物件データ
渋谷区の静かな住宅街にたたずむヴィンテージマンションをリノベーションしました。マテリアルを厳選し、白をベースカラーにして統一感のあるシンプルな空間に。同じテクスチャーの形違いのタイルを使い、リズミカルな空気を与えています。築39年のため古くなっていた専有部分の配管は全交換。間取り・インテリアだけでなく性能もリフレッシュし、心地よく過ごせるようにしています。玄関を中心にパブリックとプライベートを区分したこともポイント。ゲストが来ても、家族のプライバシー性を保つことがきるようになりました。贅沢な広さの玄関ホールには、アートスペースを設けてギャラリーのように。贅沢な余白のある空間は、都心での豊かな暮らしを予感させます。
ゆたかなグリーンが視界に
リビングはルーフバルコニーのグリーンや東京タワーに面した明るいスペースにレイアウトしました。みずみずしい緑が引き立たせるため、白系のアッシュの床、白い壁と天井に。窓には落下防止のバーを設置し、窓下の収納は塗装することで空間にフィットッさせています。リビングやダイニングでくつろいでいると、いつも美しい景色が視界に。
陰影とともにあるくつろぎ
LDKには3方向の窓から明るい光が注ぐため、TVボードの壁はジョリパットの左官仕上げに。自然光が当たると塗りムラがあらわれ、やさしい空気が広がります。夜は陰影をたのしめるよう、L字のスリットに間接照明を入れました。窓際にあった梁のラインに合わせて天井カセットエアコンを入れて、すっきりとさせています。
ダイニングになじむキッチン
クローズドキッチンはオープンに変更。玄関〜キッチンの側面に同一タイルを連続させることで、邸内に連続性をもたらしています。レンジフードのダクトを移動するために天井を下げる必要がありましたが、下がり天井の上部に間接照明を入れて奥行きを演出。デザインの工夫により、構造上の問題をメリットに変えています。キッチンの背面にはランドリー兼パントリーを設置。冷蔵庫もパントリーにレイアウトでき、生活感なく暮らせます。
心地よい目覚めを誘う
3方向をルーフバルコニーに囲まれたスペースに、主寝室をレイアウトしました。リビングからは距離があるため、来客時も気にせず休むことができます。壁はシックなグレージュ、壁際には小物を置けるベッドボードを造作。大きなWICも備えているため、毎朝の身支度がスムーズです。東の窓からやわらかな朝日が差し込む寝室で、心地よく目覚めることができるように。
邸内と同じテイストで
壁には玄関やキッチンにも使用したベージュの大判タイルを貼り、上品なイメージで統一しています。円形ミラーをセレクトし、やわらかな雰囲気に。上部には間接照明を入れ、コンパクトな空間でも開放感を感じられるようにしました。トイレの入り口が玄関ホールに面していることから、やや奥まったスペースに配置し、ドアの存在を抑えています。
静謐な景色を見せる
既存の収納をなくし、ゆとりある広さの玄関ホールに一新。正面には撤去できない柱がありましたが、それを覆うように壁を設けてピクチャーレールを設置。モダンなギャラリースペースのように仕上げました。土間~玄関ホールの床には同じ大判タイルを連続させて伸びやかに。正面のガラスドア&FIXガラスの先には、美しく切り取られた静謐な空間が広がります。