物件データ
タワーマンションを購入したPさん。将来は住み替えるご予定があることから、売却に有利な「上質な空間」にデザインリフォームしました。既存はタワーマンションならではの眺めを十分に活かしきれていなかったことから、間取りを大胆に変更。キッチンを大きく動かすことで、玄関〜LDKにかけて視線を通し、ドラマティックな抜け感をつくりだしています。44帖ほどのLDKは間延びした印象を避けるため、適度に壁でゾーニング。リビングやプレイコーナーなど、ほどよくこもってくつろげるようにしました。10年後、20年後も古さを感じさせずに価値をキープできる、シンプルで心地のよい空間となっています。
BEFORE写真
タワーマンションの厳しい制約をクリア
広く開放感のあるLDKに
上層階に義務付けられているスプリンクラーや、換気設備、排水経路によりキッチンの位置が制限され、他社から「キッチンの移動はできない」と言われていたそうです。しかしLDKの広さを確保し、玄関ホールからの視線を通すためには、キッチンを大きく移動する必要がありました。そこでキッチンの配管やダクトの経路を解体前に入念に検討。広々としたリビングと、眺めのよい対面キッチン、サプライズのある玄関からの抜けなど、理想の住まいを実現しています。
LDKは44帖の大空間
キッチンを移動し、隣室を取り込むことで44帖もの大きなLDKに。リビング・ダイニング・キッチンを自然につなげ、生活動線をスムーズにしました。一枚板のテーブルなどご愛用の家具がなじむよう、フローリングや建具にはライトな木をセレクト。広すぎる空間が単調になることを避けるため、壁や天井にアクセントクロスを貼りました。タワーマンションならではの窓際の逆梁にはタイルを貼り、ベンチやカウンターとして使えるように。
石壁でほどよく目隠し
タワーマンションは窓が多く、TVの位置が限定されがちです。そこでキッチンとリビングの間に石壁を立ち上げ、その手前にTVボードをオリジナルで制作しました。石壁で大空間をゾーニングして空間の間延びを避けるとともに、ほどよく目隠ししてくつろげるように。右手の既存の壁のクランクを和らげる効果もあります。TVボードの高さは、リビングの家族の気配がキッチンに伝わる高さに設定しました。
ゲストをもてなすダイニング
ダイニングはゲストを招きやすいよう、ゆとりのある広さに。窓側の床にはタイルを貼り、グリーンを置くスペースに。フローリングの窓際の日焼けを避ける効果もあります。ダイニングテーブルの壁の奥はお子さまのプレイルームに。縦格子でダイニングとゆるやかにつなげ、声や気配が伝わるようにしました。売却時に簡単な工事で独立した個室にできるよう、壁に下地を入れていることもポイントです。
景色を眺めながら料理
CUCINAのオーダーメイドキッチンは、奥さまがショールームでセレクトしました。対面キッチンにしたことで、料理中も窓の景色を眺められるように。生活感を見せないために、冷蔵庫やワインセラー、電子レンジなどはカップボード内にビルトイン。木のフラットな壁面ですっきりとさせました。キッチンからはリビングやプレイルームの気配を感じることができ、安心して家事ができそうです。
外をダイレクトに感じるバスルーム
これまでもバスルームから景色は見えていたものの、窓との間に通路があるため「眺めがよい」とは言い難い状況でした。そこでバスルームを窓際にレイアウトし、「眺望」とともに「広さ」を確保しています。構造上制約がありましたが、オーダーユニットバスと施工の工夫によりご希望を叶えることができました。外をダイレクトに感じるバスルームに、ホテルライクなオーバルのバスタブ。洗面室からの視線が抜けるよう、テンパーガラスのドアを採用しています。
モダンなパウダールーム
トイレはLDKと趣を変え、グレーのタイルでモダンな印象に。ゲストも使用することから、メイク直しがしやすいL字型のカウンターを設置して十分なスペースを確保しました。ホテルのパウダールームのようにゆっくりとくつろげる空間。一方お子さまも使用する家族専用のトイレは、明るく清潔感のあるデザインでまとめました。
プライベートな時間をたのしむ
ヘッドボードは奥さまが選んだデザインクロスを使って、オリジナルで造作しています。ヘッドボードの向こう側はDEN（趣味の小部屋）&WICに。DENにはカウンターを2つ設けてご主人さまの書斎、奥さまのミシンスペースとして使えるように。寝室につながるプライベート性の高い空間で、それぞれの作業に集中できるようにしています。
ホテルのロビーのように
正面にあったSICを撤去し、ゆとりを感じさせるディスプレイスペースに変更。袖壁に入れた間接照明からはやわらかな光が注ぎ、飾ったモノを引き立てています。上質な空気が玄関を彩り、ホテルのロビーのようなくつろぎが生まれています。右サイドには大容量のSICを新設。大邸宅にふさわしい、ゆとりを感じさせる玄関スペースとなりました。
サプライズのある廊下
LDKの入り口は、ゲートのような趣に。正面にあったキッチンを移動し、テンパーガラスのドアを採用したことで、玄関ホールから廊下にかけて一気に視界が抜けるようになりました。訪れたゲストにサプライズを与えるゴージャスな廊下です。プライベートゾーンへの分岐点となる右手廊下には、ティスプレイ棚を設けてちょっとしたアイポイントに。ガラスの棚板とスポットライトにより、飾ったアイテムがより美しく際立ちます。
