物件データ
ご実家の戸建てをデザインリフォームし、住み替えることにしたFさん。シンボルのようにたたずむ、大きな中庭を活かしてデザインリフォームしました。内と外の境界線を曖昧にしたことで、邸内のどこにいても中庭が視界に入り、開放感を感じます。中庭に新設した水盤は、一年を通してさわやかな空気をもたらします。木を多用し、木に包まれたようなぬくもりを与えたこともポイント。中庭に面した回廊のような玄関〜廊下〜LDKの天井には、オークのパネルを連続して張りました。水と木の息遣いが聞こえてきそうな心地よい住まいです。
BEFORE写真
美しい水盤で
リゾートライクな中庭に
邸内と中庭のつながりを意識しながらプランニングしました。中庭をより魅力的に見せるため、「水盤」を新たに設けたことが大きなポイントです。Fさんがかつて訪れたリゾート地の屋外プールのようなリラクシングな光景をイメージ。内側にはモザイクタイルを貼り、光ファイバーを仕込み、星空のようなきらめきを表現しました。邸内から眺める水の揺らぎ、きらめきはまた格別。水深40cm以上確保することで、お子さまがプール遊びできるようにしています。
木に包まれてリラクシング
床はオーク、天井にもオークのパネルを張り、木に包まれたようなリビング・ダイニングに。こもったような落ち着きがありながら、中庭に面しているためほどよい開放感も。木の空間を引き締めるため、既存のスチールの丸柱を黒に塗装。サッシとオリジナルで制作したTVボードの一部にも黒スチールを使い、インテリアを統一しました。床暖房を入れ、大空間でもあたたかく過ごせるように。
グレーのタイルで表情を
ダイニング・キッチンの壁にはダークグレーのタイルを貼り、木の空間にクールな表情を与えました。木のオープン棚は、下部に間接照明を入れ、大きなタイル面のアクセントに。あえて節のある木材をセレクトし、木のあたたかさがダイレクトに伝わるようにしています。さまざまな素材感と外の景色を感じながら、家族で心地よく食事ができるダイニングスペースです。
CUCINAのキッチン
ダイニングと一体感を高めるため、フルフラットのL字型キッチンをレイアウト。壁のタイルと同じダークグレー、ややクラシカルな雰囲気の框扉のキッチンはCUCINAでオーダーしました。引き出しを多くし、カトラリーなど小物をたくさんしまえるように。冷蔵庫の横には、ダイニングから見えないように家電収納を設け、その奥は食器棚、パントリーと続いています。すっきりとした空間ながら、十分な収納量を確保しました。
ワイルドな木目でインパクトを
リビングのドアはオリジナルで制作しました。フローリングに合わせ、ワイルドな木目と節のオークをセレクト。ただただモダンに仕上げるのではなく、素材使いによりインパクトのある空間に仕上げています。廊下の一部にはリビングと同じ床材を張り、両サイドにはFIXガラスを設置。床の連続性を見せることで、空間の広がりや奥行きを感じられるように。
中庭を眺めながら進む
洋室の一部を取り込み、玄関ホールを拡大。二面の窓から中庭を望むことができ、開放感あふれる空間に生まれ変わりました。廊下の窓は、大きなガラスの片引き窓に変更。外の景色をよりダイレクトに感じさせています。また土間〜玄関ホール〜廊下〜中庭にかけて、床に大判タイルを貼り、伸びやかさをもたらしていることもポイントです。帰宅後は中庭を眺めながらリビングへ向かうだけで、心が安らいでいくようです。
ドラマティックな印象
中庭には高低差があったことから、スキップフロアにしました。玄関側の段差に間接照明を入れ、玄関ホールから見たときにドラマティックな印象が広がるように。またダイニングは既存の腰壁を、大きなFIX窓に変え、水盤が視界に入るようにしています。水中照明装置やポンプなどが見えないよう、デッキを立ち上げて目隠し。リラックスした雰囲気が生まれました。
リゾートホテルのように
水盤の底にはモザイクタイルを貼り、ゴージャスなイメージに。光ファイバーを入れたことで、夜は違った表情を楽しめるようになりました。自動で光の色は切り替わるなど、リゾートホテルのような雰囲気。奥には植え込みを設け、屋内からグリーンも視界に入るように。水のゆらぎや木々が風にそよぐ景色は、一年を通じて心地よさを届けてくれます。
静かに過ごす書斎
玄関横には書斎を設けました。LDKから離れた独立したスペースで、静かに集中できそうです。お子さまも一緒に使えるよう、カウンターはL字型で造作しています。そのカウンターとリンクするように本棚を設け、間接照明を入れました。コンパクトな空間でありながらデザイン性にも配慮し、居心地を高めています。