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「独身でのマンション購入は後悔しやすい」と言われがちですが、独身だからこそ理想の暮らしを愉しむチャンスでもあります。独身でマンションを購入して「後悔する人」と「後悔しない人」との間には、どいうった違いがあるのでしょうか?独身でマンションを購入して後悔するケースに触れながら、物件選びのコツについて紹介していきます。
独身でマンションを購入して後悔する6つのケース
独身でマンションを購入して後悔する主なケースとしては、以下のようなケースがあげられます。
・転居することになった
・ライフスタイルが大きく変化した
・毎月の支払いが家計を圧迫するようになった
・ご近所や周辺地域でのトラブルに悩まされるようになった
・スムーズに売却できなかった
それぞれのケースについて詳しく解説していきます。
1.転居することになった
転職や転勤、家庭の事情などによって転居する必要が出てくると、購入したマンションを手放すか賃貸物件として貸し出さなくてはいけなくなってしまいます。
売却や賃貸物件として貸し出す際の手続きは時間と手間がかかりますし、何よりせっかく手に入れたお気に入りの物件を手放さなくてはならなくなってしまうので、「どうせ手放すなら買わなければよかった…」と後悔する方が多いようです。
2.ライフスタイルが大きく変化した
人生には、同棲や結婚、出産、育児などさまざまなライフイベントがあります。
自分の思い通りに生活できる独身のときであれば、部屋の広さや間取り、あるいは住むエリアなど完全に自分の好みで決められますが、パートナーや子どもができるとそういうわけにもいきません。
パートナーや子どもができてライフスタイルが大きく変化すると、パートナーや子どものことを考慮して広い物件や子育てのしやすいエリアに引っ越す必要がでてきてしまい、購入したマンションを手放さなくてはいけなくなってしまうため、その際に購入したことを後悔する方が多いようです。
3.毎月の支払いが家計を圧迫するようになった
マンションは数千万単位の非常に大きな買い物なので、購入する際はローンを組むのが一般的ですが、その際の返済計画が大雑把だったり、転職によって収入が減ってしまうと、毎月の返済が家計を圧迫するようになります。
マンションを購入する際のローンは金額が大きくなる分、毎月の返済額も多くなるので、実際に返済が苦しくなってしまったときに「もっとしっかりシミュレーションしてしっかりと返済計画を立てておけばよかった…」と後悔する方が多いようです。
4.周辺の施設が充実しておらず利便性が低い
マンションの購入ではつい物件ばかりに目が行ってしまい、周辺施設のリサーチがおろそかになってしまいがちです。
スーパーやコンビニ、病院など日々の生活に欠かせない施設が充実しているかどうかや、駅やバス停が近くにあるかどうかはマンションの利便性に大きく影響しますが、周辺施設のリサーチがおろそかになってしまい、利便性の低いエリアの物件を選んでしまった場合、住み始めてから後悔することになるケースが多いようです。
5.ご近所や周辺地域でのトラブルに悩まされるようになった
マンションを購入する際のリサーチでは、同じマンションにどういった人が住んでいるのかについてもリサーチしなくてはいけませんし、どういった地域にある物件なのかについてもリサーチしておかなくてはいけません。
これらのリサーチがおろそかになってしまうと、同じマンションの住人とのトラブルやご近所トラブルに悩まされ、マンションの購入を後悔することになります。
6.スムーズに売却できなかった
ライフスタイルの変化によってマンションを手放さなくてはいけなくなってしまうのは決して珍しいことではなく、誰にでも起こりうることです。だからこそ、独身男性や独身女性がマンションを購入する際は売却も視野に入れて物件を選ぶようにしなくてはいけません。
人気の低いエリアや利便性の低いエリアにある物件など買い手がつきづらいマンションを購入してしまうと、いざというときにスムーズに売却できず後悔してしまうことになるので注意しましょう。
独身でマンションを購入して後悔しなかったケース
独身でのマンション購入には、先ほど紹介したように「後悔するケース」もあれば「後悔しないケース」もあります。事前のリサーチを徹底し、計画どおりに購入すれば、むしろ「満足できるケースの方が多い」と言えるでしょう。
こちらは、東京の江東区にある74㎡のマンションを購入してリノベーションしたAさんの事例です。
新築マンションの作りが好きになれず、
・会社の近くの物件
・広さは75㎡前後
・角部屋
の3つを条件にCRAFTで中古マンション探しをスタート。会社近くに角部屋の好条件のマンションを見つけ、リノベーションでできることを確認しながら購入を決めました。
キッチンに設けたバーカウンターやチークの古材を貼り付けた壁が印象的で、Aさんが希望していたブルックリンスタイルの素敵なマンションに仕上がっています。理想通りの空間に仕上がったことで、以前よりも家で過ごす時間が増えたそうです。週末は仲間にお酒をふるまうのが、楽しみの一つだとか。
こちらは、目黒区にある築50年のマンションをリノベーションして理想の住宅を手に入れたMさんの事例です。
以前から「保護犬を迎え入れたい」と考えていたそうで、中型犬と一緒に住めるこちらの物件を購入。築50年のレトロ感は、リノベーションよって解消されています。
「一人暮らしなら、キッチン・洗面・トイレすべてに水栓は不要では? 掃除が大変になるだけですよ」など、デザイナーからの提案がありがたかったと話すMさん。
迎えた保護犬と一緒に近所の公園を散歩したりマンションの住人の方と積極的に交流するなど、以前よりもにぎやかな暮らしを楽しんでいるそうです。
独身男性・独身女性がマンションを購入する3つのメリット
独身でのマンション購入をおすすめする主なメリットとしては、
・資産を手に入れられる
・理想の暮らしを実現しやすい
・住居にかける費用を削減できる
などがあげられます。
