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お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」
お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

祖父母さまが暮らしていたマンションに移り住むことになったFさん。白と木をテーマにしたさわやかな空間にリノベーションしました。

玄関を入って左に陶芸の工房、右に寝室。まっすぐ進むとゆったりとしたLDK。マンションに多い縦長の形状ですが、室内窓で空間をつなげ、ワンルームのように伸びやかに。さわやかな白い壁を背景に、北欧ヴィンテージ家具やグリーン、Fさんの陶芸作品が気持ちよさそうに並んでいます。

私たちを出迎えてくれたのは、かわいらしい雰囲気のFさんと、明るいお母さまでした。

お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

CRAFT(以下C):こちらには、もともと祖父母さまがお住まいだったそうですね。Fさんご夫婦がリノベーションして暮らすことになった経緯を教えていただけますか?

Fさん:はい。同じマンション内に実家と祖父母の家がありました。でも祖父母が亡くなってからは部屋が空いた状態。数年前にクラフトさんで自宅をリノベーションしていた母が、「ここもクラフトさんでキレイにしたい!」って言いだしたんです。

お母さま:そうだったわね。最初は、家族みんなで使える別荘のようにするつもりでした。そのころ長野で暮らしていた娘夫婦が泊まったり、私と主人が気分転換できるようなスペースに。同じマンションにある別荘みたいな感じでしょうか。クラフトのデザイナーさんにはずいぶん驚かれました。「同じマンションで別荘ですか?」って(笑)。

娘も私も陶芸をやっているので、そのスペースもあるといいな…なんて希望をお伝えして、ちょうどプランを3案いただいたところでした。突然、娘夫婦が長野からこちらに戻ってくることに。

C:すごいタイミングですね!

Fさん:はい(笑)。私たちも急で戸惑ってしまって。長野の暮らしになじんできて、すごくたのしく暮らしていたから。でも母が「それならここで暮らしたら?」と。デザイナーさんに急遽プランを変更していただきました。

C:別荘にするつもりで進めていた計画が、大きく変更になったんですね。要望が変わっても、そのままクラフトにご依頼いただけてうれしいです。

Fさん:リノベーション後の実家を見て『素敵だな〜』と思っていたので。私もぜひ同じデザイナーさんにお願いしたい!と思っていました。でも雰囲気は違う感じにしたかった。

お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

C:ご実家は石や特殊塗装の壁などモダンで重厚な雰囲気ですね。Fさんは、それとは違う雰囲気が理想だったんですね。(ご実家のリノベーション事例はこちら)

Fさん:はい。私たちのイメージは『白い家』です。すっきりとして優しい空間が理想でした。フィン・ユールの自邸とか、目黒のCLASKA(クラスカ)みたいな…。

って私が言っちゃってますけど、実はデザインのほとんどを決めたのは主人なんです。デザイン関係の仕事をしているので、ラフなデザイン案まで描いて。デザイナーさんには、壁の色や天井の板張り、室内窓といった希望をスケッチでお伝えさせていただきました。とても面倒な客だったと思います(笑)。

C:それだけイメージがしっかり固まってたってことですよね。一番こだわったのはどこですか?

お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

Fさん:うーん…室内窓でしょうか。もともと北側の個室は暗いし風通しも悪くって、「このままじゃ暮らせない」っていう状態だったんです。でもLDKと寝室の間に室内窓ができたおかげで、リビングの自然光や風が寝室まで届くようになりました。目覚めがとても気持がいいです。

C:そういえば室内窓、陶芸工房にもあるんですね。

Fさん:窯で焼くとき、どうしても部屋に匂いや熱がこもるので。室内窓は上が開いて、換気できるようになっています。それに室内窓からはリビングにいる主人の気配がわかるので、なんとなく安心ですね。キッチンをうろうろしてたら「そろそろお昼にしようかな?」なんて思ったり。

C:たしかに、リビングと工房ははっきりと区分されていますが、お互いにつながりを感じます。

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Fさん:もう1つよかったのが、玄関からひと続きの土間なので、汚れがまったく気にならないこと。友達にも気軽に遊びに来てもらいやすいんですよね。この間さっそく友達を呼んで陶芸しました。すごくたのしかったです。

