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今年も「2022年に最も見られた人気リノベーション事例BEST5」を発表します。
広くて開放的なリビング、ゆとりのあるオープンキッチンや玄関ホール、石や木といった普遍的な素材を使ったシックなインテリア…。2022年は「自宅で過ごす時間」を豊かにするようなプランが目立ちました。
*CRAFTが配信するメールマガジンのクリック率をもとに集計しています。
〈1位〉 ミラノの邸宅のように。優雅な時を刻む家
1位にランクインしたのは、大理石や御影石、アンティーク煉瓦といった本物の素材を使って、ミラノの邸宅のようにリノベーションした事例です。
リビングは草木染めのオークをヘリンボーン張りにし、広がりを感じさせています。窓からキッチンにかけての床には、イタリアの大理石を貼りゾーニング。またリビングの壁一面にはリブ加工のタモ、ブロンズガラスミラー、タペミラーと異素材を組み合わせたアクセントウォールに。さまざまな素材を使いながらも、グレイッシュカラーでまとめて統一性をもたらしました。
廊下の床は2種類の大理石を貼り分け、壁にはベルギーのアンティーク煉瓦を使用。もう一方の壁はブラウンのスタッコ塗りで仕上げています。御影石の柱を同じ間隔でレイアウトし、飾ったものが際立つようにアッパーライトを入れました。
歩を進めるごとにアイポイントが変わり、まるで回廊のようにゲストを楽しませてくれます。
〈成功のポイント〉
中古マンションを「買う前」にCRAFTに相談したこと。マンションの構造によってはリノベーションのプランが制限されるため、購入前に「理想のリノベーションができるか」を見極めることがとても大切です。CRAFT ONEでは物件探しからもサポートしています。
〈2位〉 シンプルモダンな空間
「日々の暮らしをいかにたのしむか」は、人生の大切なテーマ。それをリノベーションで解決した事例が、2位にランクイン。
リタイア後はご自宅で過ごす時間が多くなるため、2LDKをゆとりのある1LDKに変更。LDK〜寝室〜WTC(ウォークスルークローゼット)〜バスルームと、玄関ホール〜パントリー〜キッチンという動線で廊下をなくしたこともポイントです。邸内を大きく回遊する2つの導線が、暮らしをスムーズにしています。
リビングサイドには畳スペースを設け、リラックスした姿勢で読書や音楽鑑賞をたのしめるように。料理が趣味だという奥さまのために、独立キッチンはオープンにして景色が見える位置に移動しました。
リビングの一角にはデスクスペースを設けています。PCや書類が散らかっていても、引き戸を閉めればすっきり。フローリングには木目がやさしいナラ、建具にも木を取り入れて、シンプルモダンな心地よさが広がる空間となっています。
〈成功ポイント〉
日頃から「どんな暮らしがしたいか」を考えて、CRAFTの事例やインテリア雑誌で情報収集していたこと。好きなインテリアの画像を集めてみると、意外な共通項が見つかることも。自身の好きなテイストがはっきりすれば、プランニングもスムーズです。
インタビュー記事はこちら>
お客様インタビューvol.46「リタイア後は、好きなことを好きなだけ」
〈3位〉 和モダンホテルのように
まるで和モダンホテルのように清々しい住まい。おだやかな日常を予感させるリノベーション事例が、たくさんの層から支持されて3位にランクイン。
「田の字型」の間取りは、リビングサイドの和室を取り込み、キッチンをオープンにすることで広々としたLDKに。南向きの明るい自然光がたっぷりと届きます。
リビングとダイニングの床には白木のように明るいメープルをセレクト。リビング側はスプーンカット仕上げとしました。裸足で歩くと凹凸がやさしい足触り。
リビング横の個室の壁は、R(曲線)でやわらかなイメージに仕上げました。室内窓の障子は、リビングの自然光を届ける役割も。ご夫婦の寝室にも障子を取り入れたことで、行灯のような光が住まい全体に広がります。
