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新築よりもお得に購入できる中古戸建て。リノベーションによって理想の住まいを実現できるなど魅力は多くありますが、「理想的な物件がなかなか見つからない」「どうやって探せばいいかわからない」など、物件探しで苦労している方も多いのではないでしょうか?
今回は、物件を探しのポイントや注意点、内覧時のチェックポイントに触れながら、失敗しない中古戸建ての探し方について解説していきます。
中古戸建ての探し方の基本
中古戸建ての主な探し方としては、
・不動産情報誌や新聞、チラシで探す方法
・不動産のポータルサイトやアプリで探す方法
・不動産会社に足を運んで探す方法
などがあげられます。
それぞれの探し方のメリット・デメリットは以下のとおりです。
探し方 | メリット | デメリット |
---|---|---|
情報誌、新聞、チラシ | サイトやアプリに登録されていない不動産の情報もチェックできる | リアルタイムに情報が反映されづらい 掲載されている情報が少ない |
ポータルサイト、アプリ | 情報の更新が早い スキマ時間でリサーチできる | ポータルサイトやアプリに登録していない不動産の情報はチェックできない |
不動産会社 | 最新の情報をチェックできる 掘り出し物の物件を紹介してもらえる | 店舗まで足を運ぶ必要がある 店舗の営業時間にしか利用できない |
それぞれの探し方にメリット・デメリットがありますが、現在はポータルサイトやアプリで情報を収集し、その情報をもって不動産会社に相談しにいく方が多いかと思います。
リノベーションを前提に中古戸建てを探すなら「ワンストップリノベーション」の会社がおすすめ
リノベーションを前提に中古戸建てを探している方は、ワンストップリノベーションの会社に相談するのがおすすめです。
中古戸建ての中には構造的な理由からリノベーションが制限されたり、劣化が進みすぎていて建て替えた方がよい物件もあります。物件の購入とリノベーションをそれぞれ別の会社に依頼してしまうと、「やりたいリノベーションができない」「補修に費用がかかり過ぎてしまった」となってしまいかねません。
CRAFTのようなワンストップリノベーションの会社なら、ご希望のリノベーション内容を加味した上で物件を紹介してもらえます。物件見学にリノベのプロが同行し、可能なリノベプランやおおまかなリノベーションの費用感がその場でわかるため、購入の判断がしやすくなります。
優良な中古戸建てを選ぶ、5つのチェックポイント
中古戸建てを探す際の主なチェックポイントとしては、
・価格
・耐震性
・周辺環境
・災害リスク
・特殊な物件でないかどうか
などがあげられます。
それぞれのチェックポイントについて解説していきます。
価格
中古戸建てを購入する際にまずチェックしておきたいのが「価格」です。住宅の価格はさまざまな条件によって異なりますが、おおよその相場感を把握しておかないと、相場よりも割高な価格で住宅を購入することになってしまいかねません。
国内最大級の不動産データバンクである「東京カンテイ」によると、2024年1月時点における首都圏の中古住宅の平均価格は3,941万円となっています。
参考:東京カンテイ「主要都市圏・主要都市別 / 中古木造一戸建て住宅平均価格 月別推移」
より詳細な条件での相場を把握したいのであれば、ポータルサイトなどでエリアや間取りなどの条件を絞って複数の物件価格を確認し、平均値を算出しながら確認するようにしましょう。
耐震性
中古戸建てを購入する際は耐震性についてもチェックしておかなくてはいけません。耐震性の低い住宅を選んでしまうと、耐震補強で費用がかさみ、高くつく可能性があります。
耐震性の目安としては「新耐震基準に対応しているかどうか」があげられますが、より耐震性の高い住宅を求めるのであれば、2000年6月以降に建築確認申請されている住宅の中から選ぶのがおすすめです。2000年の6月に建築確認申請されている中古戸建ては、現行法である改正建築基準法にのっとって建設された住宅なので、耐震性能が高く、より安心できます。
周辺環境