お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

C:工房とキッチンの腰壁はモールテックスなんですね。もやもや~っとしたムラ感が何ともいえない表情です。

Fさん:そうなんです。この感じはすごく好き。工房の壁は白で、キッチンの壁はライトグレーのモールテックス。光があたるとムラ感が出て、見るたびにきれいだなぁ…と思います。

お母さま:それと、床はデザイナーさんのこだわりだったのよね。

お客さまインタビューvol.17「北欧の白い家」

Fさん:そうそう。木目がはっきりしたオークを使っていて、すごく存在感があって。ただオークを使うとコストが高くなっちゃうんで、はじめはちょっと迷ったんです。でもデザイナーさんに『この家は素材感を大切にしたいので、ここは妥協したくない』とはっきり言われました。

C:まさにクラフトのデザイナーって感じです。お客様の要望はしっかり受け止めるけど、家全体のコンセプトを守るためには引かない。

Fさん:私も主人も、「デザイナーさんがそこまで言うなら、そうかなぁ」と。そのぶん、寝室の収納ドアにシナベニヤを使うなどしてコストダウンしていただきました。このフローリングは幅広でゆったりしていて、肌にも気持ちがいい。それに天井の板張りともぴったり合っています。おすすめ通りにしてよかったです。

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C:リノベーション経験者のお母さまからは、どのようなアドバイスがありましたか?

Fさん:「とにかく早くショールームに行かないと」と急かされて(笑)。かなり早い段階でリクシル、トクラス、TOTO、パナソニック…たくさんのショールームを見ました。でもどこを見ても決められないし、『いくらなんでも早すぎるよ…』なんて言ってましたね。でもいよいよ決めなきゃいけないときには、基本的な知識があったので、ほとんど迷いませんでした。

C:お母さまのサポートがあったおかげで、リノベーションがスムーズに進んだんですね。結果的に同じマンションで『近居』となりましたが、よかったことはありますか?

Fさん:いいことはたくさんあります。つくりすぎた料理を実家に持って行ったり、逆に余った料理をもらったり。仕事で遅くなったときは助かりますね。

お母さま:そうね。急に雨が降ってきたら洗濯物を入れてあげたり。それに、ここに来ると気分が変わってたのしいんです。うちとは全く違う雰囲気ですから。私にとっては別荘みたいな場所です。

C:お母さまの「別荘にしたい」という最初のご希望が、違うカタチで叶ったんですね。リノベーションを終えてみて、いかがですか?

Fさん:自宅をやってわかったことは、『プロに任せたほうがいい』ということ。自分でまとめようとするのではなく、自分たちの思ったことをデザイナーさんに伝えて、相談しながら決めていくのが一番いいんじゃないかな、と思いますね。

私たちも素人ながら好き勝手に要望をお伝えしたんですけど、やっぱり最後にうまくまとめてくださったのはデザイナーさんです。おかげですっごく居心地がよくて、家で過ごすのがたのしみになりました。

インタビュー後記

Fさんが陶芸をはじめたのは7年前。最初はご主人さまと一緒に習い出し、いつのまにかどんどんはまり込んでしまったとか。今ではイベントで出店するほどの腕前だそうです。

チェストの上に飾られていた花瓶は、ご主人さまがソフォラの木にあわせてデザインしたというもの。Fさんがつくる器や花瓶は、どこかぽってり、コロンとしています。「私が作るといつもこうなっちゃんですよ」と笑うFさん。

作品づくりがもっとたのしくなる工房。それから、住まいに心地よさを与えてくれるオークのフローリングやモールテックスの壁、板張りの天井、アイアンの室内窓。新築ではなく、オリジナリティにこだわった”リノベーション”だからこそ、夢を叶えることができました。

※こちらの詳しいプランは、デザインリフォーム・リノベーション事例 #16040をご覧ください。

<著者>中野 瀬里乃

大学卒業後、出版社・フリーライターを経て、2013年リノベーション会社CRAFTへ入社。自社HPやオウンドメディアにてリノベーション・不動産・建築・インテリア関連の事例紹介やコラムを多数執筆。

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