マンションは賃貸物件として貸し出すこともできますし、売却することもできる立派な資産です。賃貸物件の毎月の家賃は掛け捨てで投資にはなりませんが、マンションを購入するにあたって支払う毎月の支払いは将来への投資にもなります。
また、制約の多い賃貸物件だと実現できない理想の暮らしを実現しやすくなる点も、マンション購入ならではのメリットです。自分の思い通りの物件にリノベーションすれば、より理想の暮らしを実現しやすくなります。
賃貸物件は、住み続ける限り家賃を継続して支払わなくてはいけません。一方、マンションには支払いのゴールがあり、完済した後は住居にかけるお金がまるまる浮くことになります。管理費や修繕積立金、税金などの支払は継続するためゼロになるわけではありませんが、生活費の中で大きな割合を占める住居費を大幅に削減できる点は非常に魅力的です。
独身男性・独身女性のための物件選びのコツと注意点
独身の男女が物件を選ぶときに押さえておくべきコツとしては、
・50㎡以上の物件を選ぶ
・セキュリティーの充実したマンションを選ぶ
・資産価値を考えて選ぶ
・無理のないローンを組める金額の物件を選ぶ
・マンション周辺の環境を現地で確認する
の、5点があげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
1.広さは50㎡以上を選ぶ
独身の方が物件を探す場合、1LDKや2LDKなど物件の間取りに気を取られてしまいがちですが、「間取り」よりも「広さ」に注目して選ぶべきです。なぜなら、間取りはリノベーションである程度好きなように変更できますが、広さを変えることはできないからです。
50㎡以上あれば、将来パートナーやペットと一緒に生活することになったとしても「狭い」と感じることはありません。50㎡以上の物件を探すようにしましょう。
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2.セキュリティーの充実したマンションを選ぶ
独身の方が一人で生活するマンションは、仕事に行っている間など、どうしても誰もいない時間が多くなってしまいがちです。
そういったマンションは空き巣などの不審者に狙われやすくなるため、
・オートロックが採用されている
・防犯カメラが設置されている
・ディンプルキーが採用されている
・管理人が常駐している
など、セキュリティが充実しているかどうかがとても重要になります。とくに女性は、二重オートロックなど防犯性が高いマンションを選びましょう。
3.資産価値を考えて選ぶ
「独身でマンションを購入して後悔するケース」でも事例の一つとして紹介したとおり、急な転勤や家族との同居、結婚などでマンションを手放さなくてはいけなくなってしまうケースは少なくありません。
そのため、万が一そのマンションに住み続けられなくなってしまったときのことも考慮し、借り手や買い手がつきやすい物件かどうかも意識しながらマンションを選ぶことが大切です。
・設備が整っている
・立地がいい
・周辺の施設が充実している
などの特徴を持つ資産価値の高い物件を選びましょう。
4.無理のないローンを組める金額の物件を選ぶ
独身者のマンション選びでは「無理のなくローンを組める金額の物件かどうか」も非常に重要になります。「これくらいの金額なら問題ないだろう」というずさんな資金計画を立ててしまうと、毎月の返済に追われ、マンションの購入を後悔してしまう可能性が高くなるため注意が必要です。
最悪の場合、せっかく購入したマンションを手放さなくてはいけなくなってしまう可能性もあるので、現在の収入と支出をしっかりと把握し、「管理費」や「修繕積立金」なども考慮しながら資金計画を立てるようにしましょう。
独身のマンション購入は、中古も視野に入れたい
物件選びではつい新築のマンションばかりに目がいってしまいがちですが、中古マンションも候補の一つとして考えると、
・物件の選択肢が増える
・資産価値が安定する
・リノベーションでより理想的な住まいを手に入れられる
などのメリットを享受できるようになるのでおすすめです。
中古マンションなら立地や予算などの条件がより柔軟になり、理想の物件が見つかりやすくなります。
また、新築のマンションは購入したそばから資産価値の下落が始まってしまいますが、価格の下げ幅が小さくなる築20年前後の中古マンションを購入すれば資産価値が安定します。
物件の購入価格を抑えてリノベーションに費用を回し、より理想的な住まいを手に入れられる点は、中古マンションならではの魅力の一つです。内装デザインや間取りにこだわるなら、ぜひ中古マンションも視野に入れましょう。
5.マンション周辺の環境を現地で確認する
めぼしい物件が見つかったときは、物件だけみて即決するのではなく、現地に足を運び、マンション周辺の環境を自分の目で確認するようにしてください。
多少手間はかかりますが、物件の周辺を歩き回りながら周辺の施設を確認したり、最寄りの駅やバス停までの距離をチェックしておくようにしましょう。また、そのマンションにどういった人が住んでいるのかリサーチしたり、夜間に訪れてみて周辺地域の治安をチェックしておくのもおすすめです。
周辺のリサーチを徹底することで、利便性が低くて後悔したりトラブルに巻き込まれて後悔したりする可能性が低くなるので、ぜひ実践してみてください。
〈まとめ〉独身でマンションを購入しても、後悔しない!と断言
独身でのマンション購入を後悔するかエンジョイできるかは、「どれだけ丁寧に準備できるか」にかかっています。
「独身でマンションを購入して後悔するケース」の見出しで紹介したように、準備不足やリサーチ不足のままマンションを購入すると後悔してしまいかねません。一方、リサーチを徹底し、丁寧に準備を進めることができれば、マンションライフをエンジョイできるようになるでしょう。
また、購入したマンションをリノベーションすることで、将来ライフスタイルが変わって住み替えすることになったとしても賃貸や売却をスムーズに進められるようになるので、リノベーションを前提として物件を探すのもおすすめです。
CRAFTでは、独身の方向けのマンションの探しやリノベーションをサポートさせていただいておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。