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7年前にクラフトでリノベーションしたマンションで暮らす、Sさんご夫婦。そのお住まいをご両親に譲り、新たにマンションを購入することになりました。今回はクラフトに物件探し〜リノベーションまでご依頼いただきました。
今回は室内窓や小上がり、バイオエタノール暖炉などを取り入れて、リラックスできる空間に。さらにモルタルやアイアン、古材を使い、インダストリアルな雰囲気も演出しています。
「クラフトさんがパワーアップしていた」と笑うお2人に、お話をうかがいました。
「またリノベーションするならクラフト」と決めていた
CRAFT(以下C):7年前にもクラフトでリノベーションされたとか。今回、新たにマンションを買ってリノベーションすることになった経緯を教えていただけますか?
ご主人さま:上京することになった両親のために、マンションを探していたんです。でも”これ”といった物件が見つからない。いろいろ考えて、私たちが暮らしていた家を両親に譲ることにしました。以前クラフトさんにリノベーションしていただいたマンションです。晴れた日は富士山が見えるし、玉川上水の分水の遊歩道も近くて散歩がしやすい。『ここなら両親も暮らしやすいだろうな』と思いました。
C:ご自身のお住まいを探すとき、新築マンションも考えましたか?
奥さま:いいえ。新築はまったく考えていませんでした。「中古を買ってオーダーメイドでリノべ―ションしたい。その時は絶対クラフトさんにお願いする!」と決めていましたから(笑)。それで以前ご担当いただいた営業さんに連絡したら、「今は物件紹介もやってますよ」と。さっそく不動産担当の方をご紹介いただきました。
ご主人さま:将来的には元のマンションに戻るつもりでしたから、”売りやすい物件”であることが条件の1つでした。そこで不動産担当の方と一緒に見に来たのがこのマンションです。駅近なのにゴミゴミしていないし『売却しやすそうだな』と思いました。
ご主人さま:不動産担当の方に「駅からこれほど近い物件はなかなか出ない」と背中を押されたこともあり、すぐに買付けを入れました。周囲はとても静かだし、秋は窓から紅葉が見えてとてもきれいです。ここに決めて本当によかったと思います。
奥さま:でも購入前に、1つだけ気になっていたことがあったんです。「もしかしたら目の前に高い建物が建って、この景色が見えなくなるんじゃないか…」ということ。それがあって、どうしても購入に踏み切れなくて。でもクラフトさんに相談すると、すぐに調べてくださいました。用途地域から”ここより高い建物は建たない”とわかり、安心して買うことができました。
理想のイメージは”インダストリアルな男前”
C:晴れて物件を購入し、いよいよリノベーションがスタート。それにしても以前暮らしていらしたお住まいと、ずいぶんテイストが変わりましたね。
ご主人さま:前回のリノベーションではモダンなイメージに仕上げていただき、大変気に入っていました。しかし予期せぬ2度目のリノベーションをすることになり、『せっかくなら全く違うテイストの家にしよう』と。以前の住まいには両親が暮らすので、いつでも遊びに行けますしね。
奥さま:前の家は石を使うなど、旅先で訪れたイタリアをイメージしていました。今回はNYブルックリン、男前、インダストリアルをテーマにしています。倉庫をリノベーションしたカフェのようなイメージでしたね。それをデザイナーさんにお伝えしたら、古材やアイアン、モルタルといった素材をご提案くださいました。
クラフトのデザイン事例やPinterestから画像を集めた
C:リノベーションして行くうちに、だんだんテイストがブレたり、迷ったり…ということはありませんでしたか?
奥さま:たしかに迷いそうな時はありました。今は7年前に比べ、インターネットのインテリア事例が充実していますよね。ですからクラフトさんのHPのデザイン事例やPinterestからイメージに合う空間をどんどんピックアップしていて、「もし迷ったらこの写真に戻ろうね」という1枚を決めていました。古材やアイアン、サブウェイタイルなどを使った風合いのある空間です。コンセプトをひとつに決めないと、どんどんブレていきそうでしたから。
C:さすが2度目のリノベーションだけのことはありますね!「これ」という1枚を決めるのは、他の皆さんにもおススメしたい方法です。
寝室とリビングとつながり、ワンルームのように
C:キッチンはモルタルやサブウェイタイルでインダストリアルな雰囲気ですね。ガゲナウの食洗機、ミーレのレンジ、リープヘルのワインセラー。フラットに納まっていて、とてもきれいです。
ご主人さま:リープヘルのワインセラーはぜひ入れたかった。似合う空間にしていただけてよかったです。
奥さま:それで言うと、キッチンは黒い框扉にこだわっていたんですが…気に入ったものがなくて。すると、デザイナーさんが家具製作を提案してくださいました。デザインはオーダーキッチン、性能は大手キッチンメーカーの安心感。いいとこ取りです!
