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鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット

鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット
鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット

ラーメン構造の鉄筋コンクリート造(RC造)は「間取り変更の自由度が高い、広々とした空間をつくりやすい」といったメリットがあります。この記事では、鉄筋コンクリート造(RC造)のラーメン構造の特徴、リフォーム時のメリット・デメリットについて解説します。

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鉄筋コンクリート造(RC造)とは

鉄筋コンクリート造(RC造)は、建築物に広く使用される構造の一つで、引っ張る力に強い「鉄筋」と圧縮力や火に強い「コンクリート」を組み合わせたものです。

2つの素材を組み合わせた鉄筋コンクリート造(RC造)は耐震性・耐久性・耐火性や遮音性に優れ、リフォームやリノベーションによってきちんとメンテナンスすれば、100年以上住み続けられるといわれています。

鉄筋コンクリート造(RC造)の2種類の構造

鉄筋コンクリート造(RC造)には「ラーメン構造」と「壁式構造(WRC造)」の2つがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。ここからは、それぞれの構造について詳しく解説します。

ラーメン構造とは

鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット

ラーメン構造とは、垂直方向に立つ「柱」と水平方向に柱をつなぐ「梁」で骨組みを作り接合部をしっかり固定した構造です。

柱と梁でつくったフレームによって建物を支えているため、壁の位置を動かしたり、取り払ったりなど、リフォーム・リノベーション時の間取り変更の自由度が高いことが特徴です。一方、室内に柱や梁が張り出すというデメリットもあります。

なお、耐震性や強度を高めるために通常のラーメン構造(純ラーメン構造)に耐震壁を入れ込む「耐震壁付きラーメン構造」という構造もあります。耐震壁付きラーメン構造はラーメン構造と壁式構造それぞれのメリットを取り入れた構造で、最近のマンションによく採用されています。

壁式構造(WRC造)とは

鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット

壁式構造はWRC造とも呼ばれ、床・天井・4枚の壁の合計6枚の壁(面)で建物を支えるつくりのことです。イメージとしては「箱」を想像するとわかりやすいでしょう。

壁で建物を支えるためラーメン構造のように室内に柱や梁が張り出さず、凹凸のないすっきりとした空間のため、家具の配置がしやすいことがメリットです。一方で、壁(耐力壁)で建物を支えているため壁を撤去しづらい、開口部を広げにくいなど、間取り変更に制約があります。その際はリフォームプランに工夫が必要です。

室内に柱や梁が張り出さないラーメン構造の工法

ラーメン構造は室内に柱や梁が飛び出してしまうという点がデメリットですが、室内に柱や梁が飛び出さない「逆梁工法」と「逆梁アウトフレーム工法」という工法もあります。主にマンションで採用されていますが、戸建ての方も参考までに知っておくとよいでしょう。

逆梁工法

通常のラーメン構造の工法の場合、天井部分に梁が飛び出しますが、「逆梁工法」では上階の床側に梁が飛び出すように設置します。逆梁工法では、天井がすっきりとフラットになることが特徴です。床に飛び出した梁の上に床をつくって二重床にし、床下収納にしたり、配管スペースにしたりといった使い方ができます。

逆梁アウトフレーム工法

逆梁工法に加えて、建物の四隅にある太い柱を屋外にずらす工法が「逆梁アウトフレーム工法」です。室内の出っ張りがなくなり、屋外に出た梁はバルコニーの壁として利用できます。逆梁アウトフレーム工法の場合、バルコニーにつながる窓を天井高までのハイサッシにして開放感のある部屋にすることも可能です。

「ラーメン構造」と「壁式構造」の見分け方

ご自宅が鉄筋コンクリート造(RC造)の「ラーメン構造か、壁式構造なのかがわからない」という方は多いでしょう。

戸建ての場合、間取り図でラーメン構造か壁式構造かを見分けることができます。間取り図を見たときに、室内に柱の出っ張りがある場合は、ラーメン構造の可能性が高いでしょう。反対に、柱が出っ張っておらず、室内がすっきりしている場合は壁式構造であると考えられます。

鉄筋コンクリート造(RC造)のラーメン構造のメリット

ここからは、ラーメン構造の魅力やメリットについてご紹介します。

〈1〉間取りを自由に変更できる

ラーメン構造は、間取り変更の自由度が高いことが大きな魅力です。建物構造に影響しない壁であれば取り払うことができるため、部屋の壁を一部取り払って広いリビング・ダイニングにすることもできます。その他、階段を移動したり、リビングに吹き抜けを設けるなど大胆なリノベーションも可能です。

