デザインリフォーム・リノベーションのクラフト

リフォーム・リノベーションデザイン事例 #17105 東京都 中央区

物件データ

所在地:東京都 中央区 / 家族構成:- / 築年数:43年 / リフォーム面積:76㎡ / 工期:5ヶ月 / 費用:4000万円

BEFORE
BEFORE
AFTER
京町家のような趣の家

東京の下町にの戸建てをご親族から譲り受けたKさん。住宅密集地でもゆったりと暮らせるよう、クラフトでデザインリフォームすることにしました。オープンキッチンの広いLDKを確保するため、廊下を排除。1階リビングの先はデッキテラスとして、庭の自然を近くで感じられるようにしました。LDKと玄関ホールの間はガラスの引き戸で仕切り、玄関を入れば窓の向こうのデッキテラスまでが一望できる伸びやかな空間に。庭の緑が、家のどこからでも楽しめるよう計画しています。愛用する韓国伝統の李朝家具や、アンティークな照明と調和するよう、リビングの壁面には和紙に漆を塗ったクロスの収納を設置しました。

耐震補強や外観の補修も行い
安心して住めるように

限られたスペースを有効活用できるよう、さまざまなプランを検討しました。LDKとサニタリーを回遊動線とする案や、室内に中庭を設けてリビングやバスルームから鑑賞できるようにする案など。全てのプランで共通していたのは、リビングの延長としてデッキテラスを設け、LDKのどこからでも庭の景色を楽しめるようにすること。また築43年と、補強が必要な構造強度であったため、行政の助成を受け耐震診断を実施。建物全体の耐震補強工事を、基礎を含めて行いました。これに加え、外壁の再塗装や屋根の葺き替え、天窓のシーリング打ち替えなど、防水性の強化も含めた全面補修を行っています。

庭の景色が楽しめる広いLDK

独立していたキッチンをオープンとし、リビング・ダイニングを見渡せるようレイアウト。リビングの大きな掃き出し窓の先にデッキテラスを設け、庭の植栽を眺められるようにしました。家の周囲はルーバー状のフェンスで覆い、住宅密集地でも周囲の目を気にすることなく過ごせるように。構造上、撤去することができない柱はスチールの丸柱に入れ替え、表面は黒檀の突き板貼りとしています。部屋全体が調和した、モダンな雰囲気に仕上げました。

オリジナルの壁面収納

ご愛用の李朝家具と調和するよう、リビングの壁面収納は大型TVやエアコンが隠せるように設計。家具と部屋になじむ色と質感で仕上げました。収納の横には、愛猫のステップを設置。ここを通って鉄骨の梁を通り、上階に行くことができます。階段は1段目を広くとることで、キッチンとリビングのどちらからでも最短の動線で上れるように。階段の下部のスペース収納にして、棚やコート掛けを設けました。ロボット掃除機を収める専用のスペースも設置しています。

ディスプレイするキッチン

壁に囲まれて独立していたキッチンは、対面式に変更。お気に入りの食器を飾るオリジナルのガラス棚をオリジナルで制作しました。キッチン背面には冷蔵庫とカップボードがすっきりと収まるスペースも設置。吹き抜けに面した上部の壁はアクセントクロスとし、張り出した形状を強調。大きなLDKの中で、まるで浮いているような印象を演出しています。壁の正面には間接照明を入れたニッチを設け、旅先で購入したアンティークコレクションをリビング・ダイニングから眺められるデザインとしました。

障子窓のある和の寝室

吹き抜けに面した2階の居室は客間から寝室に変更。ベッド脇の2面は障子窓とし、落ち着いた和の雰囲気を演出しています。クロゼットに加え小さなデスクや棚も設け、コンパクトな空間にさまざまな機能を集約させました。向かいの居室とはWICを通してつなげ、アクセスしやすい動線に。Kさんの要望とライフスタイルに合わせた間取りとしています。

御影石と十和田石の重厚なバスルーム

バスルームの壁と床は、洗面室とデザインを合わせた黒い御影石を採用。壁はフラットなタイプを、床は凹凸のある仕上げで滑りにくいものを採用しています。浴槽の奥にある壁は十和田石を貼り、上質な雰囲気に。水に触れると表面の鮮やかな模様がくっきりと浮かび、新たな表情を見せてくれます。サイドには窓を設け、浴室から坪庭を眺められるようにしました。外側はルーバーで目隠しし、外からの視線が気にならないように。

庭までの視界が通る玄関

長い廊下を短縮し、玄関からLDKまでを一体に。床には、ブラックオイルで染色されたオークのフローリングを張りました。ガラスの引き戸で仕切ることで、玄関から奥のデッキテラスまでの視界が通るように。玄関にはニッチや姿見、コート掛けや玄関収納を新たに造作し、使い勝手と収納力を向上。玄関収納はリビングと同様に、漆で染色した木曽の手漉き和紙を貼って邸内のイメージを統一しています。

京町家を思わせるファサード

京町家をモチーフに、通りに面した外壁を人工木のルーバーで覆い、モダンな外観に。周囲からの視線を遮る効果も兼ねています。正面から見た外観の横のラインが周囲の建物と揃うように設定し、古き良き下町の風景に溶け込むようデザイン。井戸や敷石などは既存をそのまま残す一方、屋根は撤去して葺き替え。屋根材を支える野地板やルーフィング(防水シート)を敷き直して防水性を高め、外壁は新たに塗装しています。外観から新築のように。

屋根の葺き替えと構造補強

既存の天窓はそのまま活かし、端部に防水処理を施して再塗装。右下の小さなFIX窓は四角から、天井の形状に合わせた三角の窓としました。空がよく見えるよう、可能な限り大きなサイズとしています。また、天井は一旦剥がして構造の補強を行ったのち、断熱材を総入れ替え。地震や風などによる揺れの力が集まりやすい吹き抜けには、鉄骨製の梁を設置。木製よりも小さなサイズで強度を確保できる効果があります。

和モダンなパウダールーム

床は浴室と同じ黒い御影石を敷き、壁にはガラスモザイクを貼り、モダンなイメージに。洗面カウンターは、漆を着色した栗の無垢材で制作しました。洗面台とトイレをゆるやかに仕切る格子は、釘を使わずに木を組み付けた福井の染木組子を採用。サイドにはタオルウォーマーを設置し、床暖房も導入。トイレの奥に小窓を設け、通気性も高めています。

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