購入した住宅での住心地や利便性に影響する周辺環境。中古戸建てを購入する際は、駅やバス停までの距離や、スーパーや病院など日々の生活に欠かせない施設の充実度もチェックしなくてはいけません。
お子さんのいる家庭の場合は、学校までの距離や治安も重要なポイントになります。
災害リスク
中古戸建てを購入する上で意外と見落としてしまいがちなのが、住宅が建っているエリアの災害リスクです。
災害リスクの高いエリアにある住宅は、
・地震
・洪水
・土砂崩れ
などの自然災害が発生した際、住宅に重大な被害が出てしまう可能性があるためおすすめできません。
災害リスクについては国や自治体が公開しているハザードマップで確認できるので、事前に確認しておくようにしましょう。
参考:国土交通省「重ねるハザードマップ」
特殊な物件でないかどうか
現在売りに出されている中古戸建ての中には、再建築不可物件や要セットバック物件、既存不適格物件など、特殊な物件もあります。
それぞれの物件の概要については以下のとおりです。
再建築不可物件 | 建て替えや増改築ができない物件 建築確認申請が必要なリフォームやリノベーションもできない |
要セットバック物件 | 接道義務を満たしていない物件 建物を建て替える際、セットバックが必須となるため住宅が狭くなる |
既存不適格物件 | 設時の法律に則って建てられた建物ではあるものの現在の建築基準を満たしていない物件 建て替える際は今の法律に合わせて建て替えを行う必要があるため、住宅が狭くなる可能性がある また、不動産としての価値が低く融資を受けづらい |
これらの住宅は相場よりもかなり安く売りに出されている傾向があり、一見魅力的に見えますが、リスクが高いためおすすめできません。
中古戸建てを購入する際は、これらの物件は避けるようにしましょう。
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中古戸建ての3つの注意点
中古戸建てを購入する際の注意点としては、
・住宅ローンを使えないことがある
・住宅ローン控除を受けられないことがある
・希望のリノベーションをできないことがある
の、3点があげられます。
それぞれの注意点について解説していきます。
住宅ローンを使えないことがある
住宅を購入する際に利用する住宅ローンですが、築年数の古い中古戸建ての購入には住宅ローンを利用できないことがあるため注意しなくてはいけません。住宅ローンを利用する際の条件はそれぞれの金融機関によって異なりますが、「築30年以内の物件」など、住宅の築年数に関する条件を設けている金融機関もあります。
手続きをスムーズに進めるためにも、事前に住宅ローンの利用条件について確認しておくようにしましょう。
住宅ローン控除を受けられないことがある
住宅ローンを利用して中古戸建てを購入する際に活用したい住宅ローン控除。
毎年の住宅ローンの残高の1%相当分を10年間所得税から控除される便利なシステムですが、
・物件の建築日から物件取得日までの期間が20年以下
・一定の耐震性能を有している物件
など、控除を受ける上で満たさなくてはならない条件がいくつかあります。
条件を満たしていない中古戸建てを購入してしまうと、せっかくの減税制度利用できなくなってしまうので、適用条件を事前に確認しておくようにしましょう。
希望のリノベーションができないことがある
「リノベーションを前提に中古戸建てを探すならワンストップリノベーションの会社がおすすめ」の項目でも紹介したとおり、中古戸建ての中には、建物の構造上、行えるリノベーションの内容が制限されてしまう物件もあるので注意が必要です。
また、再建築不可物件に該当する中古戸建ては増築など建築確認申請が必要になるリノベーションが行えないため、この点にも注意が必要になります。
中古戸建ての内覧時にチェックするべき7つのポイント
中古戸建ての購入で失敗しないためには、内覧時に住宅の特徴や状態をチェックすることも大切です。
内覧時にチェックするべきポイントとしては、
・外観の状態
・給排水管の状態
・傾きが発生していないかどうか
・雨漏りが発生していないかどうか
・住宅設備の状態
・日当たりや風通し
・電気容量や電気の配線
