物件データ
リフォームを前提に、中古で鉄筋コンクリート造の一戸建てを購入したUさん。夫婦の寝室や、3人のお子さまの個室が足りなかったことからリフォームを決意。部屋数の拡大と、シンプルモダンなデザインが特徴の上質な住まいに一新しています。床や壁にウォールナットの無垢材や割肌の石、珪藻土、大理石といった自然素材を多用し、力強さ、落ち着き、静寂を感じさせるシックな空間です。居室、水まわりは同じテイストで統一し、邸内のどこで過ごしていても上質な雰囲気を感じられるように。ご希望だったサンルームは、ダイニングの前の南側の庭に設け、その先にはテラスとウッドデッキも新設。構造上撤去できないリビング・ダイニング間の壁は、グレーの天然石を貼って空間をゆるやかに仕切りつつ、趣を演出しています。
部屋数を増やすためにRCで増築。
資産価値を守りながら暮らしやすい動線に
既存の住まいには部屋数を増やすスペースがなかったことから、鉄筋コンクリート(RC)で増築することにしました。リビングの正面の広い庭に増築するほうが簡単でしたが、この位置に増築してしまうとリビングからの眺めや、採光を損なうことになります。そこで、あえて建物と塀に囲まれた工事がむずかしい場所に増築。ガレージから屋内に入るという不便さ解消し、車で帰宅後スムーズに家に入ることができるようになりました。さらに、施工しやすい木造ではなく、耐久性と耐震性を考慮してRC造で増築。こうすることで、既存のRC造の建物の資産価値を保つこともできました。
リビング・ダイニング
自然光がたっぷりと注ぐリビング・ダイニング。ウォールナットの無垢フローリング、割肌の石の壁など、どっしりとした存在感のある素材を用いて、落ち着いた雰囲気をつくり出しました。その石や木のぬくもりを引き立てるのは、壁や天井に塗った珪藻土。自然素材を使って、庭の自然や光とLDKがうつくしく調和するようにまとめています。
リビング・ダイニング
構造上なくせない柱や壁には、不ぞろいな縦長の天然石をランダムに貼って、素材の魅力が伝わりやすいようにしました。重厚感のある石でダイニングを区切ったことで、落ち着いて食事ができるように。さらに、石壁でフレーミングされた部分の明るさが際立ち、うつくしい明暗のコントラストが、デザインの一部のように印象深く心に刻まれます。
リビング・ダイニング
構造上なくせない柱や壁には、不ぞろいな縦長の天然石をランダムに貼って、素材の魅力が伝わりやすいようにしました。重厚感のある石でダイニングを区切ったことで、落ち着いて食事ができるように。さらに、石壁でフレーミングされた部分の明るさが際立ち、うつくしい明暗のコントラストが、デザインの一部のように印象深く心に刻まれます。
玄関
玄関ホールはLDKと色調をそろえつつ、大理石などの素材を使ってLDKとは違った味わいを演出しています。直線で構成されたシャープな空間は無機質になりがちですが、木の収納や3連のダウンライトを配することで、ぬくもりやリズムを感じられるようにしています。
洗面室・浴室
洗面室と浴室の間には半透明のタペガラスを採用。視線を穏やかに仕切りながら洗面室の採光を確保することができました。また、浴室の床には20cm角のタイル、壁には20cm×10cm角の縦長のタイルを、目地をそろえて貼っています。整然とした清潔感を出しつつ、リズミカルな印象も生まれました。浴槽の背面には、採光のためガラスブロックを配しました。
サンルーム
ご希望のサンルームは、ダイニングと隣接する南側の庭に鉄骨コンクリート造で増築しました。テラスにも同じタイルを敷いてひと続きのように見せることで、屋外とつながっているような一体感をもたらしています。晴れた日の午後にはここで本を読んだり、星空を眺めながらお酒を飲んだり。さまざまに使える心地の良い空間となっています。
デザイン・素材感を
そろえてシンプルモダン
邸内全体のデザインと素材感を統一しました。たとえば、玄関ホールにある階段の踏み板には、LDKのフローリングと同じウォールナットを使用。白を基調としつつ、表情豊かな大理石や珪藻土を使って、シンプルで趣を感じるような空間に仕上げています。間仕切りと階段の手すり部分にはガラスを採用し、伸びやかさを演出しました。
リビング前に贅沢な
セカンドリビングを
大幅な間取り変更がむずかしいRC造。そこで、ダイニングの床にあった段差をフラットにして空間のつながりを演出しました。また、ポーチの一部を取り込んで、玄関のスペースを拡大。リビング・ダイニングの正面には、土地を贅沢につかってウッドデッキやテラス、サンルームを増築しています。よく晴れた日の日曜日は、セカンドリビングとして、ここでブランチをたのしむこともできます。
デザインの工夫で
ゆとりを感じられるように
スペースを広げられない箇所がありましたが、デザインの工夫でゆとりを感じられるようにしています。たとえば、トイレには大きな鏡を設け、映り込みによる空間の広がりを感じられるように。さらに、間接照明を入れて奥行きを演出。洗面室も同じデザインで印象を統一しつつ、背面には収納を設けるなどして余計な物を見せず、すっきりと過ごせるようにしました。