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ご自宅のリビングが「狭くて使いにくい」「暗くて閉塞感がある」と思っているなら、リフォームによって問題を解決できます。しかし、いざリビングをリフォームするとなると、なにを優先するべきかわからないことも。
こだわりが詰まったリビングを作るヒントを、6つのリフォーム事例を交えながらご紹介します。
リビングをリフォームする前に知っておきたいこと
ライフスタイルの変化や働き方の多様化に伴い、リビングの使用目的も変化しています。リビングをリフォームする際には、まずは「どのように過ごしたいか」を考えることが大切です。
家族構成に合った広さにリフォームする
リビングに求められる平均的な広さは2人家族なら10~15帖、3~4人家族なら16~20帖とされます。
しかし、リビングに置く家具のサイズや家族の過ごし方によっては「もっと広くてもいいな」と感じることも。リビングは寛ぎの場としてだけではなく、仕事や学習、趣味など、家族がのびのび過ごせる空間として使いたいという要望が高まっています。
個室を減らしてでも広いリビングを希望する事例も多く、間取りが許す限りフレキシブルに使える大空間にリフォームするのがおすすめです。
快適にゲストを迎えられるリビングにリフォームする
自宅にゲストを招待する機会が多いなら、リビングの広さは25帖以上が理想的です。とくに、ホームパーティーでは料理や皿を並べるためにテーブルを広げたり、人数分の椅子を設置したりするため、ある程度広さが必要になります。広いリビングなら大勢のゲストを迎えてもパーソナルスペースを保ちやすく、各々が心地よく寛げるでしょう。
間取りの関係上どうしてもリビングが狭くなる場合は、広く感じる工夫を取り入れましょう。リビングに天井近くまである大きな窓を採用すると、外の景色に視線が抜けて横に広く、上に高く感じる効果を得られます。実際はあまりスペースに余裕のないリビングでも、開放感を演出することで面積以上に広く感じられるでしょう。
ライフスタイルに適した明るさのリビングにリフォームする
リビングに差し込む光の量は、心地よく暮らすために重視すべき要素です。一般的には日当たりが良い明るいリビングが好まれますが、ライフスタイルや過ごし方によっては日差しを抑えた方が心地よいこともあります。
日中あまり家にいなかったり、夜型の生活だったりするなら、リビングは明るさよりも安らぎを優先しましょう。日差しが少ないリビングは落ち着き感があり、光に悩まされることなくどの時間帯でもゆったり寛げます。
ライフスタイルに適した明るさのリビングで暮らすと、生活の満足度が飛躍的にアップします。健康への影響や光熱費なども考慮しながら、リビングの日当たりを調節しましょう。
ワークスペース付きのリビングにリフォームする
リビングで仕事をする機会が多いなら、リフォーム時にワークスペースを確保しましょう。リビングの一角に机を置く場所を作ったり、造作デスクを取り付けたりすることで、自宅でも快適に仕事に取り組めます。リビングにワークスペースを設ければ、子どもの様子を見ながら仕事をすることも可能になります。
しかし、リビングは家族みんなが使う共有空間のため、子どもの年齢や時間帯によっては仕事に集中することが難しいことも。ワークスペースに可動式の間仕切りを設置できるよう工夫すれば、適度に音や気配を遮断できます。家族の存在を感じながらも、半個室空間で仕事に専念できるでしょう。
収納力のあるリビングにリフォームする
リビングに壁面収納を新設したり、デッドスペースを扉付き収納に作り替えたりすることで、子どもがいても楽にキレイな状態をキープできます。とくに、小さい子どもがいる家庭はおもちゃや絵本が散らかりやすく、収納が少ないとリビングが乱雑になりストレスに感じることも。
大容量のリビング収納があれば、子どもが使うものを一カ所にまとめて片付けられます。リビング収納は子どものお片付けの練習にも役立つため、日常生活のなかで自然と片付け習慣が身に付くでしょう。
また、家族全員が整理整頓を心がければ、モデルルームのようなおしゃれで生活感のないリビングを維持できます。暮らしに対するモチベーションが上がり、リビングで過ごす時間をより特別なものにできるでしょう。
過ごし方に合わせた6つのリフォーム事例
