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床暖房はいらない? あったほうがいい?導入前に知っておきたいメリットとデメリット

床暖房はいらない? あったほうがいい?導入前に知っておきたいメリットとデメリット
床暖房はいらない? あったほうがいい?導入前に知っておきたいメリットとデメリット

フルリフォームをする際に気になるのが「床暖房を入れるかどうか」ということ。マンションなら意外と暖かいこともありますし、断熱性が高い戸建てなら不要なケースも。ただし小さなお子さまや年配者の方がいるご家庭なら、あると安心ですね。床暖房は必ずマストではなく、ご家庭によります。

今回は床暖房のメリット・デメリットや種類、必要なケースなどをご紹介します。

「床暖房がいらない」と言われる理由は?

床暖房は室内を暖める際、空気を汚さず、乾燥もしないという特徴があります。リノベーションの際に床暖房の導入を検討する人も少なくありません。

一方で、「床暖房がいらない」と考えている人も中にはいます。高気密高断熱のマンションなら、床暖房がなくてもあたたかいからです。また戸建てでも、リフォームによって住まいの断熱性を向上させることで床暖房がなくても過ごしやすくなるケースもあります。

つまり、今の住まいは性能が高く「床暖房がなくても室内を暖かくできる」点が、床暖房がいらないと言われる理由のひとつです。

床暖房のメリットとデメリットは?

床暖房はいらない? あったほうがいい?導入前に知っておきたいメリットとデメリット

床暖房のメリット

床暖房のメリットは、足元から体を暖めてくれることです。「暖房の効いた部屋にいるのに足先が冷えている」という経験をしたことのある人は少なくないと思いますが、床暖房であれば足先からしっかりと体を暖めてくれます。また音が出ずに静かに室内をあたためてくれる点もメリットです。小さなお子さんのいる家庭であれば、些細な音で子どもが目を覚ましてしまい対応に追われるといった心配もないでしょう。先述したように空気を汚さず、乾燥もしないため、小さな子供やペットのいるご家庭にも人気です。

床暖房のデメリット

床暖房はエアコンと比べると、暖かくなるまでに時間がかかります。また、床暖房の設置は工事を伴うため、どうしても初期費用が高くなってしまいます。費用面が気になる方にとっては、初期費用の高さは大きなネックとなるでしょう。

一度壊れて交換となると、一旦床を剥がす大工事になるため、ある程度のコストはかかります。「床暖房が壊れてから修理していない…」というご家庭も多いようです。

床暖房の主な種類は2つ

床暖房には大きく分けて「温水式」と「電気式」の2種類があります。足元から部屋を暖めるという点は共通していますが、その暖めるための仕組みが異なります。ここではそれぞれの種類の概要について解説します。

電気式

電気式の床暖房は、床下に設置されている発熱体に電気を通し、放熱することで暖かくなる仕組みです。ただし、暖かさを感じられるまで少し時間がかかるため注意してください。シンプルな構造であり、施工しやすいという特徴があります。リフォームに伴い床暖房を新たに設置したいときにも適しています。

温水式(ガス式)

温水式の床暖房は、床下に温水パネルを設置し、温水を循環させることで室内を暖かくする仕組みです。いわゆる「ガス式床暖房」もガスを使って温水を温めるのでこちらに該当します。温水式の場合、温水パネルのほか、温水を循環させるためのパイプの配管工事などが必要となり、施工に時間がかかってしまいます。一方で、電気式よりも暖かくなるまでの時間が短い点はメリットです。

電気式と温水式の初期費用と月額料金

床暖房の施工費用はリフォーム会社によって異なりますが、温水式よりも電気式の方が2割ほど安くなる傾向です。しかし月額料金は、電気式のほうが温水式よりも割高です。これから電気料金がもっと上がれば、その差はより大きくなっていくでしょう。ただし、電気式の耐用年数は30〜50年程度と長持ちです。

一方の温水器式は定期的に不凍液を入れ替える必要があり、温水パイプの耐用年数は約30年と言われています。「何年くらい使う予定があるか」「定期的なメンテナンスができるか」を考え、電気式と温水式のどちらを採用するかをじっくりと検討しましょう。

〈電気式〉

施工費用が割安
ランニングコストは割高
耐用年数は長め

〈温水式〉

施工費用は割高
ランニングコストは割安
耐用年数は短め
定期的なメンテナンスが必要

床暖房とエアコンはどちらを選ぶべき?

床暖房はいらない? あったほうがいい?導入前に知っておきたいメリットとデメリット

「床暖房とエアコンはどっちがいいんだろう」と考えている方も多いのではないでしょうか。エアコンは設定温度や外気の温度などによって消費電力が変動するため、一概に床暖房とコストを比較することはできません。それでもそれぞれの特徴を把握しておくことで、自身にあった設備を選びやすくなります。

エアコンの特徴

エアコンは冬には暖房として、夏には冷房として使えるため、1年を通して活躍してくれる点が特徴です。また、省エネ機能を備えたものも多く、床暖房を設置するよりも初期費用を安く抑えられるでしょう。そのほかにも、燃焼によって暖める暖房器具ではないため、子供やお年寄りがいる家庭でも安心して使える点も魅力の1つです。

床暖房の特徴

床暖房はエアコンとは違って風が起こらないため、室内が乾燥する心配がありません。冬場は乾燥しやすいため、乾燥しにくい点は床暖房の大きなメリットだと言えるでしょう。また、風が発生しないということはホコリが舞う心配もないということです。そのほかにも、床暖房はリビングだけでなく、廊下や洗面所など、暖房器具の設置が難しい箇所にも設置可能な点も魅力だといえます。

無垢フローリングにも床暖房は使えるの?

床暖房はいらない? あったほうがいい?導入前に知っておきたいメリットとデメリット

「無垢フローリングだけど床暖房を設置したい」という方もいます。これまでは、無垢フローリングに床暖房を設置することはできませんでした。これは熱や乾燥の影響で無垢材が変形したり割れたりすることがあるためです。しかし最近では、種類は限られているものの、床暖房に対応している無垢材も出ています。そうしたフローリング材を選べば、自然素材の風合いを感じながらあたたかく過ごせます。

〈まとめ〉床暖房の必要性はご家庭それぞれ!ゆっくり考えてみましょう

これから寒くなる季節、やはり床暖房があると快適です。「今まで寒かったけれど、床暖房を入れたらエアコンがいらないくらいあたたかい」「キッチンまで床暖房を入れてよかった」という声も聞きます。また小さなお子さまや、ペット、高齢の方、冷え性の方がいるご家庭、これまでご自宅の寒さに悩んでいたご家庭なら「やっぱり床暖房があってよかった!」と思うはずです。

床暖房を入れるかどうか考える際は、一般論よりもご自身が「自宅でどう過ごしたいか」を基準にすることが大切です。

フルリフォーム専門の〈CRAFT〉では、お住まいの状況や過ごし方に応じて、床暖房をご提案しています。「床暖房をつけるかどうか」で迷っている方もお気軽にご相談ください。

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CRAFT 編集部

<著者>CRAFT 編集部

一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。

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