デザインリフォーム・リノベーションのクラフト

〈一棟まるごとリノベーション〉オーナーさまの声 vol.1

〈一棟丸ごとリノベーション〉オーナーさまの声 vol.1

大田区のとある駅から徒歩3分。大通りから少し入った閑静な場所に、Hさんがリノベーションした賃貸マンションがあります。角地で南側の日差しをたっぷりと受ける、グレーと白のモダンな外観。シンプルで清潔感のある室内は明るく、実面積以上の伸びやかさです。

ふと目にとまったのが、花壇の豊かな木や、寛容さに満ちた言葉で書かれた掲示板。一辺倒な管理ではなく、Hさんの思いやりのある管理がなされていることがうかがえました。

「一棟丸ごと買う前に、まずはクラフトに相談してみようと」

〈一棟丸ごとリノベーション〉オーナーさまの声 vol.1

CRAFT:早速ですが、クラフトに一棟丸ごとのリノベーションをご依頼くださった経緯を教えてください。

ご主人さま:はい。実はこちらをリノベーションする8年前に、クラフトさんに自宅をリノベーションしてもらったんです。もう15年ほど前になりますが、「この階段をなくして廊下にしましょう」と、その場で画期的な提案をしてくれて。「そんなことできるんですか?」と驚きましたね。提案はわかりやすいし、こちらの希望をきちんと汲んでくれるし、仕事も丁寧できれい。クラフトさんに対しては信頼感がありました。

ですから、この収益物件が売りに出た時は「買う前にまず、クラフトさんに見てもらおう」と。築年数が古いので心配だったんですが「建物の状態はいいですね。スケルトンリノベーションすれば問題ないですよ」とお墨付きをいただけたので、購入を決めました。

CRAFT:ご自宅のリノベーションの実績があったからこそ、すぐにクラフトが浮かんだんですね。

ご主人さま:もちろんですよ。もしクラフトさんがいなかったら、この物件は買わなかったかもしれない。ただし『賃貸だからできるだけコストを抑えたい』というのはありました。しかし、コストを抑えすぎて入居者がなければ本末転倒。その絶妙なバランスをとって、既存を活かしながら入居者目線でニーズに合ったプランを提案してくれたこともうれしかったです。

CRAFT:おっしゃる通りです。間取りや設備は大きく変えていますが、部分的に既存を活かしてコストバランスを図っています。収益性を考えて予算内で収めつつ、満室が続くような人気物件にリノベーションするというのが、自宅と収益物件の大きな違いですからね。

地元のニーズをリサーチし、狙い通りのターゲットが入居

ご主人さま:今でこそキレイですが、リノベーション前の状態はひどかったんですよ。和室が中心の築35年の社宅で、いかにも古めかしい設備とデザイン。外壁や共用廊下、階段、配管も劣化が激しかった。

「これで本当にキレイになるんだろうか?」と不安になりました。部屋のイメージをもっと明るくしたかったし、入ってすぐに部屋というのも嫌だった。配管も新しくしたほうがいいだろうな…など、心配事はかなりありました。

CRAFT:RCの壁式構造のために戸割りを変えられなかったことも、ターゲットを決める大きな要素になりましたね。「35㎡の広さだと単身者にはゆとりがありすぎるし、4人以上のファミリーには狭すぎる」ということで、ターゲットは独身層~カップル・夫婦と設定。そこから1LDKの間取りが決まりました。

その上でいくつかのプランをつくり、仲介予定の不動産屋さんに見ていただきながら「リビングにはソファを置きたい」「ピクチャーレールがあるといい」といった、細かなニーズを拾っていきましたね。

ご主人さま:最初にプランを提案をいただいたときは、本当に驚きました。普段は大きなワンルームとして開放的に暮らせるけれど、寝る時は引き戸を閉めて個室をつくる。しかも引き戸はスリガラスなので、閉めていても光が届くのがいいですね。

ご主人さま:共働きのご夫婦が食事するのにぴったりのキッチンカウンターや、寝室から続いているWIC(ウォークインクローゼット)など、賃貸にはあまり見られないプランですよね。ドアやドア枠は白でまとめて清潔感があり、広さは変わっていないのに随分広く感じられるようになりました。『これなら私たちも暮らしたくなるな』と安心しました。

