物件データ
長らくご両親と暮らしていた二世帯住宅。老後を見据え、長らく使われていなかった1階は賃貸住宅、お子さまの独立で使わない部屋が出てきた2階はSさんの居住スペースとし、デザインリフォームしました。ご友人が設計した住まいに思い入れがあるため、既存の面影を残しながら住み心地を高めています。1階はファミリーが借りることを想定し、キッチンを対面式にしてひと続きのDKに。2階は日当たりのよい南側にLDKを移動。水回りは寝室~WIC~パウダールームと回遊できる間取りにすることで、暮らしやすい生活動線に一新しました。白をベースとしたシンプルな空間に、グレイッシュなダイニングカウンターや建具、ベージュのタイルなどをポイントに。ナチュラルで落ち着いた空間に仕上げています。
これからの家賃収入の確保と
相続税対策を両立
一世帯で暮らすには広すぎるスペースを有効に活用するため、1階を賃貸住宅とすることで家賃収入が得られるように。将来的には1階をお子さまの住居とすることで、相続した土地面積の330㎡以内であれば相続税評価額(相続税を算出する際の基準となる金額)を最大80%減額できる「小規模宅地の特例」を活用できます。老後に向けて家賃収入を得ると同時に、子どもたちへの相続税対策に。将来を見据えて賢くリフォームしています。
リビングとDKの一体感
リビング・ダイニングの床はアッシュの挽板フローリングを張り、ナチュラルで落ち着いた印象に。やや変形した間取りですが、リビング部分とダイニング部分がひと続きの空間であると感じられるよう、フローリングの目地が連続するように張り、空間の奥行きや一体感を演出しています。
自然光で明るいダイニング
既存のダイニング・キッチンは独立していたため閉鎖的な印象。さらに北側にあり、暗さも気になっていました。そこで、南側へ移動してフルフラットの対面式に。正面の窓を大きくし、景色を眺めながら調理ができるレイアウトとしました。キッチンと一体のダイニングカウンターも設置。自然光がいっぱいに入り、明るく居心地のよい空間となっています。
リビングはシンプルで快適に
吹き抜けやバルコニーに面しているリビングの既存窓にはそれぞれ内窓を設置し、断熱性能をアップ。結露の発生を抑え、快適に過ごせるよう住まいの性能を向上させました。階段は塗装をし直すとともに、露出していた天井の根太を隠し、梁は白で塗装することでシンプルな空間に仕上げています。
kitchenhouseのダイニングキッチン
キッチンや3mあるダイニングカウンター、背面の収納はkitchenhouseでオーダーしました。キッチンとダイニングを一体とすることで、料理の配膳や片付けがしやすいコンパクトな動線に。料理好きな奥さまの家事効率を高めています。キッチンやダイニングカウンター、収納はグレイッシュな色で統一、窓側の壁一面にはライトベージュのタイルを貼り、ナチュラルモダンの空間に仕上げました。
ボタニカルな寝室
以前はロフトを寝室にしていたというSさん。階段を上り下りする負担をなくすため、ダイニングがあった空間を寝室としました。引き戸の奥にあるのはWIC。間の壁とその引き戸にはボタニカルなアクセントクロスを貼り、北側でも明るく華やかな寝室に仕上げています。
寝室~WIC~パウダールームをひと続きに
寝室とつながるWICの先にはパウダールームを設けました。パウダールームは洗面室とトイレ、洗濯スペースを兼ねています。引き戸を開ければ寝室~WIC~パウダールームがひと続きとなり回遊できる間取りに。出かける前の着替えやメイクといった身支度を効率よく、スムーズに行えます。
ラベンダーカラーをアクセントに
パウダールーム正面の壁は、調湿効果やにおいの軽減を期待できる機能壁材を貼りました。玄関近くのトイレにも同じ機能を持つ壁材を使用していますが、ゲストの目に触れるトイレはグレイッシュなタイプでシックな印象に、プライベート空間であるパウダールームはSさんのご希望でラベンダー色をセレクトし、遊び心をプラスしています。
ファミリーへの賃貸を想定
賃貸住宅として使用する予定の1階。ダイニングキッチンは、丸形の折り上げ天井や化粧梁など既存の趣を残し、シンプルな中に主張を感じられるように計画しました。ファミリーが住むことを想定し、独立していたキッチンは家族がコミュニケーションを育みやすい対面式としています。キッチンの上部には吊り戸棚、ダイニング側にはカップボードを設置し、キッチンサイドには大きなパントリーを兼ねたファミリークロークを設けるなど、収納量も確保しました。
白と青のモザイクタイルがポイント
1階の洗面室は、既存のブルーのモザイクタイルを活かした空間に。低かった洗面カウンターは人工大理石のシンプルな洗面カウンターに取り替え、正面の壁には色違いのモザイクタイルを貼りました。サイドの吊戸棚は既存を塗装し直すなど使用できる部分は活用しつつ、浴室入口の段差を解消して浴室は一新するなど、安心して暮らせるように整えました。