ご主人さま:細かいですが、黒いキッチンと室内窓のアイアンが調和しているところも気に入っています。それに室内窓のおかげで、寝室がリビングとつながり、ワンルームのようにゆったりと感じます。前の家より狭くなったとは思えないくらい開放的です。
奥さま:朝の光が寝室まで届いて、目覚めはすっごく気持ちがいいんですよ。
バイオエタノール暖炉と、ゴロリと横になれる小上がり
ご主人さま:ご提案いただいてよかったと思っているのは、暖炉と小上がり。バイオエタノール暖炉だから煙は出ないんですが、石を使って煙突のようにつくってくださいました。
ニッチには大切なカメラをディスプレイできます。前の家でもカメラを飾っていたんですが、それを覚えていてくださってうれしかったです。
小上がりに横になって、のんびりTVを見てるとすごく気持ちがいいですよ。ソファもいいけど、畳の上でゴロゴロできるって幸せです。
無骨な空間になじむ、やわらかい山吹色
C:そういえば…たしかにソファがありませんね。小上がりがソファがわり。そういう発想もあったか、という感じです。
全体的に無骨でクールなテイストですが、玄関からLDKにかけての壁は黄色で明るい。お2人のご希望ですか?
奥さま:もともとは水色にしようと思っていたんです。でも好きなイタリアを思い出してしまって…。途中でデザイナーさんに「やっぱり黄色にしてください!」と。わりと急だったので、「えー」って言われました(笑)。
でもさすがだな~と思ったのは、この空間に合う黄色を探してくださったこと。山吹色のようなやわらかい黄色なんです。すごく素敵。
7年前より、クラフトがパワーアップしていた
C:7年前と比べてみて、クラフトのリノベーションはいかがでしたか?
奥さま:何より、クラフトさんがパワーアップしていたことにびっくりしました。素材や設備の選択肢がすごく増えていて、セレクトしていくのが楽しかったです。モデルルームも増えたし…
ご主人さま:確かにそれはありますね。新宿モデルルームではアウトドアリビングのイメージがわかったし、自由ヶ丘モデルルームではモルタルの壁や框のドアの実物を見ることができました。モデルルームを見ると具体的なイメージがわきますね。
C:7年前に比べると、お2人ともパワーアップされたようですね。イメージがブレないように基本の写真を1つ決めるところなど、もはや初心者じゃない気がします。それに7年前と比べると、インターネットの情報・素材・設備の選択肢がすごく増えました。とてもよい時期にリノベーションされましたね。
奥さま:はい。私もそう思います。今回のリノベーションは、とくに楽しかったです。正直なところ終わってしまって寂しいです。
ご主人さま:リノベ―ションは妻の最大の娯楽ですから(笑)
インタビュー後記
クラフトでは2度目のリノベーションとなったSさん。”インダストリアルな男前”という、前回とはまったく異なるデザインの住まいに仕上げました。
お2人が大切にしていたのは、”ブレないこと”。奥さまが語ってくださったように「最初にイメージ写真を1枚決めて、迷ったらそこに戻る」。もちろん迷うこともあったけれど、そのおかげで理想通りの空間に仕上げることができたそうです。
お話をうかがっていると、Sさんもクラフトも、そして世の中も、7年前よりもレベルが上がったような気がします。リノベーションが世の中に定着してきたことを、ひしひしと感じるインタビューとなりました。
<著者>中野 瀬里乃
大学卒業後、出版社・フリーライターを経て、2013年リノベーション会社CRAFTへ入社。自社HPやオウンドメディアにてリノベーション・不動産・建築・インテリア関連の事例紹介やコラムを多数執筆。