マンションリフォーム事例:テクスチャーを感じる上質な空間 #23028
物件データ
海外にご在住のNさん。帰国時に滞在するマンションを、クラフトでデザインリフォームすることになりました。ホテルライクなセカンドハウスでありながら、海外で活躍する家族が帰国した時にホッとできる空間を目指してプランニング。ビデオチャット中心で打合せを進めました。独立していたキッチンはレイアウトを変え、向かいに対面カウンターを設けることで開かれた空間に。リビング・ダイニングの隣は寝室とし、引き戸を開ければ大きなワンルームのように。インテリアは、オークのフローリングやナラのリブ材といった木や、手作業の跡を残した珪藻土、石目柄のタイルなどさまざまな質感の素材を取り入れ、上質感のある空間に。帰国時の大切なひとときをくつろぎながら過ごせます。
構造上の制約を活かしたデザイン
鉄筋コンクリートのラーメン構造のため、室内には太い梁や柱がありますが、凹凸が気にならないように工夫しました。例えば、玄関ホールとLDKの間の梁は、オークの突板でゲートのような趣に。梁の存在感をなくしつつ、LDKへの期待感を高めました。また、中心部にある太い柱はあえてボリュームをもたせ、リビング・ダイニングとキッチンをゆるやかにゾーニング。タイルを貼り、リビング側にニッチを設けるなど魅せる空間としています。

上質な素材感
壁や天井はグレーの珪藻土とし、コテむらを残すことで手仕事を感じる仕上がりに。ダイニングからキッチンの壁にはベージュの石目柄のタイルを、床にはオークのフローリングを張りました。落ち着いた色合いでまとめながら、テクスチャーゆたかな素材を使うことで、上質な空間を演出しています。
ダウンフロアの心地よいリビング
リビングはダウンフロアとし、ウールのカーペットを敷くことで、ダイニングとひと続きの空間でありながらゆるやかにエリア分けをしました。ソファは空間に合わせてオリジナルで製作。家族がくつろぐ時間はもちろん、ホームパーティを開く際もゲストがゆったりと過ごせる空間です。


キッチンは明るくすっきりと
キッチンはルーフバルコニー側に配置し、外の景色を眺めながら料理ができるように。冷蔵庫やパントリーを奥側にレイアウトすることで生活感を表に出さず、すっきりと見せることができます。また、対面カウンターはセカンドダイニングとして使えるように。下部は玄関ホールの壁面と同じナラのリブ材を張り、邸内全体に統一感を持たせています。
寝室はフレキシブルに
寝室をリビング・ダイニングの隣に配置し、引き戸を開ければ連続した空間となり、開放感が生まれるように計画。家族で帰国したときには独立とした寝室として、1人で帰国したときには大きなワンルームとして、ホテルのように利用できます。玄関ホールへのドアはオークの框引き戸を採用。自然光が玄関に届くよう配慮しつつ、抜け感を演出しました。


家事動線を最短に
洗面台は正面の壁には矢筈(弓矢上部の羽根)形のモザイクタイルを貼り、ミラーキャビネットの上下に間接照明を入れて、タイルの柄や質感を引き立てています。また、洗面室とキッチンの入り口が向かい合ったレイアウトとすることで、最短の動線で行き来ができるように。美しさや心地よさはもちろん、家事がしやすいように配慮しています。
LDKへのアプローチ
玄関ホールとLDKの間には太い梁がありますが、ゲートのような入り口を設けることで、天井高の違いをデザインとして活かしました。ゲートはオークの突板で製作し、木のあたたかみのある空間を演出。床にはオークのフローリングを長手方向に張ることで、奥行きも感じさせています。


リラックスできる空間
トイレの床にはグレーの大判タイルを貼り、壁や天井は珪藻土で手しごとを感じる仕上げとしました。木目の手洗いカウンターや丸いミラーを設置し、よりやわらかな雰囲気に。背面の上部や手洗いカウンターの下部に間接照明を入れて、リラックスムードを演出しています。
リブ材で表情ゆたかに
たたき〜ホールの床は、やわらかなグレーの大判タイルを連続して貼り、伸びやかな印象に。サイドの壁に貼ったミラーや収納下部に入れた間接照明により、空間をより広く感じさせています。また、正面の壁や建具はナラのリブ材で仕上げ、1枚の大きな壁のように。表情ゆたかな空間に仕上げました。


