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自分好みの住まいを実現できるとして、中古マンションのリフォームが注目されています。
この記事では、中古マンションを購入するまでの流れ、リフォームするまでの流れ、中古マンションリフォームの注意点について詳しく解説します。
中古マンションを購入するまでの流れ
中古マンションをリフォームするためには、まずマンションを購入しなければはじまりません。ここでは、中古マンションを購入するまでの流れを紹介します。
〈1〉ステップ1:物件探し
中古マンションを購入する際は、まず物件探しからはじまります。住みたいエリアや最寄り駅、物件の広さや周辺施設など、具体的な条件が定まっている場合はそれを不動産会社の担当者に伝えることで最適な物件を提案してくれます。
不動産会社に相談する際はリフォーム費用も考慮した予算を伝えておくと、より条件に合った物件が絞りやすくなるはずです。
〈2〉ステップ2:物件の見学
気になる物件や条件に合う物件が見つかったら、見学に行って実際の雰囲気を確かめましょう。見学する際は陽当りや風通し、水回りの位置や窓からの眺めなど「リフォームでは変えられない」部分まで確認しておくことが大切です。
また、マンションは構造によっては手を加えることができない耐力壁があるため、間取りの大幅な変更ができないケースがあります。リフォームで間取りを変更する予定がある場合は、それが可能な構造かどうかを不動産会社の担当者に確認しておきましょう。不動産会社がわからない場合は、リフォーム会社に物件を見てもらってもよいでしょう。
〈3〉ステップ3:見積り・売買契約
気に入った物件が見つかったら不動産会社に見積り依頼をします。この際、自身で設定した予算内に収まるか入念に確認しておくことが重要です。中古マンションの購入は物件価格以外にも、仲介料や手数料などさまざまな諸費用がかかります。
見積り内容に納得できた場合は売買契約に進みます。売買契約を締結する際は、支払い方法や引き渡し時期も確認しておきましょう。
住宅ローンを使用する場合は売買契約後に金融機関と各種手続きを行い、契約をします。住宅ローンのなかには物件購入費用とリフォーム費用を合算できるものもあるため、自分のニーズに合わせて最適なプランを選びましょう。
中古マンションをリフォームするまでの流れ
マンション購入後は、いよいよリフォームの準備に入ります。ここでは、中古マンションをリフォームするまでの流れを紹介します。
〈1〉ステップ1:リフォーム会社の選定
中古マンションの購入が完了したら、リフォームを依頼する会社を選びます。リフォーム会社を選ぶ際は実績や評判はもちろんですが、デザイン性をチェックすることが大切です。たとえ評判が良いリフォーム会社でも、センスがなければリフォーム後の完成イメージをきちんと形にできない可能性があります。
リフォーム会社のHPの事例を見て、ご自身の好みのデザインやリフォームでやりたいことに似ている事例があれば、相性がよい可能性は高くなります。
相性が良い、信頼できると感じるリフォーム会社が見つかれば具体的なリフォーム内容の相談に移行できます。
〈2〉ステップ2:プランニング
リフォームを依頼する会社が確定したら、具体的なプランニングに入ります。いきなりリフォーム内容を検討するといっても漠然としたイメージしかわかないというケースもあります。そういった場合は、実際のリフォーム事例やインターネット上にある画像などを参考にするとイメージがつかみやすくなります。
また、リフォーム会社のデザイナーに相談するのもおすすめです。プロに相談することでより具体的なリフォーム内容が定めやすくなるはずです。
プランニングは1ヶ月以上かかるケースが多いため、余裕のあるスケジュールを組んでおくようにしましょう。
〈3〉ステップ3:見積もり・工事請負契約
リフォーム内容が定まったら、リフォーム会社に正確な見積書を提出してもらいます。ただし、追加で費用が発生する可能性があることは留意しておかなければなりません。例えば、壁内部にある配管や天井裏などが劣化していた場合は、修繕のために追加費用がかかります。
このように、中古マンションのリフォームではイレギュラーな費用が発生することがあることは知っておきましょう。
〈4〉ステップ4:リフォーム工事・引き渡し
工事請負契約を締結すれば、いよいよリフォーム工事に移行します。ここからは契約を結んだリフォーム会社が施工を行うため、マンションの所有者本人が何かすることはほとんどありません。しかし、中間検査などで工事の進捗を確認することは大切です。
