マンションにおけるキッチンリフォームの相場と種類は？注意点も | デザインリフォームのクラフト

マンションのキッチンリフォームの種類と、相場についてまとめました。

マンションのキッチンリフォームの相場分布について

キッチン単体の値段もそうですが工事費用も大きくかかることに注意してください。既存のキッチンの解体費用や新しいシステムキッチンの設置には20～30万円がかかります。キッチンの型に変更があった場合や、場所を移動する場合はその周辺工事にさらに費用がかかります。マンションのキッチンリフォームの全体費用は、キッチン自体の価格、レイアウト、設置工事費などで上下するので、予算に合わせてそれぞれ調整しましょう。

キッチンレイアウトと配置の種類について

システムキッチンはレイアウトの種類がいくつかあります。それぞれ、メリット、デメリットが存在しますので、確認の上、自分にあったものを選びましょう。

●レイアウトの種類について

・Ⅰ型

Ⅰ型は狭いスペースにも配置できることや、価格も他のレイアウトに比べると低価格で人気のあるレイアウトです。

・Ⅱ型

シンクと熱源が別々にあるのがⅡ型です。それぞれの感覚が広すぎると、使いにくくなるので注意が必要です。しかし、適切に設計すると2人でも作業がしやすくになります。

・L型

全体的なキッチンの形がLの形をしているのがL型です。シンクと熱源が直角にあるパターンと、同じ面にあるパターンがあります。コーナー部分に無駄なスペースが生まれやすいので、スペースに余裕がある方向けです。

・U型

U型は作業スペースに加えて、収納も広く取れるので、スペースに余裕のある広い住まいをお持ちの方に人気のレイアウトです。L型同様、デッドスペースが生まれやすいので、あらかじめどの様に使用するのか、設計を密に行うことが必要です。

●配置の種類について

・壁付け型

壁にピッタリとくっつけるように、キッチンを設置する配置です。キッチンの占有スペースをなるべく小さくし、部屋のスペースを広く確保できます。キッチンが丸見えになってしまうのがデメリットです。

・ペニンシュラ型

左右どちらか片側が壁に接するように配置するのがペニンシュラ型です。リビングにいる家族や友人たちと、コミュニケーションを取りながら調理できるのがメリットです。Ⅰ型、L型、コ型でよく利用される配置です。

・アイランド型

壁に一切設置せず、キッチンすべてが独立した配置がアイランド型です。複数人でキッチンを囲み、料理や片付けを行うことができます。オシャレなキッチン空間を演出でき、便利ですが価格は高くなりがちです。

キッチンリフォームを行う上での注意点をまとめました。

排水管、排気ダクトがどこを通っているか

排水管や排気ダクトの位置によって、キッチンが移動可能かどうか、変わります。二重床という床下に空間のあるマンションであれば排水管の勾配を取れるため、キッチンの移動を行うリフォームが可能です。

しかし、排水管やダクトが階下の天井裏を通っているマンションもあります。その場合はレイアウトを変えずにキッチンを交換する、あるいは電気を使って水圧を上げて排水するシステムを組むなどの工夫が必要になります。

キッチンを移動させるリフォームを考えている場合は、必ずマンションの図面をリフォーム会社に持っていきましょう。

IHヒーターへの交換は電気工事が必須

ガスコンロではなく、IHクッキングヒーターの導入を考えている場合も注意が必要です。

第一に、マンションでは一戸当たりの電気供給量に制限があるため、電力不足になる可能性があるという点です。一般家庭の電圧は100Vですが、IHクッキングヒーターは200Vを要します。そのため昇圧回路の組み込みなど、電気工事が必要になります。また他の電化製品を使うことを考慮すると、50A以上は必要になります。マンションの管理組合へ確認しましょう。

また電気工事には当然、工事費用が別途かかります。ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換、電気工事費と合わせ、およそ25万円程度かかると考えておきましょう。

間取りの大幅な変更は難しい

キッチンをより大きくしたい、I型から違う型へ変更したいなどのリフォームを考えた場合の注意点です。

床下の排水管と同様に、マンションの構造、間取りの都合上どうしても不都合が出てしまうリフォームもあります。キッチンを大きくした結果、リビングがとても狭くなった。排水管の勾配を十分に確保できず詰まることが多くなった、といったこともあります。キッチンの幅を広げすぎると、冷蔵庫を置くスペースがなくなったり、炊飯器がコンセントまで届かなくなってしまったりなんてこともあります。

限られたスペースを、如何に上手く使うか。そのためにキッチンはどの型で、どの程度の大きさが適しているか、しっかりと見極めましょう。

リフォーム会社にも得意、不得意がある

最も注意すべき点は、リフォーム会社にも得意・不得意があるという点です。

会社、企業は差別化を図るため、得意とする内容が企業ごとに異なっています。キッチンリフォームの実績が豊富かつ得意な企業も、マンションのリフォームができるとは限りません。一戸建てのリフォーム専門と謳っていたらなおのことです。

水回りが得意なリフォーム会社は安価なキッチンやトイレのみ取り扱い、こだわりのあるリフォームが苦手なことも。マンションリフォームが得意な会社であれば構造や管理組合関係に詳しく、限られた空間の使い方も心得ています。

自身の要望に合うリフォーム会社を、しっかりと探すことが大切です。

相見積りなどのリサーチ、現物の確認、業者との綿密な打ち合わせが重要です。安い買い物ではないため、後悔しないためにもしっかりと時間をかけて購入を決めましょう。自分の目と耳で見聞きすること、不明な点は明確にすることが大切です。