物件データ
お子さまご一家と同居するため、ご自宅の近くで中古物件を購入したKさん。地下1階~1階はKさんの世帯、2階を子世帯としてクラフトでデザインリフォームをしました。1階はリビング・ダイニング・キッチンがそれぞれ仕切られ窮屈な印象でしたが、壁を撤去し伸びやかなLDKに。地下は新設したテラスを囲むようにラウンジ〜寝室をレイアウト。自然光が感じられる心地よい空間となりました。ラウンジは吹き抜けとすることで、1階の光を地下にもたらすとともに開放感をアップ。吹き抜けの壁はダイナミックな割肌の石積みに。間接照明を効果的に使うことで木や石の素材感を引き立てつつ、モダンな空間を演出しています。
回遊性と収納力
玄関サイドにはSICを設け、家族全員の靴をすっきりと隠しながらしまえるように。キッチンの背面にはパントリーを、サイドにはランドリースペースを設け、家事動線を短縮しました。リビング・ダイニングのかたわらには奥さま専用の小さな書庫を設けるなど、使う場所ごとに収納を充実。寝室の隣には8畳の広さのWICを作り、洗面室やホールを通って回遊できる間取りとしました。収納や間取りの工夫により、住み心地を高めています。
木と石が心地よく調和
リビングとダイニングをひと続きにすることで、庭の景色がどこにいても視界に入るように。床にはオークの挽板フローリングを張り、オークの突板でテレビカウンターを製作。正面の壁には存在感のある「白河石」を採用するなど、木と石を心地よく調和させました。arflexのダイニングテーブルや、吹きガラスが美しいVISTOSIのペンダントライトといったモダンなアイテムがフィットします。
白河石の連続性
LDKは仕切りをなくすことで30畳を超える大空間に。折り上げ天井には間接照明を入れ、反射面を斜めにすることで、光の帯に包まれるような印象を与えました。引き分け戸の先に見える壁には、テレビカウンターの背面と同じく「白河石」を貼りました。やわらかな色合いで落ち着きを感じさせる素材感が、リビングとのつながりを感じさせています。
2つの格子戸
テレビカウンターの横に設けた2枚の縦格子戸。左側は片開きドア、右側は引き込み戸としました。片開きドアの先は書斎、引き込み戸の先はラウンジに面した吹き抜けにつながっています。どちらも手掛けや引手はスチールで製作し、存在感が出ないようにデザイン。また、雨風や紫外線などの影響で傷みやすい窓際の床は、耐久性が高く上質感がある大理石貼りを採用しました。書斎の床にも大理石を連続させ、空間のつながりを感じられるようにしました。
開放感のある書斎
地下に続く吹き抜けに面したスペースには、書斎をレイアウト。4畳に満たない広さですが、ガラスの手すりによって吹き抜けとつながり、実面積以上の広がりを感じられるようになっています。デスクの背面には本棚を製作し、グレージュ色で塗装し、間接照明を入れました。お気に入りの本や小物をディスプレイできるスペースです。
静かなラウンジ空間
階段を降りてすぐの一角は、テラスや吹き抜けに囲まれた明るいラウンジスペースとしました。窓際には、ブビンガの一枚板を使ってバーカウンターを製作。ラウンジの奥にはミニキッチンやワインセラーを備え、夕食後や就寝前などに静かにお酒をたのしめるようにしています。
力強さを感じる石積みの壁
吹き抜けの壁には割り肌の石を積み上げ、大自然の力強さを表現。ダイナミックなアイポイントとしています。オークとガラスの手すりにより、階段の壁の存在感を損なわないように配慮しました。スケルトン階段は厚みのあるオークの段板に間接照明を入れ、木の板が浮かんでいるようなデザインに。階段下の床は高級感のある御影石を採用し、間接照明を入れて軽やかな印象に仕上げました。
木のぬくもりに包まれる安⼼感
地下に設けた寝室は、床にやわらかなブラウンの絨毯を敷き、正面の壁から天井にかけてはナラの突板張りに。サイドの壁は珪藻土で仕上げました。壁と天井の両サイドに間接照明を入れることで表情ゆたかに、木のぬくもりに包まれたような安⼼感も感じさせています。ベッドの両サイドにはシーザーストーンでナイトテーブルとなるカウンターを製作し、シンメトリーな空間としています。
テラスで明るい地下エリアに
自然光や風が届きにくい地下は減築し、既存のドライエリアとひと続きのテラスを設けることで、より採光を確保できるように。壁面緑化システムにより、ドライエリアの壁一面を植物で覆い、地下にいながらグリーンの気配を感じられるようにしました。サイドにの室外機は、アルミの格子フェンスでゆるやかに目隠し。地下であることを感じさせない明るく伸びやかな空間です。
ナラの突き板が連なる玄関
玄関ホールの壁はナラの突き板を連続させ、奥行きを強調しつつ、ゲストを導くような視覚効果を期待。レセプションにふさわしいゆとりある玄関ホールとなっています。また、玄関から地下のラウンジに直接アクセスできる動線を確保。SIC(シューズインクローゼット)の建具も同じナラ材で存在を感じさせないように配慮しました。