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広尾ガーデンヒルズのリノベーションをするなら、1つだけ守ってほしいことがあります。
広尾ガーデンヒルズの趣や高級感を、損なわないようにリノベーションをすること。
日本を代表するマンション・広尾ガーデンヒルズだからこそ、内装はそのイメージを守りながらリノベーションすべきです。今回は、広尾ガーデンヒルズをリノベーションする際のポイントをご紹介します。
広尾ガーデンヒルズとは?
広尾ガーデンヒルズとは、まさにヴィンテージマンションの代名詞。「ヴィンテージマンション」と聞くと、ほとんどの方が広尾ガーデンヒルズを思い浮かべるのではないでしょうか。
ちなみにヴィンテージマンションの条件は、以下となります。
〈見た目〉
・重厚感あるたたずまい
・高級な素材感
・飽きのこないシックなデザイン
・閑静な住宅地にある
・敷地面積にゆとりがある
・周囲に緑が多い
〈数字の定義〉
・築10年以上
・坪単価300万円以上
・100平米以上
広尾ガーデンヒルズは、上記の条件のほとんどをクリアしています。サウスヒル・イーストヒル・ノースヒル・ウエストヒル・センターヒルといった5つの丘で構成された広尾ガーデンヒルズ。東京ドームの1.2倍ほどの広大な敷地に15棟がゆったりとレイアウトされ、その合間には緑がたっぷりと植えられています。今の渋谷区で、これほどの敷地を確保してマンションを建てるのは、かなり難しいでしょう。
築35年以上、平均専有面積100㎡。間口が広く、緑が多く、管理体制も抜群によい広尾ガーデンヒルズ。どれだけ築年数が経っても、入居希望者が絶えないこともうなずけます。広尾ガーデンヒルズは、まさにヴィンテージマンションの代表です。
ヴィンテージマンションリノベーションのポイント
広尾ガーデンヒルズのような趣あるヴィンテージマンションは、そのイメージにふさわしい内装にリノベーションしたいものです。実際の広尾ガーデンヒルズはフローリングがNGだったり、換気扇が専用のタイプだったりと制約が多いのですが、ここではヴィンテージマンションにふさわしいインテリアをご紹介します。
※下記ご紹介事例は、広尾ガーデンヒルズではありません
case1_建設時の70年代とリンクさせる
玄関からリビングにかけて、壁に天然石を貼りました。大きな面でダイナミックに、趣深く。とくに壁の石は、風合いと色合いにこだわってセレクトしました。これ以上濃くても、薄くてもいけないという石です。
その石を背景に、ハンス・J・ウェグナー、レイ・イームズ、ジャン・プルーヴェといった家具がそれぞれの魅力を発揮します。家具の飴色の木の色合いや、美しいシルエットを石が包み込み、引き立てる。全てが見事に調和し、独特の世界感をつくり出していますね。
天井にはサペリマホガニーを張りました。板目が木の存在を強調し、よりノスタルジックな印象を与えています。室内のインテリアを、マンションが建てられたの時代とリンクさせる。ヴィンテージマンションの持ち味を活かすのにおすすめの方法です。
case2_アンティークとモダンをミックス
ヴィンテージマンションそのものの趣、経年変化を活かしてリノベーションしました。窓際の壁は、外壁の煉瓦がそのまま流れ込んでいるようなデザインです。そのレトロなタイルのデザインをあえて残し、リビングのアクセントとしています。
フローリングはエイジング加工を施したオーク、壁や天井は白く塗り、アンティーク家具のこってりとした色合い、艶、存在感が際立つように。
一方、キッチンはクールなステンレスを採用し、上部にはモダンなシャンデリアを。クラシカルとモダン、古い物と新しいものをミックスしながら、ヴィンテージマンションにふさわしいゴージャスな住まいを実現しました。
case3_素材で経年変化の趣をつくりだす
キッチンをオープンにし、LDKを拡大しました。壁にはアンティーク煉瓦を貼り、古い柱のように仕上げています。もう1つの壁は、特殊塗装で煤けた鉄板のように。刷毛やスポンジ、スプレーを使って錆びを表現し、吹きさらしの鉄板のような印象を与えています。
床と壁の一部には、ボルドーパインの無垢フローリングを使用しました。隣の書斎まで連続させることで、空間の伸びやかさを演出。別々の空間が繋がっているように感じさせます。
アンティーク煉瓦、特殊塗装、無垢のフローリング。経年を感じさせるさまざまな素材によって、ヴィンテージマンションらしい趣を演出してはいかがでしょうか?
case4_外観と室内のギャップを愉しむ
ヴィンテージマンションのインテリアを、あえてモダンに仕上げてみてもよいかもしれません。外観のヴィンテージな趣と、室内のすっきりとしたモダンさのギャップを愉しめます。
こちらは築41年のヴィンテージマンションです。セカンドハウスとして利用するため、廊下や寝室を壁で仕切らず、大きなワンルームのような間取りに。床にはライトグレー、壁はダークグレーのタイル、キッチンはモルタルの左官仕上げでクールに仕上げています。モノトーンながらも、さまざまな素材を取り入れることで、豊かな表情を演出。
重厚なエントランスを通り抜け、ドアを開けるとずっきりとモダンなインテリア。イメージの対比を楽しむのもよさそうです。
〈まとめ〉広尾ガーデンヒルズのリフォームは、実績ある会社に依頼しよう
広尾ガーデンヒルズの魅力と、それにふさわしいリノベーション事例をご紹介しました。
ヴィンテーマンションは外観からエントランス、ロビーにいたるまで、独特の重厚感・高級感・趣がただよっています。大切なことは、邸内でもこうしたイメージを感じること。ヴィンテージマンションのイメージを損なわないこと。ちょっとしたサプライズがあること。そのためにも、デザイン性の優れたリノベーション会社に依頼することが大切です。
また広尾ガーデンヒルズは管理組合が厳しく、リノベーションの工事中は、きめ細かな配慮を求められます。広尾ガーデンヒルズでの工事実績が豊富なリノベーション会社に依頼することも大切です。CRAFTは広尾ガーデンヒルズのリフォーム実績もあります。ぜひご相談ください。
<著者>CRAFT 編集部
一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。