物件データ
広島市内のマンションにお住まいだったSさん。郊外の戸建てを購入し、クラフトにデザインリフォームを依頼。クラフトがデザイン設計を担当し、地元の提携施工会社が工事を行いました。LDK+和室だった1階は、和室をなくして伸びやかなLDKに。パティオを中心に回遊できる間取りはそのままに、LDKとパティオ、デッキの先に広がる庭がひと続きのような一体感のある空間にデザインしました。デッキ側は眺望を活かせるよう、極力壁をなくすことに。撤去できないブレース(筋交い)を壁と同じ色で塗装し、FIXガラスを入れることで、開放感を高めています。床にはやわらかなグレーのフローリングを、アクセント壁にはベージュのタイルを貼り、黒のキッチンや大胆な木目柄の背面収納がアクセントに。シンプルな中に上質感のある空間です。
BEFORE写真
遠方でも住まいのこだわりを形に
今回は広島県からご依頼をいただきました。ご要望をしっかりとヒアリングするため、Sさんが東京に出張のタイミングでクラフトのモデルルームにお越しいただき、奥さまとはWEB会議ツールによりオンラインで打ち合わせ。事前にサンプルをご自宅へ送付し、直接対面するのと変わらずに打ち合わせができるよう心掛けました。遠方でも、数々のこだわりを反映したプラン・仕様の住まいを実現しています。
リビングの開放感
庭に面した西側は、半分ほど壁に覆われていました。そこで壁を撤去し、軽量鉄骨造のためになくすことができないブレースと柱は白で塗装。FIXガラスを入れて開放感を高めています。その両サイドにある既存の窓は床から天井までの大開口に変え、パノラミックな景色をたのしめるように。窓を開けるとガラス扉が壁の外側にすっきりと収まるように計画しました。家の中と庭がシームレスにつながるリビングの誕生です。
キッチンのレイアウト
和室をなくし、大きなワンフロアのような連続性のある空間に。キッチンのレイアウトは既存と同様、南側に設置する案や家事スペースを隣接させた案などさまざまなパターンをシミュレーションしましたが、キッチンから眺望を楽しめるプランを採用しました。LDKのどこにいても視線が通る、抜け感のある住まいです。
ゆたかな自然を背景に
LDKの大きな窓の先に広がるゆたかな自然。今回のリフォームに合わせて整備された庭の中央には水盤があり、空やグリーンが映る様子は涼しげです。ソファに座ると遠くまで自然が抜け、背伸びしたくなるような開放感。日常にリラクシングなひとときをもたらしてくれるスポットです。
洗練されたダイニング
ダイニングからキッチンにかけての壁にはベージュの大判タイルを貼り、白壁とタイル壁の間に間接照明を設置。縦に光のラインを描くことで立体感を演出しました。ダイニングチェアはSさんが暮らす広島のメーカー・マルニ木工のHIROSHIMAアームチェアとRoundishチェアをセレクト。洗練された空間に調和しています。
構造上の制約をデザインに
既存の和室とリビングの間には構造上撤去することができない耐力壁がありましたが、壁のボードを撤去してブレースを露出させ、開放感をアップ。ブレースはマットな黒で塗装し、キッチンとカラーを揃えました。キッチンの背面収納はビーチ材の大胆な木目柄が目を引く収納扉で統一し、LDKのアクセントとしています。
コックピットのようなキッチン
kitchenhouseのキッチンは、L字型のキッチンとカウンターテーブルを組み合わせました。コンパクトな動線で調理や配膳ができるようにしています。キッチンにはGROHEの水栓やBOSCHの食洗機、EuroCaveのワインセラーをビルトイン。背面収納にはLIEBHERRの冷凍冷蔵庫やMieleのオーブンレンジをすっきりと収めています。
シックで機能的なサニタリー
洗面台の天板は、天然石よりも手入れがしやすく上質感がある人造石で仕上げました。1.5mを超えるカウンターは、作業スペースを広く取ることで、着替えを置いたり、メイク道具を広げたりと多目的に活用できます。洗面台も、正面の壁に貼った横長のタイルもシックな色でまとめ、ホテルのような落ち着いた空間に仕上げています。
仕切りのない心地よさ
玄関と階段ホールの間にはカウンター収納があり、分離された空間でした。靴などの収納をSICに集約して収納を撤去することで、玄関ホールと階段ホールを一体の空間に。視覚的な広がりを感じさせる贅沢な空間になっただけでなく、ロードバイクを停めるなど土間としての使い勝手も向上しています。
玄関ホールとLDKのつながり
パティオ越しにリビングが見える、開放的な玄関ホール。向かって右側に進めばキッチンへ、左側へ進めばリビング側から入ることができ、扉を開ければ回遊できる間取りです。キッチンに入る建具はガラスのスリットを入れることで、空間のつながりを感じさせています。