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マンションを購入する際に気になるポイントの一つである、天井高。マンションの天井高は2.4mが平均値となっていますが、新しいマンションは2.5mがスタンダードとなっています。つまり、2.6mくらい天井高があれば天井の高いマンションだと言えますし、天井高が2.4m以下のマンションは天井の低いマンションだと言えます。
今回は天井の高いマンションと低いマンションのメリット・デメリットに触れながら、マンションの天井高を上げる方法などについても紹介していきます。マンションの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
天井が高いマンションのメリット
天井が高いマンションのメリットとしては、開放感が生まれる点と設備の選択肢が増える点があげられます。それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
1. 開放感が生まれる広々とした印象の部屋になる
天井が高くなると間取りや専有面積以上に部屋が広く感じられるようになります。これは、天井が高くなることで開放感が生まれるためです。
同じ専有面積のマンションでも、天井の高さが変わるだけで部屋の印象が大きく変わります。圧迫感のない部屋に住みたいのであれば、天井の高いマンションを選ぶべきだと言えるでしょう。
2. 天井に取り付けられる設備の選択肢が増える
天井の低いマンションは天井から床までの距離が近くなってしまうため、天天井に取り付けられる設備の選択肢が狭まってしまいがちです。
一方、天井が高いマンションの場合だと、天井が高い分、天井に取り付けられる設備の選択肢が広がります。天井の低いマンションでは邪魔になってしまいがちなシャンデリアやペンダントライトもすっきりと設置できますし、圧迫感を感じやすいシーリングファンなども取り入れやすくなります。
導入できる設備の選択肢が広がればそれだけ理想の部屋づくりを実現しやすくなります。これも天井の高いマンションならではのメリットだと言えるでしょう。
天井が高いマンションのデメリット
魅力的なメリットのある天井の高いマンションですが、デメリットがないわけではありません。天井が高いマンションならではの3つのデメリットについて解説していきます。
1. メンテナンスしにくくなる
天井の高いマンションは床から天井までの距離が長くなってしまうため、部屋のメンテナンスがしにくくなってしまうケースが多々あります。照明の電球が切れてしまったときの交換作業に踏み台や脚立が必要になる可能性がありますし、エアコンの掃除や照明の掃除もしづらくなってしまう可能性があります。これは、天井の高いマンションならではの代表的なデメリットの一つです。
2. 既存の製品で対応できないケースが出てくる可能性がある
天井の高いマンションを選ぶ上で盲点になってしまいがちなのが、既製品のサイズについて。天井の高さが高くなるとそれに合わせる形で窓の高さも高くなったり大きくなったりしますが、そうなってしまうと、カーテンやブラインドを導入する際、既製品ではサイズが合わなくなってしまう可能性があります。もちろんオーダーメイドで用意すれば問題ありませんが、オーダーメイドの製品は既製品よりも価格が高くなるため注意しなくてはいけません。
3. 部屋が広くなるため冷暖房の効率が悪くなる
天井が高くなると、開放感が生まれる反面、部屋が広くなって冷暖房の効率が悪くなってしまいがちです。冷暖房の効率が悪くなるとその分電気代も上がってしまうため、家計におけるデメリットになってしまいます。
天井が低いマンションのメリット
天井が低いマンションには、天井が高いマンションにはないメリットがあります。
1. メンテナンスがしやすい
天井の低いマンションにはメンテナンスがしやすいというメリットがあります。天井が低くなると電球の交換や照明の掃除、エアコンの掃除などのメンテナンスしやすくなるため、メンテナンスする際の手間やストレスが軽減されます。
2. 冷暖房の効率が良くなる
冷暖房の効率がよくなるのも、天井の低いマンションならではのメリットです。天井が低くなるとその分部屋が狭くなるため、冷暖房の効率が向上し、電気代の節約につながりやすくなります。
天井が低いマンションのデメリット
圧迫感が出てしまう点と導入できる設備の選択肢が狭まってしまう点は、天井の低いマンションならではのデメリットです。それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。
1. 圧迫感がある
天井の低いマンションは天井の高いマンションに比べるとどうしても圧迫感が出てしまいます。数値上は10~20cmほどの差しかありませんが、天井が10~20cm下がっただけでかなり圧迫感を感じてしまうようになるため注意しなくてはいけません。
2. 導入できる設備の選択肢が減る
天井の低いマンションは天井の高いマンションよりも10cm以上天井高が低くなるため、導入できる設備の選択肢も少なくなってしまいがちです。
天井の高いマンションなら問題ないペンダントライトやシーリングファンも、天井の低いマンションでは導入しづらくなってしまいます。導入できないわけではありませんが、これらの設備を導入するとより圧迫感を感じやすくなってしまうため、導入する際は注意しなくてはいけません。
マンションの天井高は、リノベーションで上げることはできる?
天井の高いマンションに魅力を感じて、「天井を上げたい」と考えている方も少なくないかと思います。天井の懐にある程度余裕があれば、天井を上げることは可能です。とくに最上階は天井裏に余裕あることが多く、天井高を上げられる可能性は高くなります。
仮に梁やダクトなど手を加えられない設備の関係で天井を全体的に上げることが難しい場合でも、天井の一部を上げて間接照明を取り入れ、開放的な印象にすることはできます。
天井を上げられるかどうかはリノベーションのプロが現地を見ればすぐにわかるので、諦めずに一度業者に相談されることをおすすめします。
天井を高くし開放感のあるマンションにリノベーションした事例
こちらは、CRAFTでリノベーションしたマンションの事例です。マンションの最上階で最大3.4mの勾配天井となっていたため、それを活かして開放的な空間を演出しています。
天井の高いマンションにはデメリットもあると紹介してきましたが、この開放的な広々とした空間は天井の高いマンションならでは。実際の専有面積や間取り以上に広さを感じられる事例となっています。
まとめ
天井の高いマンションと低いマンションのどちらを選ぶべきかで迷っている方向けに、天井の高いマンションと低いマンション、それぞれのメリット・デメリットについて紹介してきました。最適なマンションの天井高は、部屋に求めるものや目的によって異なります。
そのため、理想のマンション像をハッキリとさせつつ、天井の高いマンションと低いマンションのメリット・デメリットをしっかりと比較した上で選ぶことが大切です。
ただ、事例として紹介したケースのように、天井が高いマンションは開放感があり、部屋がより広く見えるので、リノベーションで天井を高くすることも視野に入れながら部屋を探してみてはいかがでしょうか?
天井の高さを変更することも視野に入れながらマンションを探すのであれば、物件の紹介からリノベーションまで一括でサポートしてくれるタイプのリノベーション会社がおすすめです。
CRAFTはワンストップリノベーションの会社で、物件探しからサポートしておりますので、ぜひご相談ください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。