物件データ
築16年の鉄筋コンクリート(RC)住宅を購入したFさん。前オーナーのこだわりを感じさせる部分はそのままに、既存の構造を活かしながらデザインリフォームしました。地下は倉庫とWIC、書斎で構成されていましたが、ディスプレイするように服などを収納できるドレッシングルームと寝室を一体とした伸びやかな空間に一新。1階の水回りは浴室と洗面室のスペースを広げ、吹き抜けに面した浴室にすることで開放感を高めています。2階のLDKはキッチンの向きを変えてダイニングを横並びに配置。階段の延長線上にデザインされたカウンターをTVボードとするレイアウトに。既存のコンクリート打ち放しのクールな印象はそのまま、床には挽板フローリングを、キッチンサイドの壁も木目で仕上げることであたたかな印象をプラスしています。
BEFORE写真
住まいの性能を見直し暮らしやすく
屋上は防水層がむき出しの状態でしたが、ウレタン塗布による防水工事を行った上でウッドデッキを張り、アウトドアリビングとして活用できるようにしています。また駐車場や階段は防滑塗装し、階段の手すりは一部を追加するなど住まいの全体の性能を高めました。トップライトには電動式の日除けを設置したことで、日差しの強い時間も快適に過ごせます。吹き抜けには落下防止のため細い鉄の丸棒を設置するなど、安全性にも配慮しています。
やわらかな光を感じながら過ごす
キッチンは向きを変えてダイニングテーブルと横並びとし、北側のトップライトから届くやわらかな光を感じながら調理ができるように。リビング・ダイニングは明るい吹き抜け側にレイアウトしました。床にはヨーロピアンオークの挽板フローリングを張り、コンクリート打ち放しのクールな空間にあたたかみを加えています。
グレイッシュなキッチン
キッチンサイドの奥側にはパントリーを、手前には納戸を設けて収納量を確保しました。別々のスペースでありながら、どちらの壁面もグレイッシュな木目の化粧板で揃えることで、一体の空間のような印象に。キッチンや背面のカウンター収納はやや濃いグレーとし、グレイッシュトーンで統一しています。
自然光を取り込むFIX窓
パントリーとカウンター収納の間のFIX窓は、下部は不透明、目線の高さはグラデーションのフィルムを貼り、上部はフィルムを貼らずに外の様子が見えるように。外部からの視線をコントロールしつつ、外からの自然光を取り込めるよう配慮しています。
上質で心地よい地下室
地下は階段ホールと寝室がひと続きの空間に。寝室は直天井でしたが二重天井とし、エアコンを天井に埋め込み上部に間接照明を設置。床にはカーペット、寝室から階段ホールにかけての壁にはアイボリーの大判タイルを貼り、上質で心地よい空間としています。
美しく魅せるドレッシングルーム
ドレッシングルームはハンガーパイプや可動棚、引き出しを備えたクローゼットを設け、ブロンズガラス張りで内部にLED照明を設置。魅せながら収納できるスペースとし、寝室とひと続きの空間として計画しました。寝室の上部にも間接照明を入れ、落ち着きある空間を演出しています。
ホテルライクな洗面室
1階の水回りはWICや廊下の一部を取り込み、ゆとりあるスペースに。洗面室とトイレを一体とすることでより広く、ホテルライクな空間を演出しています。洗面台の天板は、天然石のような上質感と手入れのしやすさを兼ね備えた人造石を採用。正面のミラーを囲むように間接照明を入れて、洗練された印象を与えました。
ラグジュアリーなバスルーム
浴室もゆとりある広さを確保。床や壁、浴槽のまわりにもグレーの大判タイルを貼り、上質感のある空間を演出。スクエア型のシンプルで洗練されたホーロー浴槽は、ゆったりと足を伸ばせて2人でも入浴できる広さとなっています。シャワーは長身でも使いやすいよう、ハンドタイプとオーバーヘッドタイプを備えています。
階段ホールへ視線を誘う
既存のカウンター収納は、扉材を交換して天板を製作。扉材は奥のクローゼットと同じ白でシンプルに仕上げることで天板のラインを引き立てています。実面積以上に広く、奥行きのある空間であると感じさせながら、階段ホールへの視線を誘っています。
アウトドアリビングのある暮らし
防水層がむき出しの状態だった屋上には、ウッドデッキとタープを張り、新たにフェンスを設置。ご愛用の家具がマッチするアウトドアリビングをデザインしました。植栽に水やりがしやすいように水栓も設け、プライベートな屋外スペースのある暮らしを楽しめるように。天気のよい日はゆったりとくつろげます。