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「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント

「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント
「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント

リフォーム・リノベーションの際に、よく「回遊性」という言葉を使います。なんとなくの意味は分かるものの、具体的にどのような間取りを指すのかピンと来ない方も多いことでしょう。今回は間取りの「回遊性」に着目。回遊性のある間取りがもたらすメリットやデメリット、実際のリノベーション事例を見ながら、スムーズで心地の良い空間作りのヒントを考えていきます。

間取りの「回遊性」ってどんな意味?

「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント

「回遊性」とは部屋同士がつながっており、家中をぐるりと巡ることのできる間取りを指しています。

例えばリビング・ダイニングからキッチンへ、キッチンから洗面台へ、洗面台からリビング・ダイニングへ……のように、1つの場所から複数の場所にアクセスできるのが回遊性のある間取りの特徴です。人や空気が滞ることなく循環するイメージが、言葉本来の意味とも結びつきやすいですね。

回遊性のある間取りのメリット4つ

リフォーム・リノベーションデザイン事例#20039

回遊性のある間取りにすると、4つのメリットが生まれます。

 
1.家事と暮らしがスムーズになる

行き止まりがなく、循環できる間取りの大きなメリットとして、家事動線・生活動線がスムーズになるという点があります。朝の忙しい時間帯を考えてみましょう。キッチンや洗面台など一箇所に家族が集まり、流れが止まってしまうと、それぞれの行動が妨げられます。どんなときでも家族1人ひとりが円滑に過ごすためには、住まいにスムーズな家事動線・生活動線を作ることが大切です。

回遊性のある間取りを取り入れることで、人が流れるように移動できる生活動線が生まれ、自然と家事も暮らしもスムーズになります。

 
2.伸びやかに過ごせる

同じ面積の家であっても、行き止まりのない間取りの方が広く感じます。特に小さな家では、回遊性を取り入れて開放感を演出してもよいでしょう。一方で、家中すべてがつながっていると落ち着かないものです。間取りに回遊性を取り入れるときは、伸びやかさを重視しつつも、一部の部屋は独立させるなどして、こもった空間をつくることもポイントです。

 
3.通風・採光がしやすくなる

回遊性を持たせることで、家中の空気が巡ります。水回りや収納も換気できるように計画しておけば、一年を通して心地よく過ごせます。さらに、北側の部屋にも南側のあたたかな空気が流れ込めば暖房効果も。現在の住宅は断熱性や気密性が高いため、部屋同士の温度ムラを減らし冷暖房を用いることで省エネにもつながります。

 
4.廊下がいらなくなる

回遊性のある間取りでは部屋の一部が廊下を兼ねるため、本来必要だった廊下が不要になります。廊下というデッドスペースがなくなり、収納や部屋としてのスペースが増えることから、従来の間取りよりも有効面積が増えるのも、回遊性のある間取りのメリットでしょう。

回遊性にこだわりずぎると「家具を配置しづらい」というデメリットも

回遊性がある間取りにはデメリットもあります。そのひとつに挙げられるのが、家具配置への制限です。

アクセスがよくなる一方、出入り口が増えるため、以前と同じようなレイアウトができなくなることも。例えば、もともと棚を置いていた場所に扉を設けることとなり、家具のレイアウトを考え直す必要が出てくるかもしれません。そういったデメリットも考えて、回遊性のある間取りを計画しましょう。

回遊性のある間取りのリノベーション事例

回遊性のある間取りは、住まう方のライフスタイルによってさまざまです。ここでは実際に施工した回遊性のある間取りのリノベーション事例を見ていきましょう。

〈リノベーション事例1〉家中を大きく回遊できる家

「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント

駅近の眺めのよい中古マンションを購入したご夫婦。収納が少ないことと、風が強く扉を開放できないことの2点に不満を感じていたそうです。そこで大きなクロゼットを軸に、リビングダイニング〜キッチン〜サニタリー〜寝室へと大きく回遊できる間取りを実現しました。

「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント

キッチンを風の通る位置に移動し、通気性アップとともにリビング・ダイニング〜キッチン〜サニタリー〜寝室の動線を確保。食料品や食器類を収納するパントリーは一箇所にまとめつつ、パントリー内に冷蔵庫置き場や家電収納を配置することでキッチンまわりをすっきりと演出しています。

風と光と人がゆったりと巡る住まいに生まれ変わりました。

〈リノベーション事例2〉家全体がつながるワンルームのように

「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント
リフォーム・リノベーションデザイン事例#17249

物件探し〜リノベーションまでサポートする〈CRAFT ONE〉の仲介により、の最上階角部屋の中古マンションを購入したTさん。2つの動線をつくり、家事負担を減らしながら部屋全体が広いワンルームに見えるよう工夫しました。リビング・ダイニング〜ユーティリティ〜脱衣所〜浴室の動線、リビング・ダイニング〜キッチン〜パントリー〜寝室の動線で、部屋を広く伸びやかに見せつつ家事効率を高めています。

「回遊性」のある間取り。驚くほど暮らしやすい住まいのヒント

リビング・ダイニングのTVボードの裏側は洗面カウンターのあるユーティリティに。そのまま脱衣所へアクセスできるよう計画しています。リビング・ダイニングとユーティリティの間に壁を設けないことで、最上階ならではの勾配天井を効果的に魅せ、実面積以上の広さを感じられるようにしました。

キッチン〜パントリー〜ファミリークローク〜寝室への導線により、家事をしやすくしています。97㎡の広さがありながらも、ワンルームのように移動しやすい住まいです。

〈まとめ〉回遊性のある間取りにリノベーションするときは、家具を置く場所も考えよう

今回は間取りにおける「回遊性」に注目し、メリットやデメリット、リノベーション事例をご紹介しました。循環する生活動線をつくることで小さい家でも広々と空間を活用できるものの、家具配置がむずかしくなるなど、考慮しなければならないこともあります。

住まいの大きさや暮らし方によって回遊性の取り入れ方も実にさまざまです。「もっと暮らしやすい住まいにしたい」という方は、ぜひ〈CRAFT〉にご相談ください。プロの設計デザイナーがお客さまの希望やライフスタイルにあった間取りと美しいデザインをご提案します。

中野 瀬里乃

<著者>中野 瀬里乃

大学卒業後、出版社・フリーライターを経て、2013年リノベーション会社CRAFTへ入社。自社HPやオウンドメディアにてリノベーション・不動産・建築・インテリア関連の事例紹介やコラムを多数執筆。

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