などがあげられます。
それぞれのチェックポイントについて詳しく解説していきます。
外観の状態
気になる物件を内覧するときは、住宅の中だけでなく外観もチェックする必要があります。
外壁や基礎部分は劣化症状が見られやすい箇所の一つです。住宅を購入した後に外壁塗装や補修が必要になると数十万〜数百万円単位の補修費用が発生することになるので、ひび割れや剥がれがないか確認するようにしましょう。
給排水管の状態
給排水管もチェックしておきたい箇所の一つです。
住宅の給排水管の寿命は約20年ほどで、全体的に交換するとなると20〜50万円ほどの費用がかかります。
・蛇口から出る水が茶色くなっていないか
・蛇口から出る水がサビ臭くないか
・水の勢いが弱くないか
・水がスムーズに排水されるか
など、給排水管周りもチェックするようにしましょう。
傾きが発生していないかどうか
室内の傾きは、劣化が進んでいる住宅や欠陥住宅に見られる代表的な症状の一つです。
住宅のさまざまな箇所に立ってみて傾きが感じられないかチェックしたり、ビー玉やボールを床に転がして傾きが発生していないかチェックしましょう。
雨漏りが発生していないかどうか
劣化の進んでいる住宅では雨漏りも発生するようになります。雨漏りの修理には数十万円単位の費用がかかりますし、雨漏りが長い間放置されている住宅は基礎部分にも影響が出ている可能性があるため購入するべきではありません。
住宅の天井や壁に雨漏りによるシミや汚れが発生していないか確認しましょう。
住宅設備の状態
住宅にはシンク・ガスコンロ・給湯器・便器・バスタブなど、さまざまな設備が備わっていますが、中古戸建てを購入する際はそれら住宅設備の状態もチェックしなくてはいけません。
購入後に交換が必要になると数万〜数十万円のコストがかかるので注意が必要です。
外観の状態を確認するのはもちろん、実際に使ってみて問題なく動作するかチェックするようにしてください。
日当たりや風通し
購入した住宅で快適に過ごしたいのであれば、日当たりや風通しも確認しておかなくてはいけません。日当たりが悪いと家の中が暗くなりますし、風通しが悪いとカビに悩まされる可能性があります。
各部屋の日当たりと風通しをチェックし、窓を開けて風が通るか確認するようにしましょう。
電気容量
電気容量や電気の配線も、購入した住宅で快適に過ごせるかどうかに大きく影響する要素の一つです。
契約アンペア数が低いとブレーカーが落ちやすくなるので、契約アンペア数が低く設定されていないかどうかや容量のアップが可能かどうかをチェックするようにしましょう。
CRAFTでは購入前に建築のプロが建物をチェック
中古戸建てを購入する際は内覧時にさまざまなポイントをチェックするべきだと解説してきましたが、ご自身でチェックするには限界があります。重要なポイントを見逃してしまう可能性があることや専門家でないと正しく判断できない可能性があることを考慮すると、やはり専門家にチェックしてもらうのが一番です。
CRAFTでは建築の専門家が物件をチェックした安全な中古住宅だけを購入できます。「建て替えはできるか」「隣家が建て替えても日当たりは変わらないか」といった将来性から、「建物の内部に不具合はないか」などの建物状況まで総合的な判断が大切です。
〈まとめ〉中古戸建ての購入はプロと一緒に進めよう
中古戸建ての中には、魅力的な物件もあれば購入を避けるべき物件もあります。
劣化が進んで大規模な補修が必要な物件を選んでしまうと補修にコストがかかり高くついてしまう可能性がありますし、再建築不可物件や要セットバック物件など特殊な物件は購入するべきではありません。リノベーションを前提に中古戸建てを購入する際は、やりたいリノベーションを行える物件かどうかのチェックも必要になります。
紹介してきたとおり、これらをすべて自分で調査したり判断するのは難しいので、中古戸建ての購入は物件のリサーチの段階からプロと一緒に進めるようにしましょう。
CRAFTでは、リフォームのみはもちろん、物件探しからリフォームまでワンストップで承っています。お気軽にお問合せください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。