リフォーム工事が完了すれば、担当者立ち合いのもと仕上がりや設備の作動状況などの確認を行います。問題がなければ引き渡しを行い、理想の住まいでの暮らしがスタートします。
中古マンションリフォームの注意点
中古マンションのリフォームは、理想の住まいを実現するための有用な手段ですが、注意して進めなければ失敗する可能性があります。ここでは、中古マンションをリフォームする際の注意点を3つ紹介します。
〈1〉マンションにはリフォームできない部分がある
一般的に、マンションには「共有部分」と「専有部分」でエリア分けがされています。共有部分はその名の通りマンション全体で共有するエリアであるため、リフォームできないケースがほとんどです。
共有部分には窓のサッシや玄関ドア、ベランダやバルコニーなどが含まれており、マンションの管理規約にて示されています。
〈2〉間取りの変更・水回りの移動ができない場合がある
マンションの構造には、「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があります。壁式構造は壁で建物を支えているため手を加えられない壁が必ずあり、リフォームの際に間取りが変更できない可能性があります。
一方、ラーメン構造であれば比較的壁の自由度は高いため、間取りの変更を伴うリフォームに最適です。
また、構造に関係なく、マンションでは既に配管が設置されているため水回りの移動ができないケースが多いです。水回りの移動はできませんが、キッチンやトイレ、お風呂などのデザインは自由に変更できるため、好きな見た目に変更することはできます。
〈3〉リフォームには時間がかかる
マンションをフルリフォームする場合、一般的に数ヵ月から半年ほど工事に時間がかかります。工事中はマンションに住むことができないため、工事が完了するまでは仮住まいや荷物を保管する場所が必要です。
既に賃貸住宅に住んでいて新たにマンションを購入した場合は問題ありませんが、ご自宅をリフォームする場合は、仮住まいや荷物の保管場所を確保するために追加コストがかかることは留意しておかなければなりません。
予算を組む際はリフォームの費用だけではなく、その他の諸費用を考慮して組むことが大切です。
CRAFTの中古マンションリフォーム事例
最後に、CRAFTの中古マンションリフォームの事例を2つ紹介します。
リフォームの完成イメージや費用感がわからない場合は、事例を参考にすることでより具体的なイメージがつかみやすくなるはずです。
〈リフォーム事例1〉
リフォームを前提に購入したタワーマンションをデザインリフォーム。物件があるエリアのイメージに合うように、奇抜になりすぎないアナログな雰囲気を意識してプランニングしました。
古材やアンティーク煉瓦を用いてラフな雰囲気を演出し、この家ならではのオリジナリティと落ち着きのある空間を実現。もともとファミリー向けの2LDKだった間取りを今回のリフォームで廊下を取り込むことでLDKを拡大しました。
海外のアパートメントのような雰囲気をもつ住まいですが、床暖房を導入するなど、暮らしやすさも両立しています。
費用:3,500万円
工期:5ヶ月
リフォーム面積:98㎡
築年数:12年
〈リフォーム事例2〉
メゾネットマンションをご夫婦とお子さま3人が快適に暮らせるようにリフォーム。1階には水回りと寝室、お子様3人それぞれの子ども部屋を確保し、地下1階の大部分をLDKにしました。
キッチンはコンロとシンク、それぞれのカウンターを設けたⅡ型キッチンに。さらに、キッチン横にはデスクやキッズスペースなどを設け、お子さまが好きな場所で過ごせるようにしました。
内装はブラックチェリーのフローリングや石、ガラスなどを使用して上質感のあるデザインを意識し、さまざまな素材が心地よく調和した空間にまとめています。
費用:4,300万円
工期:4ヶ月
リフォーム面積:180㎡
築年数:14年
〈まとめ〉中古マンションのリフォームは流れに沿って慎重に進めよう
中古マンションのリフォームは理想の住まいを実現する有用な手段ですが、進める流れには注意が必要です。特にリフォームのプランニングでは、デザイナーときちんとコミュニケーションをとり、イメージする空間を伝えることが大切です。
CRAFTは、間取りとデザインをゼロから構築するフルリフォームを専門とする会社です。物件探しからリフォーム実行まで専門のプロがお手伝いしますので、安心して任せていただけます。
中古マンションのリフォームでわからないこと、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。