことができます。
リノベーション事例4:裁縫にぴったりのワークスペース
着付けスペース横のWICの中に、作業デスクを設けました。
使うものに合わせて収納を造作し、裁縫道具なども手が届きやすいところに仕舞えるように。
キッチンにもつながっているため、料理の合間に趣味が楽しめます。
リノベーション事例5:パン作りのためのキッチン
ご夫婦で立ってもゆとりがある、広いL字型キッチン。その中心に、パン作りができるアイランド型の作業台を設けました。天板の素材は、熱伝導率の低さがパン捏ねに適している御影石。見た目の美しさと、実用性を兼ね備えています。
まとめ
ものづくりの時間を充実させる空間のポイントは下記のとおりです。
・十分に広い作業台
・資材と道具に応じた収納
・換気計画と照明
制作環境を整えることで、クリエイティブな趣味をより楽しみやすくなります。
CRAFTではご希望に合わせたさまざまな空間を、オーダーメイドのリフォームでご提案します。オリジナルの住まいをご希望の方は、ぜひご相談ください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。