奥さま:もともとエントランスがなかったのですが「マンションの顔になるから」とご提案いただき、つくることにしました。黒いサイディングを張って、むき出しだった配管もルーバーで目隠しして。小さなところまで手を抜かず、センスよくまとめてくださったので、入居者の反応はよかったですね。年末の引き渡しの後、3月までには満室になりましたから。

ご主人さま:こんなに築年数が古い賃貸、普通なら候補から外されるでしょう。だけど不動産屋さんもマンションのグレードを知っているから、安心して勧めてくれるんです。ほとんどの人が物件を内覧するとすごく気に入って「ちょっと予算オーバーだけど借りたい」って決めてくれるみたいです。

CRAFT:不動産屋さんが自信を持って紹介してくれるんですね。うれしいことです。ちなみに、マンションの駐輪場を見るとファミリー層が多そうですね。最初に想定した通りの方が入居されているのでしょうか。

奥さま:はい、まさに狙い通りです。つい先日は入籍前に入居した方から「2人目の子供が生まれたので」と退去のご連絡がありました。ちょっと寂しいけれど『この家で結婚・出産を経て、家族の大切な時間を過ごしてくれてありがたいな』って思いますよ。

「目が届く場所に物件を買い、自分の手で管理をしたかった」

CRAFT:そもそも、こちらの物件を購入しようと思ったのはなぜですか?

ご主人さま:当時、私も家内もまだ現役でした。でもリタイア後を考えると、『家に引きこもっているよりも、何かやってた方が暮らしに張りが出るだろう』と。そんなとき売り物件の広告を見て、南向きの角地で陽当たりもいいし、駅から近い。何より「ここなら私たちも家から歩いて行けるから、いいんじゃないか」と。

CRAFT:家から歩いて行ける距離…とは?

ご主人さま:私たちは他にも物件を持っているんですが、購入するときにルールを決めています。私たちの目が届きやすく、『暮らしたい』と思える街にあること。過去に管理と運営を任せたことがあるんですが、時々現場に行くと管理がずさんで、がっかりすることが多かったんです。今回は『自分たちできちんと管理したい』というのがありましたから。

奥さま:週に1、2回ほど私たちが掃除に行きます。そうすると「花壇の木が元気ないわ」とか「掲示板が古くなってきた」とか、とにかく細かいことにいろいろ気がつくんです。『私たちが暮らしていたら気になるだろうな』という部分は些細なことでもすぐに対策をとります。

ご主人さま:そうそう。「次はどうやって解消していこう」なんて思うと、退職してもぼーっとしているヒマなんてないんですよ。入居者の方も居心地がいいようで、”転勤” ”子供の成長”といった理由がない限りは、長く居てくれます。

奥さま:ただし、不動産屋さんには『できるだけ人柄がよさそうな人に声をかけてください』って言ってるんです。やっぱり、住民の人柄でマンションそのものの雰囲気も変わりますから。

CRAFT:地元の不動産屋さんとしっかりと連携をとられているようですね。リノベーション後のメンテナンスははその都度クラフトにご依頼いただいていますから、建物の状態はよいと思います。

ご主人さま:はい。賃貸運営では、よい不動産屋・よい銀行・よいリノベーション会社との出会いが大切だと思います。その意味では、私たちは本当に恵まれていました。大変なこともあるけれど、みなさんに相談しながら身体と頭のストレッチだと思ってやっていますよ(笑)。

インタビュー後記

お話を伺ってみると、お2人が楽しみながら賃貸マンションを管理されていることがわかりました。

マンションの花壇には、黄色く色づいた蠟梅(ろうばい)の木や、さわやかに香るジンジャーの花、春には見事に花を咲かせる桜の木。「私たちの好きな木花を植えました」と笑顔を見せてくれた奥さま。小さな花壇にも工夫を凝らし、住人の方に四季を感じてほしいという心配りです。

ターゲットを絞り、ニーズに合わせてリノベーションし、満室にするのはクラフトの仕事です。その後は、オーナーさまのきめ細やかな管理によって心地よい空気感を育てていくものだと思いました。

■物件データ■ 
エリア:大田区
総戸数:9戸 (リノベーションは8戸)
築年数:35年
構造:RC(鉄筋コンクリート)造
間取り:1DK~1LDK
リフォーム総面積:315m2
各部屋平米数:35m2
賃料:10~11万円
ターゲット:単身・カップル・夫婦(1~2人)

一棟リノベーション事例一覧

※こちらの詳しいプランは、デザインリフォーム・リノベーション事例 #00246をご覧ください。

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