〈成功ポイント〉
事前にCRAFTのモデルルームを見学して「施工力」を確認したこと。リノベーションはプランはもちろん、その仕上がりを左右する「施工力」も大切です。「CRAFTさんの技術力を事前に確認できたから、安心して任せられた」と話してくださいました。
インタビュー記事はこちら>
お客様インタビューvol.44「和モダンホテルで暮らすように」
〈4位〉 グレージュの美しい住まい
家族で過ごす時間が増えた昨今、「リビングを広くしたい」という方が増えています。そんなニーズを具現化し、4位にランクインしたのがこちらのリノベーション事例です。
2面の大きな窓がある日当たりのよいスペースに、LDKをレイアウト。ユーティリティスペースを移動し、独立キッチンをオープンにすることで、より広々とした空間を確保しました。マンションの最上階ならではの勾配天井を活かし、間接照明で開放感をアップ。
ゆとりのあるキッチンはCUCINAでオーダーメイド。下部には間接照明を入れて、カウンターの長さを強調しました。あえて吊り戸棚をなくし、すっきりとさせたこともポイントです。そのぶん右サイドのユーティリティに収納スペースを設け、収納量をカバー。
撤去できない柱にもグレージュのタイルを張り、デザインの一部としました。邸内全体に使ったグレージュのタイルが、上品で落ち着いた印象を与えています。
〈成功ポイント〉
「高級な素材」と「ベーシックな素材」を使い分け、コストバランスを図ったこと。素材にメリハリをつけることで、予算内でクラス感のある住まいにリノベーションできます。
〈5位〉 静謐なヴィンテージマンション
港区のヴィンテージマンションをリノベーションした事例も注目を集めました。
窓にはマンションのアプローチのゆたかな樹々が映り、別荘を訪れたような静謐な空気がただよっています。その景色を活かすため、インテリアはシックに。グレイッシュカラーをベースに、余計な装飾は排除しました。贅沢なほど広いリビングですが、天井に間接照明を入れることでさらに奥行きが生まれています。
玄関とLDKの間はガラスで間仕切りしました。玄関からはリビングの窓の景色へと視界が抜けて、ぐっと開放的な雰囲気。美しい借景が、訪れた人に新鮮なおどろきを与えてくれます。
〈成功ポイント〉
オンラインでリノベーションの打合せをしたこと。サンプルやカタログをご自宅に郵送し、Zoomで仕様決め。「自宅だから子供がいても無理なく、スピーディーに進められてよかった」と大きなメリットを感じたそうです。
インタビュー記事はこちら>
お客様インタビューvol.39「オンライン設計でスムーズに」
〈まとめ〉「多様性」のある「広い」リビングが人気傾向に!
今年はリビングや玄関の「広さ」にこだわったリノベーション事例が目立ちました。そのぶん、個室はコンパクトに。「家にいるほとんどの時間をリビングで過ごす」という方が増えたことから、メリハリのある間取りが注目されているようです。
また「リビングの多様性」も今年の大きなテーマです。読書や音楽鑑賞、テレワークなど、まさに「なんでもできるリビング」が人気傾向に。これからますます、リビングが暮らしの中心になっていくことは、間違いありません。
リノベーションのメリットは、ご自身のライフスタイルに合わせて間取りを決められること。クラフトは来年も、オリジナリティのあるリノベーションをご提案していきます。
【過去のランキング】
2021年に最も見られた、リノベーション事例 BEST5!
2020年に最も見られた、リノベーション事例 BEST5!
2019年に最も見られた、リノベーション事例 BEST5!
2018年に最も見られた、リノベーション事例 BEST5!
2017年に最も見られた、リノベーション事例 BEST5!
<著者>中野 瀬里乃
大学卒業後、出版社・フリーライターを経て、2013年リノベーション会社CRAFTへ入社。自社HPやオウンドメディアにてリノベーション・不動産・建築・インテリア関連の事例紹介やコラムを多数執筆。