物件データ
デザインリフォームを前提として、築30年の中古マンションを購入したSさん。150㎡のゆとりある空間で夫婦が快適に暮らせるよう、ライフスタイルに合わせて間取りを見直しました。玄関から洗面室とパントリーを経由してキッチンに向かう動線により、買った荷物をしまいやすいように。キッチンからはランドリー・洗面室へと続き、さらにその先は寝室へ。広い邸内に回遊性をつくり、家事動線を短縮しています。また、各スペースには必要な収納を造作しました。既存のモールディングを活かし、グレイッシュな挽板フローリングや表情の豊かなタイルなどを取り入れ、クラシカルでモダンな空間に仕上げています。
広さを有効に活用できる配置に。
既存を活かして暮らしやすく
2つの浴室や3つのトイレなど不要なスペースをなくし、収納スペースを充実させました。あわせて水回りなどの配置を変えるなど間取りを見直しています。また、各部屋の建具はモールディングやガラスが多かったため、塗装をやり替えることに。格子の装飾をなくしてシンプルなガラス扉としたり、丁番や戸当たりを変えて反転させたり、開き戸から引き戸に変更したりと、既存を活かしながらデザイン性と使い勝手を両立しています。
冬もあたたか、伸びやかなLDK
キッチンの壁をなくし、一体の伸びやかなLDKに。リビング・ダイニングの床は躯体に直接カーペットを貼った直床だったため、遮音マットを施工したうえにヨーロピアンオークの挽板フローリングを張りました。寒さも気になっていたため床暖房も設置。心地よく過ごせるようになっています。
ディスプレイスペースにも
リビングの壁一面に、TVボードを設けました。壁面は、60インチのテレビを壁かけできるよう壁内配線とし、すっきりとした空間に。絵画やオブジェなどをディスプレイするスペースとしても活躍するよう計画しています。
サブウェイタイルをアイポイントに
L字型キッチンのシンク前に設けたカウンターは、手元を隠せる高さに設定。ダイニング側から利用できる収納としても重宝します。コンロ側の壁にはグレーのサブウェイタイルを貼り、アイポイントとしつつ、掃除のしやすさにも配慮しています。
洗面室のあるベッドルーム
床にはアイボリーのカーペットを貼り、壁はライトグレーのクロスで落ち着いた印象に。窓の下の収納扉も同じクロスを使用しています。奥に見える空間は元々WICでしたが、洗面室とすることで、着替えや洗濯がしやすいようにしました。
シンメトリーな洗面室
モールディングフレームのミラーの両サイドには照明を設置し、シンメトリーな洗面室に。正面の壁には色ムラやツヤがあるタイルを貼り、シンプルななかに味わいのある空間をデザイン。シンク下とサイドにも収納棚を埋め込み、収納量を確保しています。
視線が抜ける玄関ホール
カーペットだった廊下からホールにかけての床には、リビング・ダイニングと同じフローリングを使用。長手方向に張り、伸びやかな印象を与えています。リビング・ダイニングとの間を仕切っているのは既存の建具ですが、框を白で塗装し、ガラス面のスチール格子をなくしました。視線が抜ける、シンプルですっきりとしたガラス扉に生まれ変わっています。
視線を集めるダイニングカウンター
窓際にはダイニングカウンターを製作しました。モールディングで装飾し、クラシカルなイメージに。収納の内部にはアクセントクロスを貼り、ディスプレイしたものが引き立つようにしています。
充実したキッチン収納
L字型のキッチンを設置し、コンロ側とシンク側の背面それぞれに壁面収納を設けました。コンロ側の中心は、電子レンジや電気ケトルといった家電を設置できるカウンターとして、シンク側の中心はディスプレイスペースとしています。家事動線が短いため、効率よく作業ができます。
トイレは独立させて
洗面室とひと続きだったトイレは独立させて、コンパクトな手洗いカウンターを設置。背面上部にはトイレットペーパーの収納を設けました。背面やサイドの壁にアンティークのような表情のあるタイルを貼り、空間のアクセントとしています。