物件データ
お子さまが生まれることを機に、築49年のヴィンテージマンションを購入したFさん。既存は1LDKで部屋数が足りず、無駄なスペースも目立つため、デザインリフォームをすることに。部屋数を確保しつつ、最低限の広さしかなかった玄関ホールにベンチを設け、ゆったりとしたスペースに間取り変更しています。キッチンは向きを変え、ダイニングと横並びの配置としました。水回りの動線も整理することで、リビング・ダイニング~キッチン~洗面室~玄関ホールと回遊できる、暮らしやすい間取りとしています。また、リビング・ダイニング横はワークスペースと寝室に。室内窓とガラス引き戸で仕切り、限られたスペースでも明るく開放的に、家族の気配を感じながら過ごせます。
間取りと収納を見直し
既存は変形した間取りのため、三角形の収納や使いたい場所から離れた収納など、使いづらい印象でした。そこで、間取りを再構成するとともに、収納スペースも見直しています。玄関にはSIC(シューズインクローク)を設け、自転車もしまえるように。キッチンは背面にカウンター収納と、ロボット掃除機や生ゴミ処理機の設置スペースも備えた壁面収納を設けました。寝室の壁一面に設けたクローゼットやワークルームの本棚、洗面室のリネン庫など、しまいたい場所ごとに十分なスペースを確保しています。
間接照明が彩る
リビング・ダイニング
リビングには木目のTVボードを製作。下部には間接照明を入れ、軽やかな印象に仕上げました。背面の壁にはグレーのタイルを貼り、アイポイントとしています。下がり天井には間接照明を入れ、リビングとダイニングをゆるやかにゾーニング。空間の広がりを感じさせる効果もあります。
室内窓でつながる個室
リビング・ダイニング横に寝室と、書斎を兼ねたキッズスペースを設けました。室内窓とガラス引き戸でゆるやかに仕切り、普段はLDKと一体の空間として、寝室はカーテンを閉めればプライベートも保てるように。ご書斎兼キッズルームには、デスクや本棚を造作。壁には絵を描いたり、マグネットを貼ることができる内装材を採用しています。
奥まで視線が抜ける玄関ホール
LDKの入り口を変えたことで、奥まで視線が抜けるように。LDKの入り口はガラス引き戸で仕切り、開けているときはもちろん、閉めても伸びやかさと開放感を感じることができます。玄関ホールとリビング・ダイニングには同じ大判タイルを貼り、連続性を演出しました。
リラックスして過ごす寝室
ベッドの背面に木目のヘッドボードを設け、調光できる間接照明を上向きに入れることで、就寝前のリラックスムードを演出。寝室とワークスペースを仕切る壁は、上部をオープンとすることで空調を共有でき、コンパクトなスペースでも開放感を感じられます。天井には照明一体型のプロジェクターを設置しました。
スタイリッシュなパウダールーム
洗面台は幅を広げてベッセルタイプの洗面ボウルを2つ並べ、朝の忙しい時間も各々のペースで身支度ができるように。正面とサイドの壁には流れるような模様が上質な、イタリア製のタイルを貼りました。天板も同系色のグレーに、水栓は黒でシックにまとめました。ミラーキャビネットの下部には間接照明を入れ、軽やかな印象に。
モノトーンの浴室
浴室は1317サイズから一回り大きい1418サイズとすることで、足を伸ばしてゆったりとくつろげるように。床や壁はグレイッシュカラー、シャワーヘッドは黒とモノトーンでシックにコーディネートし、落ち着いて入浴できるようになりました。
グレイッシュなトイレ
洗面室とひと続きだったトイレは、洗濯機置き場と場所を入れ替えて独立させました。グレーのアクセントクロス、木目の収納、間接照明で居室とイメージを統一しつつやわらかな印象に。便座のふたもグレーで揃えています。手洗いカウンターや背面収納を備え、自動で洗浄する機能付きの便座を採用するなど、コンパクトながらも機能的なスペースに仕上げました。
ディスプレイが映える玄関
玄関ホールはスペースを拡大し、ゆったりとした広さに。土間〜玄関ホールに同じタイルを貼り、より伸びやかな印象に。サイドにはタモ材でベンチを製作。両サイドの壁も木目とし、ベンチと色合いを統一しています。正面の壁は一部をクランクさせてアクセントクロスを貼り、ピクチャーレールを設置することで、季節の絵画やディスプレイが映えるスポットとしています。
ゆとりのあるSIC
玄関の左手にはSICを設けました。家族全員分の靴をしまえる棚や姿見、コート掛け、自転車を置くスペースも確保。引き戸を閉めればすっきりとした玄関を保つことができます。靴棚や引き戸は木目とし、玄関のベンチや壁と雰囲気を統一しています。