物件データ
長らく転勤していたTさんご夫婦は、東京に戻ることに。お母さまがお住まいだったマンションをクラフトでデザインリフォームし、ご夫婦で暮らすことにしました。お酒と料理が大好きなご夫婦は、2人でキッチンに立つことができ、ワインセラー2つと冷凍庫がすっきり収納できるキッチンをご希望。他にも「部屋数を少なくしつつ広いLDKにしたい」「お風呂は広くしたい」など、さまざまな理想を叶えています。インテリアはお持ちのソファダイニングがフィットする住まいを意識しつつ、和の要素を程よく取り入れました。
BEFORE写真
部屋数を減らして広いLDKに
もとは3LDKだったマンション1階の間取りを、1LDK+WICに変更して広いLDKを実現。セントラルヒーティングなど既存の設備は活かしつつ、全体的に統一感のある洗練された空間となっています。リビングには奥さま、寝室にはご主人さまと、それぞれのワークスペースとしてデスクも造作。またライフスタイルに合わせた玄関〜SIC(シューズインクローゼット)〜洗面〜LDKの導線もポイントです。
隣室を取り込みリビングを広く
もともとあった洋室を取り込み、14畳のリビングダイニングに。⽞関ホールからLD、その他の部屋は全て木目が美しいブラックチェリーの床板で統⼀しました。天井にはかなり目立つ梁があったため、突板を張って照明を入れデザイン的なアクセントに。TVの右側には奥さま専用のワーキングスペースとして、デスクを造作しました。使用予定の椅子に合わせて、一般的なデスクよりやや低めの670mmとしています。デスク上部には照明も設置し、手元を明るく照らせるように。また、リビングダイニングには天井⾼まである収納を設け、書類などもすっきりと片付くように。
お持ちのソファに合わせてデザイン
照明はダウンライトでスッキリとさせ、下がり天井部分や吊⼾棚部分に間接照明を設置。奥行きを感じられるようにしています。お手持ちのソファに合わせ、部屋全体をデザインするとともに、高さが変えられるダイニングテーブルを新調しました。マンションの既存設備としてあったセントラルヒーティングはそのまま活かしつつ、壁の色に合わせて塗装し部屋になじませています。
連続するアクセントウォール
壁⾯には、川辺の⼩⽯に⾒られる模様をセラミックタイルで再現した上品なタイルを貼りました。不規則に⼊るラインによる⾊むらが、個性を感じさせています。上部には吊⼾棚を設け、収納⼒をさらに向上させました。キッチンカウンター前のスペースは、奥さまの趣味であるヨガやピラティスを行えるよう広くとっています。
2人で使えるL型キッチン
キッチンは2人で立てる広い作業スペースが必要だっため、対面式でははなく壁向きのL型キッチンに。また動かせない梁があり、その奥にしかレンジフードを設置できないといった構造上のデメリットを解消する目的もあります。回遊できる動線により、2人同時に作業をしても冷蔵庫やパントリーに多方向からアクセス可能。マンションの1階であることを活かし、床下収納も設けました。
リビングからは豊かなグリーン
LDKから眺められる広い庭が印象的なお住まい。バーチカルブラインドとすることで、開けた時の眺めがより広く感じられるように。サッシは左右で分かれていますが、カーテンレールを連続させることで、ブラインドを閉じた際に連続感が出るようにしています。また新設したベランダのウッドデッキは人⼯⽊素材をセレクトし、メンテナンス性にも配慮しました。
シンプルでゆとりあるトイレ
トイレ内には⼿洗いカウンターを新設。ウォシュレット⼀体型便器としてスッキリさせるとともに、広さを確保しています。また、トイレと洗⾯所の配置を変えたことで、当初からの希望であった広い浴室を実現しています。
オープンな洗面カウンター
リビング入り口の右手には手洗いカウンターを設置し、帰宅後すぐに⼿を洗える動線としました。玄関と洗面の間に縦格子を設けることから、カウンターの壁面には、焼きもの特有の美しさがあるボーダータイルをセレクト。いくつかご提案した日本らしい焼き物のタイルの中から、ご主人さまが気に入ったものです。このタイルに合わせて水栓は⿊く古⾵な和のデザインとし、統⼀感をもたせました。
暮らしに合わせた導線
「帰宅後は荷物を片付け、手洗いをしてリビングへ」というルーティーンに合わせて、玄関〜SIC(シューズインクローゼット)〜洗面〜LDKの導線に。玄関からの視線をさりげなく遮りつつも自然光が届くよう、玄関とLDKの間にはルーバーの間仕切りを採用しました。ガラスを入れることで冷暖房効果もキープしています。土間の床は、スウェーデンで採掘される堆積⽞武岩をモチーフとしたデザインのタイルで趣を演出しました。