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マンション購入は、多くの人にとって人生でもっとも大きな買い物です。どのようなタイミングで購入するべきか、悩んでしまう方も少なくないはず。マンション価格や購入者の統計データから、タイミングの考え方を解説します。
マンション購入の理由は?
リクルート住まいカンパニーが2020年に首都圏の新築マンションを購入した人に行なった調査によると、住まいの購入理由として最も多かった回答は「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから(38.1%)」でした。次いで「現在の住居費が高くてもったいないから(32.5%)」と「もっと広い家に住みたかったから(28.0%)」が続きます(3つまで複数回答可)。
もともと「家賃を払うのがもったいない」と感じていたところに、結婚や出産といったライフイベントが起きるなど、いくつかの理由が重なったことでマンション購入に踏み切る方が多いのではないでしょうか?
【年齢】で考えるマンション購入のタイミング
国土交通省の住宅市場動向調査によると、令和2年度に三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)ではじめて住宅を購入した世帯主の平均年齢は、新築マンションで43.5歳、中古マンションで47.1歳でした。
【ライフイベント】で考えるマンション購入のタイミング
結婚
それまでの一人暮らしや実家住まいから、マンション購入に踏み切るパターンです。子どもがいないご夫婦なら、通勤のしやすさ、利便性の高さ等を重視する方が多いです。
出産
家族が増える(増えた)タイミングでマンションを購入するパターンです。子育てのしやすさや周辺環境の良さを重視した住まい選びをする方が多くなります。
子どもの入学・進学
子どもの入学や進学に合わせたタイミングでマンションを購入するパターンです。通わせたい学校に近いエリアで、無理なく通学できる範囲の物件を探すことができます。
子どもの独立
子どもが進学や就職で家を出たタイミングでマンションを購入するパターンです。夫婦二人でちょうどいい広さ、老後を見据え自治体による福祉対策の充実や医療機関へのアクセスしやすさなどが住まい選びの基準になることが多いです。
【金利】で考えるマンション購入のタイミング
住宅ローンの金利が少しでも低いときに購入したい、という方は多いはず。2016年に景気対策として導入されたマイナス金利政策により、住宅ローンは空前の超低金利が続いています。
今後いつまで低金利が続くのかをはっきりと予測することはできませんが、長引くコロナ禍の影響も大きいことから、景気の大幅な回復はまだ先になりそうです。そのため、現在の金利水準はしばらく続くと予想されます。
下記はフラット35(借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下、新機構団信付き)の最低金利のグラフです。2016年以降は1.3%前後をほぼ横ばいに推移しています。
2022年はマンションを購入するべき?待つべき?
2021年は、新築マンションも中古マンションも、価格の上昇傾向が継続しました。首都圏における中古マンションの平均成約価格は70㎡換算で4,166万円、新築マンションの平均価格は5,115万円(70㎡換算で5,488万円)と高値を更新。「東京オリンピック後に下がる」「コロナ禍で下がる」と予測する声もありましたが、下落の様子は見えません。
今後マンション価格がいつ下がるのかは、専門家でも予測が難しい状況です。値下がりのタイミングを待っていると、良い物件を購入する機会を逃してしまうかもしれません。
投資目的で購入するのではなく、家族でたのしく暮らすために購入するのであれば、市場に左右されずにご自身の「マンションが欲しいタイミング」を大切にしましょう。
出典:『中古マンション70㎡価格推移』2021年間版(東京カンテイ)、全国 新築分譲マンション市場動向2021年(不動産経済研究所)より作成
〈まとめ〉マンションは、自分が欲しいタイミングで買うべき
マンション購入のタイミングを検討するポイントは下記の通りです。
・マンション購入の理由1位は「子どもや家族のため」
・新築マンション、中古マンションともに値上がりが続いている
・マンションを購入した世帯主の平均年齢は40代
・住宅ローンの低金利はまだしばらく継続しそう
とはいえ、マンションの購入タイミングは、統計の平均値と比べるよりもご自身の家族構成やライフイベントに合っているかどうかが大切です。
お子さまがまだ小さいファミリー世帯なら、都心でマンションを購入するタイミングは、小学校に上る前がおすすめです。この頃であれば家族の人数がほぼ確定し、部屋数や広さを考えやすくなります。ただし入学前までという時間制限があるため、物件探しやリノベーションを計画的に進める必要があります。
CRAFTはマンション探しからリノベーションまで、ワンストップで対応いたします。そろそろマンションを購入しようかな…とお考えなら、ぜひお気軽にご相談ください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。