物件データ
お子さまが生まれたことで同じマンションのより広い物件に住み替えることにしたNさん。9年前にクラフトでデザインリフォームし、今回は2度目のリフォームとなります。お子さまの見守りやすさと家事効率に配慮し、回遊性を重視。さらにヴィンテージマンションにふさわしい趣を意識しています。リビングの先に子ども部屋を配置することで、料理中の奥さまもお子さまを見守ることができ安心です。さらにキッチン〜パントリー兼家事室〜洗面室と回遊できる動線として、洗濯を含めたすべての家事をスムーズにしました。リビングを中心にアンティーク煉瓦やダークブラウンの木の素材を配し、ヴィンテージマンションにふさわしい重厚感をプラス。適度にすっきりとさせ、アルフレックスやミノッティといったイタリア家具が似合うモダンな空間に仕上げています。
木が連続するように
築30年を超えるヴィンテージマンションならではの高い天井は、さらに上げて開放感をアップしました。梁型までをあらわして、その高さに合わせてダークブラウンの棚を造作。木で重厚感を演出するとともに、構造上移動できない柱によって生じる凹凸をフラットにする役割も兼ねています。入口の扉もこの収納に合わせた色で塗装し、壁には突き板シートを貼りました。壁一面を同じ色で揃えたことで、家具が連なっているようにデザイン。ヴィンテージマンションらしい趣を演出しつつ、イタリア家具と調和するモダンな空間となっています。
白とダークブラウンのキッチン
梁をあらわにした天井には、調湿や消臭の効果がある珪藻土を塗りました。バルコニーに面した真横の大きな窓から注ぐ自然光が、コテむらを浮かび上がらせます。窓際のカウンターは、白を基調とした木目で造作。カーペットはオフホワイトとし、空間全体をモノトーンでまとめました。ダイニングテーブルの上には、シャンデリアを配置。キッチンはオープンにして、お子さまを見守りやすいレイアウトに。作業しやすいアイランドカウンターと、家事室を兼ねた大きなパントリーも設けました。
ホテルのようなベッドルーム
もとあった洋室をなくし、ベッドルームのスペースを拡大。ベッドヘッドの壁は上部をフカし、カウンターを兼ねたヘッドボードを設けました。間接照明を入れ、寝室らしいやわらかな光に。壁にはクラシカルなアクセントクロスを貼り、落ち着いた雰囲気を演出しています。寝室内に書斎を設け、本棚やデスクでゾーニング。広々とした、書斎付きのホテルのような空間が誕生しました。窓側のPS（パイプスペース）も縮小し、すっきりとさせています。
ターコイズブルーの洗面室
奥さまの希望から、パウダールームの壁と天井は地中海に浮かぶリゾートを思わせるターコイズブルーに。床には白い大理石、そして洗面台の壁にはモザイクタイルを貼りました。またご主人さまのオーダーで、洗面カウンターは2ボウルに。忙しい朝にゆとりを生み、ゲストにも気持ちよく使っていただけるための配慮です。収納付きのミラーと、タオル掛けも多めに設置しています。既存のバスタブはホーロー製で上質だったことから、特殊塗装をして新品のような光沢に。
天井高を上げて開放的に
既存の広い玄関ホールはそのまま活かし、天井高を上げてシャンデリアを設置しました。天井アップにより露出した梁と、柱には、アンティーク煉瓦を貼ってゲートのような雰囲気に。リビング入り口上の梁はダークブラウンの突き板を貼り、落ち着いたイメージとしています。また頑丈なドアは、そのまま活用することに。格子を外して大きな透明ガラスを入れ右に移動させ、サイドの壁にもFIXガラスを入れて、玄関ホールとLDKのつながりを感じられるようにしました。
水回りに直結したパントリーで
家事効率をアップ
今回新たに設けたパントリーは、家事室も兼ねた広さを確保。キッチン〜パントリー〜洗面室兼トイレ〜廊下という動線としました。パントリーにはに洗濯機も設置。洗濯物はここで洗濯物ハンガーに干し、そのまま乾燥室となっている浴室に移動できるなど、一連の家事がスムーズにできるように計画。子育てやチャリティーなどで忙しい奥さまの、家事効率も大幅にアップしました。
LDKに面した子ども部屋
リビングの奥の和室は、子ども部屋に変更。開口部を広げて大きな框戸を設置しました。ガラスとなっているため、引き戸を閉めていてもキッチンに立つ奥さまから見通すことができ、開放すればリビングと一体の空間に。また来客時は、内側に設けたロールスクリーンを下ろし、目隠しすることも可能です。いずれお子さまのベッドを置く予定の壁には、奥さまが選んだアクセントクロスを貼りました。子ども部屋らしさのあるたのしい空間となっています。
寝室には書斎スペース
リビングから離れていて静かな寝室には、ご主人さまの書斎を設けました。部屋の中で間仕切ることなく、窓からの緑や壁に設置したTVが視界に入るようにレイアウト。デスクのすぐ背面には大きな本棚を造作し、WICと組み合わせてゾーニングすることで、仕事に集中できる環境としています。造作したデスクは、リビング・ダイニングと同じダークブラウンで統一しました。