物件データ
これまで自宅兼オフィスにお住まいだったTさん。自宅外にオフィスを借りることになり、仕事部屋が空くことに。こちらの居室も含めて、住まい全体を見直すことにしました。間取りは、和室をリビングに取り込み、ゆったりとしたリビング・ダイニングに。独立していたキッチンはレイアウトを変えてオープンにし、どこにいても窓からの眺望を楽しめるように計画しました。ご家族が気軽に使える対面カウンターも造作しています。床にはウォールナットの挽き板フローリングを張り、木の素材感を楽しめるように。壁は自然素材の下地材に塗装で仕上げ、正面にはアクセントで石を貼るなど、さまざまな素材を組み合わせました。壁や開口にR（曲線）を描かせ、やわらかな雰囲気。帰宅するとほっとするような、あたたかな住まいに仕上げています。
旅行から帰ってきたとき
ほっとできる雰囲気に
クラフトがリフォームしたご友人のお住まいを見て、クラフトにご依頼くださったTさん。「家族旅行から帰ってきた時に心が沈んでしまうような家にはしたくなかった」ということから、帰宅した時、視界に飛び込んでくる景色や素材感を大切にしながらリフォームを計画しました。使い勝手とデザインの両面から検討を重ねる中で、間仕切りのない伸びやかなリビング・ダイニングに。キッチンは、ご夫婦一緒に料理しながら眺望を楽しめるレイアウトをご提案しました。挽き板のフローリングや天然石、塗装の壁が落ち着いた雰囲気を演出。キッチンの向かいには、Rの開口と壁でデザイン性を持たせた大きなWICを設け、きれいなLDKを保ちやすいようにしています。
LDK
ご愛用のキッチン収納の横に、ダイニングの壁面収納を造作。全体を白でまとめることで、キッチンとのつながりを演出しました。キッチンカウンターは、脚を黒皮鉄のパイプで製作。ハイチェアーにあわせて足のせのパイプも通しています。シンプルな構成で抜け感をつくり、軽やかな印象に。サイドの壁には、ディスプレイ用のニッチや、ノートパソコンを充電しながらしまえるスペースも。ニッチは天板や背面にも黒皮鉄を使い、白をベースとした空間を引き締めています。
LDK
リビングと和室、独立したキッチンが閉鎖的で暮らしにくかったLDK。今回、家じゅうを視線が抜ける開放的な空間に一新しました。視線が抜けて、美しい借景をどこにいても楽しめるように。ウォールナットの床材と黒皮鉄、塗装の壁といった素材のコントラストが、リズムと心地よさを与えています。ダイニングの先のバルコニーにはウッドデッキを。取り外しができるため、共用部の修繕や日常の掃除もスムーズです。
LDK
リビングはソファでくつろぐ時間が長く、目線が低い位置にあるため、天井を少し下げてダウンライトを設置。落ち着いて過ごせる空間に仕上げました。梁型を境としたダイニング側は、直天井にライティングレールを設け、お好きな照明を設置できるように。リビング・ダイニングはキッチンや廊下よりも天井高があることを利用し、間接照明も計画。天井高をより強調しています。
LDK
リビングから出窓にかけての壁には、素材感のある石を貼りました。コーナー部に切り口が連続して見えないように、正面とサイドが交互になるように貼り、石の自然な重厚感を楽しめるようにしています。また、カーテンBOXの奥行きに合わせて壁に厚みを持たせることで、ブラインドを閉めた時に凹凸ができないようにデザインしました。
寝室
仕事部屋として利用していたスペースは、枕元にシックな色のクロスを貼って落ち着いた雰囲気の寝室に。ベッドの上部には、シーズンオフの寝具などをしまえる天袋収納を造作しました。ベッドの上に乗って収納しやすい高さに設定しています。向かいの天井には、室内用物干しを設置。雨の日や入浴時など、洗濯物を一時的に干すことができて便利です。設置間隔を調整し、浴室のランドリーパイプをそのまま使えるようにしたこともポイントです。
玄関
子ども室や寝室を最小限の広さにし、玄関ホールはゆったりとしたスペースを確保。下がり天井に間接照明を入れ、壁の一部には鏡を貼って、空間をより広く明るく見せています。正面に見える壁はリビングまで連続してグレーで塗装することで、空間のつながりを演出しました。スポットライトに映えるアートがアイポイントに。「いろいろな場所に絵を飾りたい」というリクエストに応え、ピクチャーレールを数ヶ所に設置しています。
ウォールナットの床と壁
テレビ側の壁には、デッキ類を置くスチール製のTVボードを設置。壁の内側に配線を通して下地を入れることで、TVボードを直接壁に取り付けられるようにし、床から浮いているように見せています。丸く形どった収納のデザインに合わせ、床から壁にかけても曲線を描くように仕上げました。ウォールナットのフローリングを床から壁の一部まで張ることで、包み込まれるような感覚をもたらしています。
家族が自然と集まる
キッチンの対面カウンターは、お子さまが座って宿題をしたり、夫婦でお酒を飲んだり、パソコンを使ったりと多目的に使えるスペース。その向かいには、リビングに散らかりがちなものをまとめてしまえる収納スペースを設けました。リフォーム前から愛用していた家具が入る広さです。また家族が気軽に片付けをできるよう、あえて扉を設けずオープンな空間に。来客時にはロールスクリーンを下ろせば、しっかりと目隠しできます。
自然素材に包まれる
玄関からリビングにかけての壁は、自然素材の下地材ルナファーザーの上からグレーで塗装し、視線が奥へ導かれるように。連続性を損なわないよう、リビングの入口ドアの脇にはFIXガラスを設置しました。床材は直床のため、遮音性に配慮して選ぶ必要がありましたが、専用の防音フローリングは種類が限られています。そこで、防音マットを敷いてからフローリングを張ることに。床暖房に対応している挽き板フローリングを採用しています。