鉄筋コンクリート造(RC造)は気密性が高く、コンクリートが水分を吸収する性質を持っているため「湿気がこもりやすい」「結露やカビが発生しやすい」というデメリットがありますが、リフォーム・リノベーションによって壁を取り払って大部屋にしたところ風通しがよくなり、湿気がこもりにくくなったというケースもあります。

〈2〉屋内と屋外が一体になった空間をつくりやすい

鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット
デザインリフォーム・リノベーション事例 #00372

鉄筋コンクリート造(RC造)のラーメン構造は、鉄筋とコンクリートで作られた丈夫な柱や梁によって建物を支えています。そのため、屋内と屋外を隔てる壁を取り払うことができ、開口部(窓やドアなど)を大きくしリビングとバルコニーをゆるやかにつなげた開放感のあるアウドドアリビングをつくることも可能です。

第二のリビングであるアウドドアリビングは、バーベキューやガーデンパーティー、テラスでのティータイム、ベランピング、子どもたちのプール遊びなど、工夫次第であらゆることが楽しめます。

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ラーメン構造の注意点・デメリット

メリットの多いラーメン構造ですが、いくつかのデメリットや注意点もあります。デメリットまでしっかり確認しておき、リフォーム・リノベーションに活かしましょう。

〈1〉柱・梁が目立ちやすい

通常の工法のラーメン構造では、建物を支える柱や梁が室内に出っ張って、家具を配置しにくいことがあります。また、柱や梁に圧迫感を感じることも。リフォーム・リノベーション時には、柱を収納内に隠して見せない、天井にルーバーを設けて梁の存在を抑えるといった工夫をしながらプランニングすることが大切です。

〈2〉遮音性・防音性は壁式構造に劣ることがある

ラーメン構造は壁を薄くでき、その分、室内空間を広く取れるというメリットがある一方で、壁が薄くなる分、遮音性・防音性は壁式構造に劣る傾向にあります。外部の騒音や内部から漏れる生活音が心配な場合は、壁に遮音材を入れるなどして防音リフォームを行うとストレスなく、静かにゆったりとした生活が送れるでしょう。

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CRAFTのラーメン構造のRC造リフォーム事例

ここでは、CRAFTのラーメン構造のRC造リフォーム事例をご紹介します。

〈リフォーム事例1〉秘密基地のような心地よい空間

鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット
デザインリフォーム・リノベーション事例 #00437

築40年の鉄筋コンクリート造(RC造)の戸建てを、2〜3階は住居、1階はプレイルームに。「既存の構造躯体は動かさずに間取りを変えたい」というご要望に合わせて、壁を残しつつ理想の空間にデザインリフォームしました。モルタルの広々とした土間スペースは、室内窓でリビングと間仕切り。大人の隠れ家のようにわくわくする空間となっています。

〈リフォーム事例2〉リフォームで快適な暮らしに

鉄筋コンクリートのラーメン構造とは?壁式構造との違いやメリット・デメリット
デザインリフォーム・リノベーション事例 #00404

築9年の鉄筋コンクリート造(RC造)の戸建て。「天窓からの直射日光がきつい」「LDKが過ごしにくい」「浴室と寝室が離れすぎている」といった過ごしにくさを感じていたため、お子さまの誕生を機にデザインリフォームしました。既存を活かしつつ、新しい空間構成とデザインによって暮らしやすい住まいに一新しました。

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〈まとめ〉ラーメン構造リフォームで自由な住まいに

ラーメン構造の鉄筋コンクリート造(RC造)は、広々とした空間をつくったり、柔軟な間取り変更ができたりと、自由自在なリフォーム・リノベーションを楽しめることが特徴です。

間取りやデザインに加えて、住まいの性能を高める断熱リフォームや防音リフォーム、結露対策まで行うことで、のびのびと快適に暮らせる住まいにできるでしょう。

CRAFTでは、ラーメン構造の鉄筋コンクリート造(RC造)の豊富なリフォーム・リノベーション実績があります。プランご提案時にはVR・CG画像を作成しますので、「リフォーム後をイメージできない」という方も安心してご依頼いただけます。ぜひお気軽にご相談ください。

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CRAFT 編集部

<著者>CRAFT 編集部

一級建築士・二級建築士・インテリアコーディネーター・一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士・宅地建物取引士が在籍。さまざまな知識を持つプロフェッショナル集団が、リノベーションや物件購入についてわかりやすく解説します。

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