リビングの過ごし方に合わせたリフォーム事例をご紹介します。間取りを変えて広々としたリビングを作ったり、リビングの一角にワークスペースを設けたり、ライフスタイルに適した空間にリフォームできます。
6つのリフォーム事例を参考に、こだわりのリビングを叶えてください。
1.家族4人以上で過ごす広いリビングにリフォーム
「家族4人で広々とリビングを使えるように」とのご要望により、壁や仕切りのない大空間のリビングにリフォーム。インテリアはシックな色合いで統一した、洗練された上質な空間です。
ダウンライトで天井の高さを強調し、上方向への広がりを演出しました。カウチタイプのL字型ソファやピアノを置いてもまだまだスペースに余裕があり、家具の位置を限定することなく気軽にレイアウトチェンジをお楽しみいただけます。
2.テレワークもできるリビングにリフォーム
玄関と廊下、和室をワンフロアにリフォームした、どこにいても家族の気配を感じられるラグジュアリーなリビングです。約30帖のゆとりのあるリビングで目を引くのが、窓辺に造作したデスクカウンター。
資料や書類をたっぷり広げられる使い勝手のよいワークスペースは、ご夫婦の快適なテレワークをサポートします。横並びにイスを置けるため、お子さまの勉強を見ながら仕事をすることも可能です。生活の場所と働く場所を分けず、職住一体のライフスタイルを家族で共有できます。
3.グリーンを感じるさわやかなリビングにリフォーム
自然光が空間全体を包み込む、開放的でナチュラルなリビングです。光をたっぷり取り込めるようリビングをレイアウトし、室内から多くの緑をのぞめます。リビングが広く明るくなるだけでなく、風通しも良くなりました。
また、壁面収納で生活感をおしゃれに目隠し、サッと片付けやすいように工夫。無駄を省いた引き算のデザインにより、収納を目立たせない軽やかな暮らしを実現しています。
4.陰影を楽しむリビングにリフォーム
自然素材のぬくもりとスタイリッシュなグレーカラーをベースにした、モダンな雰囲気のリビングです。色と照明を抑えたことにより、壁の面の重なりや建具がもたらす陰影を楽しめます。
ソファからも食卓からもテレビを視聴できる、快適性の高いレイアウトにも要注目です。リビング・ダイニング・キッチンをゆるやかにつなげ、広がりのある寛ぎ空間を演出。家族でテレビを囲める心地よさと、生活感のないホテルライクでラグジュアリーなムードを両立しています。
5.吹き抜けのある開放感あふれるリビングにリフォーム
吹き抜けを採用した、広がりのある間取りのリビングです。光と風を通すスケルトン階段と、オープンラック仕様のデスクで空間をゆるやかにゾーニングすることで、面積以上の広さを感じさせます。
コントラストを意識して建具に木目を用いたほか、ダークカラーのアクセントクロスを織り交ぜてシンプルながら個性的な空間に。ナチュラルな空間にアイアンの手すりがアクセントとして溶け込み、高いデザイン性と暮らしやすさを実現しています。
6.ホテルのようにゴージャズなリビングにリフォーム
非日常を極めた、まるで高級ホテルのような気品のあるリビング。ヘリンボーンの床をはじめタイルやレンガ、大理石などを随所に取り入れた、デザイン性の高い洗練された空間です。使う色を抑えたシックなカラーコーディネートでまとめ、ラグジュアリーな雰囲気を強調しました。
天井には折り上げ天井を採用し、間接照明をセット。昼間は窓から差し込むやわらかな自然光に満たされ、夜は間接照明の穏やかな陰影を楽しめる完成度の高い光の演出です。昼と夜とで雰囲気が大きく変わり、こだわり抜いたインテリアを24時間堪能できます。
〈まとめ〉
理想のリビングは、家族構成やライフスタイルに伴って多様化しています。リビングをリフォームして空間を広げると、仕事や学習、趣味など多用途に利用できます。
また、収納スペースを拡充したり、ワークスペースを設けたりすることで、より自分らしく心地よい暮らしを実現できます。暮らしに合わせてリビングの広さや設備を考えると、家族で空間を共有しつつそれぞれが好きなことを楽しめるでしょう。
CRAFTでは、幅広いリビングのリフォームプランをご提案しています。ご要望に沿った細かいオーダープランで、理想をカタチにする住まいづくりをお手伝いいたします。ご自宅のフルリフォーム・リノベーションを検討しているなら、ぜひCRAFTにご相談ください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。