物件データ
お子さまの独立をきっかけに、お住まいのハウスメーカー住宅をデザインリフォームしたKさん。リビングに隣接していたルーフバルコニーを取り込み、広々とした空間に一新しました。床の高さを揃えてフラットな空間とすることで、リビングに奥行きを演出。夫婦でゆったりと暮らす空間を意識し、リビングとダイニングキッチンをゆるやかにエリア分けしたこともポイントです。リビングはダウンフロアとし、空間が視覚的に切り替わるようにしました。キッチンは、アイランドのシンクカウンターとL字型キッチンを組み合わせ、使いやすさと開放感を両立。ロフトに上がる稲妻のスケルトン階段を製作するなど、住み心地を高めながらモダンな住まいに一新しています。
バルコニー部分を邸内に取り込み
ゆとりある暮らしを実現
デザインリフォームでの大きなご希望のひとつが、2階のルーフバルコニーを室内に取り込み居住スペースを広げること。増築にあたるため、建築後の法改正により現行法に沿わない部分が生じたいわゆる「既存不適格」の部分を是正する必要がありました。そのうえで建築確認申請をして、増築をしています。
曲線のダウンフロアで優しく
リビングとキッチンを隔てる壁は一部がくり抜かれていましたが、シンプルな壁とすることでそれぞれの空間の独立性を高め、落ち着いて過ごせるように。また、リビングはダウンフロアとし、段差をR（曲線）とすることでひと続きの空間をゆるやかにエリア分け。同時にやわらかな印象をプラスしています。
奥行きのあるリビングに
2階のルーフバルコニーだったスペースを室内とすることで、リビングに奥行きをもたらしました。増築した空間にはワインセラーや収納家具を置き、壁内に配線ダクトスペースを造作することで、壁掛けテレビをすっきりと設置できるように。テレビの上部に設けた横長のFIX窓やサイドの窓からやわらかな光が降り注ぐ、心地よい空間です。
スケルトン階段でリズミカルに
2階からロフトに上がるときには、その都度ハシゴを掛けていました。いつでも気軽に行き来できるように、今回は鉄骨階段を新設。シンプルな稲妻のスケルトン階段とすることで、空間にリズムを与えています。また、ダイニングと階段室の間は壁で仕切られていましたが、スチールの手すりと強化ガラスとすることで開放感を高めつつ、安全性にも配慮しています。
ダイニングとバルコニーのつながり
新築時からリビングとダイニングの間には段差がありました。構造上、すべてをフラットにすることはできませんが、リビングをダウンフロアとすることで、ダイニングとバルコニーの段差を解消。行き来をしやすくするとともに、のびやかなLDKを演出しています。
kitchenhouseのキッチン
壁に仕切られやや閉鎖的だったキッチンは、アイランドのシンクカウンターとL字型キッチンに変更。使いやすくモダンなkitchenhouseのキッチンをオーダーしました。コンクリートを思わせる重厚感のあるグレーのキッチンが目を引きます。壁面収納には電子レンジや炊飯器といったキッチン家電を扉で隠し、生活感を出さずにすっきりとした印象です。
玄関の気配が伝わる書斎コーナー
広過ぎて使いこなせなかったという玄関ホールは、一角を多目的スペースとしました。クローゼットの奥にデスクを設けることで玄関から丸見えにならないよう配慮しつつ、柄のあるフィルムを貼ったガラスの壁でゆるやかに仕切り、気配やつながりも感じられるように。下部には棚を、頭上には小さな本棚を設置するなど使い勝手にも配慮しています。
シックなサニタリー
キッチンの奥に位置する2階のサニタリーは、トイレと洗面室の仕切りをなくすことでゆったりとした印象に。洗面台正面の壁には天然石を思わせるグレー大判のタイルを貼り、天板はブラックの人造石でシックな雰囲気にまとめました。足元に間接照明を入れることで、実面積以上の奥行きを感じさせています。
ゲストを意識してホテルライクに
玄関と同様、ゲストの目に触れる機会が多い1階のトイレ。手洗いカウンターの天板をグレーの人造石で製作し、正面の壁にはブラックの大理石モザイクを貼りました。タオル掛けやペーパーホルダーもブラスト加工をしたブラックで揃えてテイストを統一。足元には間接照明を設置し、シックでホテルライクな空間に仕上げています。